<佐藤さんと三軒周り、遅くなりました。6時間くらい飲んで話していました。
20250928 午前3時06分 スタッフからのメールより>

10回目を迎えたアートフェアアジア福岡2025が、昨日終了しました。
一回目から出展しているときの忘れものですが、九州の人たちのあたたかな人情に救われ、いつも気持ちよく参加させていただいています。
今回は佐藤研吾さんが参加してくださり、スタッフも作家と直に接することで随分と学びが多かったようです。
しかしフェアの後、6時間も飲み続けるというのは相当の酒豪ですね。知りませんでした。

長躯九州まで遠征してくれた佐藤研吾さんの立体、ドローイング、写真作品がそれぞれ売れたのが何より嬉しい!
今回は佐藤研吾、元永定正、瑛九、磯崎新、瀧口修造、松本竣介、ル・コルビュジエが万遍なく売れました。
作品をお買い上げいただいたお客さまには心より御礼申し上げます。

先日のブログで
<ときの忘れものの個展で発表した《日本からシャンティニケタンへ送る家具1》、家具というけれどこれを家具として使う人は稀だろう。>と書きました。
まさかこの作品を買って下さるお客様が出現するとは思いませんでした。
インドに送るはずが遂に四国のコレクターのもとへとお届けとなりました。


佐藤研吾
日本からシャンティニケタンへ送る家具1
2017
木、柿渋、アクリル
H110cm
サインあり

会場での佐藤研吾さん


佐藤研吾
《くぐり抜けるためのハコ2》
2024
木(ケヤキ、アラスカ桧、ラワン)、アルミ、柿渋、鉄媒染
W30.0×D50.0×H155.0cm
サインあり

●作家ステートメント
リアルを確かめるために、向こう側を見つめる、向こう側を作る。ひょっとすると矛盾しているが、そんな感覚な気がしてきた。過去を視て、未来を探す。遠くの世界に思いを馳せながら、日頃の生活に取り組む。限定的な自己についてを探求し、大きな世界の構造を掴み取る。もしかすると世界はどこかで領域付けられ分断しているのかもしれないが、分断された向こう側を必死に覗き込む努力をする。その試みはおそらく、見るという光の速さでなし得るものではなく、潜る(もぐる)、あるいは潜る(くぐる)と言い表すくらいのある種の困難さもあるだろう。

ピンホールカメラの撮影にはとても時間がかかる。これが本当に光の所業なのかと思うほどに遅い。光は穴の中をズルズルとくぐり抜けているようだ。今回の制作では、カメラの前に鏡を据え置く。カメラのシャッターを開き、鏡の向こう側へとくぐり、世界を覗き込む。そうして撮影された写真もまたその世界の鏡像であるに違いない。あるいは向こう側なのか。イマージュからイマージュへ、少々の時間をかけて、くぐり抜けていく。
さとう けんご

いつもながらアートフェア事務局の人たちのご尽力には深い感謝と敬意を表したいと思います。
ありがとうございました。

●ときの忘れものの建築空間(阿部勤 設計)についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS ときの忘れもの
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
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外観