本日7月13日は「KARSHに撮られることが世界のセレブリティであることの証である」とまで謳われたユーサフ・カーシュ(Yousuf Karsh)(1908年12月23日 - 2002年7月13日)の命日です。

Humphrey Bogartユーサフ・カーシュ Yousuf Karsh
"Humphrey Bogart"
1946年 ゼラチンシルバープリント
50.0x40.0cm 自筆サインあり
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画廊コレクションからご紹介するのは映画『カサブランカ』で知られるハンフリー・ボガート(Humphrey DeForest Bogart, 1899年12月25日- 1957年1月14日)のポートレート。
ニューヨーク出身のハリウッド映画のスターで愛称はボギー。
8X10の大型ビューカメラを使用し、綿密に計算されたライティング、セッティング、そして何より見る人にこれしかないと思わせる絶妙なポーズをとらせる。
見る人の感情を揺さぶり、被写体の内なる魂に秘められた真実をありのままにうつす、劇的な光と影が強調されたポートレートこそが誰にも真似できない完成度をもったカーシュの写真です。

トルコ生まれのカナダの写真家ですが、誰でも見たことがある、と思い出す1941年雑誌ライフの表紙を飾ったウィンストン・チャーチルの写真一枚によってカーシュは一躍肖像写真家としての名声を確立します。
以来、 ジョン・F・ケネディ、クリントンら12人のアメリカ大統領をはじめ、世界中のあらゆる分野のトップの人々のポートレートを撮影し続けました。
ちょっと作品集から拾い出すだけでも、
エリザベス女王、パブロ・ピカソ、ジョージア・オキーフ、アンディ・ウォーホル、アーネスト・ヘミングウェイ、アルバート・アインシュタイン、アルベルト・シュバイツァー、ジョージ・バーナード・ショー、フランク・ロイド・ライト、オードリー・ヘップバーン、ハンフリー・ボガート、ジョーン・クロフォード、マルクス兄弟、ローレンス・オリヴィエ、クラーク・ゲイブル、ピーター・ローレ、インディラ・ガンディー、ジャクリーン・ケネディ、モハメド・アリ、ヘレン・ケラー、etc.,
これらの人たちに会ったというだけでも凄いのに、彼らの最も美しいポーズをきめ写真に撮る。カーシュはまさに20世紀の最も偉大な記録者といえるかも知れません。

生涯に15冊の写真集を出版。長命でしたが2002年、手術後に発症した合併症により、ボストンの病院にて93歳で死去。オタワのノートルダム墓地(英語版)に埋葬されています。

*画廊亭主敬白
駒込のコンビニや飲食店が並んだ通りを突き抜け、ときの忘れものにて第34回瑛九展 瑛九と池田満寿夫へ。図書室中央に展示された、まるでジョアン・ミロみたいな印象を受ける瑛九の抽象画に包まれてしまいそうに。デモクラート美術家協会についても調べてみたい。全体を通してワクワクさせられました。
(20240710/硬いとば(Kataitoba)さんのtwitterより)>


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1996年3月に開催した第1回「瑛九展」から34回目のシリーズ企画、本日最終日です。
よくもまあ飽きずに続けてこられたものだと自画自賛。今回も<硬いとば>さんはじめ若い人たちが来てくださるのが嬉しい。
かたや池田満寿夫、いまや忘れられた60年代の大スター、どうなることかと戦々恐々でしたが、ファンというのはありがたいもので、往時を知り、池田さんの魅力を信じる少し年配(かな)のコレクターの皆さんに文字通り日本版画史に遺る名作のいくつかがお嫁入できた。とはいえまだまだ名作が残っています。
ぜひぜひ亭主の苦心のセレクション、この機会に池田さんの名作をゲットしてください。

このところ写真作品お見せする機会がなく、写真ファンの方には申し訳ないのですが、ときの忘れものはゼラチン・シルバー・プリントによる内外の名作をかなりコレクションしています。
私たちは写真専門のギャラリーではありません。写真の技術的なことやカメラ(機器)に関しては「素人」といっていいでしょう。知ったかぶりなんてできないので、当初から写真史に遺る名作写真のみを意識的に蒐集し、展示してきました。
もちろん素人には優れたアドバイザーが必要です。細江英公先生にはかれこれ50年近くご指導いただいてきましたし、ハイレベルなコレクターたちの協力があったからこそ、名作写真のコレクションをつくることができたわけです。
本日ご紹介したユーサフ・カーシュの「Humphrey Bogart」はもちろんですが、以下に挙げた写真作品はいわゆるミュージアム・ピースです。
ドアノー「斜めの視線
奈良原一高「二つのごみ罐-ニュー・メキシコ、1972
エドワード・ウェストン「ヌード
細江英公「薔薇刑#32
エドワード・スタイケン「ブランクーシ
ヘルベルト・バイヤー「Untitled
ウィン・バロック「Child in the forest
ベッティナ・ランス「SYLVIA AUX LUNETTES, PARIS
E.J.ベロック「Untitled
ラルフ・スタイナー「無題(自転車)
ボブ・ウィロビー「オードリー
これらは画廊でいつでもご覧に入れられます。ぜひじっくりご覧になってコレクションしてください。