“ときの忘れもの”今週のオークション 2006.03.18
 

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<<ギャラリーときの忘れものだより・・・いよいよトリシャ・ブラウン展!>>

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いよいよ3月22日より『トリシャ・ブラウン ドローイング展-思考というモーション』が始まります。コンテンポラリー・ダンスの世界では「神話」とまで言われた方です。22日にはトリシャさんをお招きして17時よりオープニング・パーティを開催します。また展覧会カタログ『トリシャ・ブラウン-思考というモーション』も同時発売いたします。ご予約は、ときの忘れものホームページからお申し込みください。4月末までにお申し込みいただければ送料は無料です。

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<<今週の話題・・・GEISAIに安藤さんが!>>

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12日に東京ビッグサイトで開催されたGEISAI#9へ出かけました。10時の開場と同時に入場し、まずイワサキユキコさんのブースでドローイングを2点を譲っていただきました。彼女の作品はすぐ売り切れてしまうので今回は真っ先に向いました。端から端まで会場を回り、インスタレーションあり、パフォーマンスありの多種多様な作品を楽しみました。途中、以前作品を購入した作家と再会して話を聞くのも楽しみの一つです。おっぱいの作家として知られる松山賢さんは、ブースでライブ・ペインティングをしていた。相変わらず明るいエッチな絵で、しかもうまい!香港のバイヤーが来て、いくつも作品を買うと言って行ったらしいのですが、英語がわからなかったので、実際何と言っていたのかわからなかったとのこと。でも、彼の作品なら海外で絶対に受けるだろうと思う。

物々しい雰囲気がするので、何事かと見ると向こうから安藤忠雄さんが歩いてくる。そういえば今回の審査委員でした。その安藤さんに作品を解説しているのが会田誠さん、そしてその隣にいるのが、あのピノーの会長さんというすごい組み合わせ。GEISAIならではでしょうね。

 

他に今週は二つの展覧会に行きました。ひとつは、「ロダンとカリエール展」。パリのオルセー美術館でカリエールの少女を描いた作品を見てすっかり好きになったのですが、ロダン美術館やブールデル美術館に行くと、そちらこちらにカリエールの絵が飾ってあり、何でだろう?と思っていましたが、この展覧会を見て納得しました。彫刻家は、石から像を掘り出しますが、カリエールはキャンバスの闇から像を掘り出すように描くので、お互い共感するものがあるのですね。そのはかなげな図像は、まるで消え行く記憶のようです。東京・上野、国立西洋美術館で6月4日まで。

 

もうひとつは、VOCA展2006です。13回を数える今回は、平面美術で活躍する37名の作家の作品を展示しています。ことに今回は贔屓の橋爪彩さんの作品が出品されているので楽しみに出かけました。橋爪さんの作品は、画面構成といい、描写の技術といい、描いているものといい、後の世代の人が見たときに、切実に今の時代を感じることができるでしょう。彼女の過去の作品やコンセプトなど知らなくても、今日出会った作品1点だけで、引き付けられると思います。東京・上野の森美術館で3月30日まで。

                    (ときの忘れものスタッフ 三浦次郎)