今日は弘前ツアー最終日。6時過ぎに目が覚め、お布団から出ると冷たい空気を肌に感じる。体を温めに温泉へ直行した。誰もいないのだが遠慮がちに軽く泳いでみた。朝食を7時半に戴く。畑のキャビア、とんぶりだ!!秋田県名産とは知らなかった。今日は白ご飯を2杯戴き栄養を補給、そしてお部屋でお茶を啜った。9時に弘前から石場さんが迎えに来てくれた。盛岡へ連れて行ってくれるという。私たちを最後まで面倒を見てくれる。感謝だ。車を飛ばし、次なる目的地は盛岡の美術館。エントランス前に女の人の彫刻が見えた。柳田さんも綿貫さんも口を揃えて「舟越保武さんの作品ね。」と言う。すごい。彫刻の前で、柳田さんとあん子さんと私で写真を撮ることに。植田さんの提案で両手をひろげた彫刻と同じポーズで撮影。エントランスには岩手県立美術館と書かれてある。岩手??と頭の中は“はてな”が浮かんだ。綿貫さんに指摘された。岩手県ではなく、盛岡県だと思っていた私・・・ お恥ずかしい。
学芸員の方にご挨拶して、松本竣介、舟越保武の作品を見せて戴く。小野隆生の巨大な作品もあった。1階の企画展はルオー展を開催していた。出光コレクションから多数の作品が展示されており、キャプションを見て技法欄を見て理解ができるようになった。最近の私は銅版画作品を見る時、ドライポイントだ!これはルーレットを使用しているな!とか技法当てクイズをし、キャプションで答えをチェックしています。
上田浩司さんが営んでいるMORIOKA第一画廊を訪ね、コレクションを見せて戴いた。私も一目で誰の作品かわかるものもあった。芸術に関して無知だった4ヶ月前、ときの忘れもので、何気なく私の中にあらゆる芸術の情報がインプットされている・・・と少しニンマリ。上田さんの長女の“り土さん”(リトグラフが由来らしい)に、隣接している“舷”(舟越保武さんが名付けた喫茶店)でコーヒーをご馳走してもらった。昼食の時間になり、ゆうこさんというバリバリのキャリアウーマン美人女将が営んでいる、わんこ蕎麦で一世を風靡した「直利庵」という老舗のお蕎麦屋さんに向かった。丁寧なおもてなし、そして従業員の方の躾けが行き届いているという印象を持つことができる。オリジナルの「直利庵」という大吟醸のお酒を戴きながら、女将さんお勧めの温かいあゆ蕎麦を戴いた。あゆは骨まで柔らかく全て食べられる。お汁だって全部飲み干したい。お客を待たせない絶妙なタイミングと、お蕎麦を一人前ずつ運ぶという心配りが素晴らしかった。美酒に美食。幸福な気持ちになる。おなかは満たされたのだが、綿貫さんの勧めで冷たいお蕎麦も戴くことに・・・まるで大食いみたい。三浦さんを道連れに冷たいすじこ蕎麦を注文した。食欲は暴走し、とりとめもなくお箸が進む。すじことお蕎麦は本当にお似合いだ。心も体もふにゃ~となり、女将さんのコレクションを拝見させていただいた。収集家の三浦さんは羨ましそうに眺めているのはゴーギャンの版画。岩手県立美術館で見た松本竣介・舟越保武の親友同士の作品も絶妙にレイアウトして飾っている。植田実先生もその素敵な作品に感動している様子だった。
綿貫さんたちは一足先に帰京。ゆっくりした私たちは、柳田さんにご馳走になり、柳田さんと三浦さんは盛岡駅から帰京。私は植田先生が北上に見ておきたい建築があるというので同行し、石田了一ご夫妻に車で送って戴いた。北上までの道のり、高速道路から紫波を発見。先日、綿貫さんに原宿にある「紫波」という岩手県産の食材を出してくれるしゃぶしゃぶ屋さんに連れて行ってもらったので反応した。北上の「さくらホール」へ到着。4人で見て回った。大きい箱のなかに独立したガラス張りの小さい箱がいくつも点在し、歌のお稽古をしていたり、講習会や打ち合わせをしたりしている様子が伺える。大・中・小のホールがあり、室内なのに街中みたいに緑地が存在する。かくれんぼができそうな路地があり、植田先生の予想通りなかなか面白い施設だった。石田さんご夫妻は車で東京へ戻るので、北上駅まで植田先生と私を見送ってくださった。この幸運過ぎる女の子は東京へ戻り、記憶が鮮明なうちに3日分の分刻みの超具体的日記を書けと言われる境遇に立たされる運命とはつゆ知らず、岩手県をあとにしたのだった。
私は東北初デビューにして、青森、秋田、岩手の3つの県を跨いだのだ。得たものは多いと実感している。多くの歴史的重要建築を巡り、美食に魅せられ、明るい弘前の住民と知り合い、全てが私の財産となった。前川國男建築は新宿の紀伊國屋書店しか見たことがなかった。建築を学んだ大学時代より建築を知っていく。植田先生にくっついて、綿貫さんにくっついて、皆にくっついて、いつの間にか巧みに建築を語る日が来るかも。見ていてくれよ、一緒に建築を学んだ友よ!
弘前ツアーの準備は2ヶ月の時間を費やしました。石場旅館の若旦那石場創一郎さんからドサッと届く資料を見る度、私の頭の中のキャパランプが“over”というサインを出し、司会のことを考えると泣き事を言いたくなる時もあった。石場さんはDMやポスター作り、資料作成、情報提供、旅館の仕事だってあるのに誰よりも多く動いてくださった。皆を満足させてくれるツアーとなったのは、石場さん、ツアーでガイドをしてくださった清水さん、今さん、コメンテーターとして参加くださった植田先生をはじめ寶神さん村山さん柏瀬さん伊熊さん、APE2005のデザインをしてくださった美術作家滝川真紀子さん、座談会の会場を貸してくださった三上ビルの方々、東京参加組の皆様、これ以上名前を挙げていたら朝がやって来るのでこの辺にしておきますが、携わってくれた皆様のお蔭であります。言いだしっぺの綿貫さん、これは嫌味なく言い出してくれてありがとうございます。年に一度程度なら、話に乗っからせていただきます。温泉ツアーのお話はこれでおしまい。
学芸員の方にご挨拶して、松本竣介、舟越保武の作品を見せて戴く。小野隆生の巨大な作品もあった。1階の企画展はルオー展を開催していた。出光コレクションから多数の作品が展示されており、キャプションを見て技法欄を見て理解ができるようになった。最近の私は銅版画作品を見る時、ドライポイントだ!これはルーレットを使用しているな!とか技法当てクイズをし、キャプションで答えをチェックしています。
上田浩司さんが営んでいるMORIOKA第一画廊を訪ね、コレクションを見せて戴いた。私も一目で誰の作品かわかるものもあった。芸術に関して無知だった4ヶ月前、ときの忘れもので、何気なく私の中にあらゆる芸術の情報がインプットされている・・・と少しニンマリ。上田さんの長女の“り土さん”(リトグラフが由来らしい)に、隣接している“舷”(舟越保武さんが名付けた喫茶店)でコーヒーをご馳走してもらった。昼食の時間になり、ゆうこさんというバリバリのキャリアウーマン美人女将が営んでいる、わんこ蕎麦で一世を風靡した「直利庵」という老舗のお蕎麦屋さんに向かった。丁寧なおもてなし、そして従業員の方の躾けが行き届いているという印象を持つことができる。オリジナルの「直利庵」という大吟醸のお酒を戴きながら、女将さんお勧めの温かいあゆ蕎麦を戴いた。あゆは骨まで柔らかく全て食べられる。お汁だって全部飲み干したい。お客を待たせない絶妙なタイミングと、お蕎麦を一人前ずつ運ぶという心配りが素晴らしかった。美酒に美食。幸福な気持ちになる。おなかは満たされたのだが、綿貫さんの勧めで冷たいお蕎麦も戴くことに・・・まるで大食いみたい。三浦さんを道連れに冷たいすじこ蕎麦を注文した。食欲は暴走し、とりとめもなくお箸が進む。すじことお蕎麦は本当にお似合いだ。心も体もふにゃ~となり、女将さんのコレクションを拝見させていただいた。収集家の三浦さんは羨ましそうに眺めているのはゴーギャンの版画。岩手県立美術館で見た松本竣介・舟越保武の親友同士の作品も絶妙にレイアウトして飾っている。植田実先生もその素敵な作品に感動している様子だった。
綿貫さんたちは一足先に帰京。ゆっくりした私たちは、柳田さんにご馳走になり、柳田さんと三浦さんは盛岡駅から帰京。私は植田先生が北上に見ておきたい建築があるというので同行し、石田了一ご夫妻に車で送って戴いた。北上までの道のり、高速道路から紫波を発見。先日、綿貫さんに原宿にある「紫波」という岩手県産の食材を出してくれるしゃぶしゃぶ屋さんに連れて行ってもらったので反応した。北上の「さくらホール」へ到着。4人で見て回った。大きい箱のなかに独立したガラス張りの小さい箱がいくつも点在し、歌のお稽古をしていたり、講習会や打ち合わせをしたりしている様子が伺える。大・中・小のホールがあり、室内なのに街中みたいに緑地が存在する。かくれんぼができそうな路地があり、植田先生の予想通りなかなか面白い施設だった。石田さんご夫妻は車で東京へ戻るので、北上駅まで植田先生と私を見送ってくださった。この幸運過ぎる女の子は東京へ戻り、記憶が鮮明なうちに3日分の分刻みの超具体的日記を書けと言われる境遇に立たされる運命とはつゆ知らず、岩手県をあとにしたのだった。
私は東北初デビューにして、青森、秋田、岩手の3つの県を跨いだのだ。得たものは多いと実感している。多くの歴史的重要建築を巡り、美食に魅せられ、明るい弘前の住民と知り合い、全てが私の財産となった。前川國男建築は新宿の紀伊國屋書店しか見たことがなかった。建築を学んだ大学時代より建築を知っていく。植田先生にくっついて、綿貫さんにくっついて、皆にくっついて、いつの間にか巧みに建築を語る日が来るかも。見ていてくれよ、一緒に建築を学んだ友よ!
弘前ツアーの準備は2ヶ月の時間を費やしました。石場旅館の若旦那石場創一郎さんからドサッと届く資料を見る度、私の頭の中のキャパランプが“over”というサインを出し、司会のことを考えると泣き事を言いたくなる時もあった。石場さんはDMやポスター作り、資料作成、情報提供、旅館の仕事だってあるのに誰よりも多く動いてくださった。皆を満足させてくれるツアーとなったのは、石場さん、ツアーでガイドをしてくださった清水さん、今さん、コメンテーターとして参加くださった植田先生をはじめ寶神さん村山さん柏瀬さん伊熊さん、APE2005のデザインをしてくださった美術作家滝川真紀子さん、座談会の会場を貸してくださった三上ビルの方々、東京参加組の皆様、これ以上名前を挙げていたら朝がやって来るのでこの辺にしておきますが、携わってくれた皆様のお蔭であります。言いだしっぺの綿貫さん、これは嫌味なく言い出してくれてありがとうございます。年に一度程度なら、話に乗っからせていただきます。温泉ツアーのお話はこれでおしまい。
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