今日は、14時から霞ヶ関の日本プレスセンタービルで『2016年福岡オリンピック開催計画 記者会見』で磯崎新先生が概要や計画について発表なさるということで、植田実先生と綿貫さんと東由美さんと私が出席した。同時通訳のイヤホンを渡され、わくわくしながら中に入ると報道陣がもう既に陣取っていて準備をしていた。彼らは、私の勝手なイメージを壊すことなく、ラフな格好をしており、少し屈託気味の表情だった。ご苦労様です。
私たちは前から2列目のど真ん中に座った。キャップを被った磯崎新先生とスーツを着た福岡・九州オリンピック招致推進委員会幹事長と事務局長が登場したのに、誰も拍手をしないのは意外だった。プレゼン中に接近して強いフラッシュをたいて連写する報道陣のあの図々しさは、ワイドショーで見る、まんまの姿だった。磯崎新先生から、パワーポイントを使って福岡オリンピックの計画などの説明が始まった。磯崎新先生が言う「20世紀型オリンピック」とは、ひとつの国の首都や準首都の一部がオリンピック会場となり、その国のイメージをクローズアップしているもので、都心に施設を置くことは交通などの面で難しく、会場を郊外に置いた結果、その後の施設利用方法されないまま廃墟になっているらしい。磯崎新先生が描く福岡オリンピックは、「21世紀型オリンピック」という国家や民族の枠を超えてあるひとつの都市にアスリートが集り競い合うという、オリンピックが開催された当初のオリンピックのコンセプトに戻そうというもの。九州は東アジア共同の家〈コモンハウス〉であり、東シナ海は全世界とつながっており、沿岸諸都市と協力してオリンピックの準備をしていくという。そこで、福岡市は、「21世紀型オリンピック」の最初のモデルになればいいと言っていた。
パワーポイントで福岡湾の地図にイタリアのベニスの地図が重ねたものが映り、それはほぼ同じ大きさで非常にコンパクトであった。また、メディアの宿泊施設は、選手村の何倍も用意しなければならず、その対策として、宿泊施設を湾岸につけた客船にするという計画。飛鳥号や戦艦大和、クイーンメリー2などを例に上げ、キャパシティの説明があった。質疑応答も含め、約1時間で終了し、その後は磯崎新先生のところに列ができ、とても挨拶をする隙間などなかったので、4人で隣のスタバのオープンカフェでお茶をすることになり、古くなって苔が貼りついた日比谷図書館を眺めながら、雨上がりの晴れた空の下でお茶をした。
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