16時半過ぎ、銀座に向かった。滅多に来ない街だ。

 資生堂の「女たちの銀座 稲越功一の視点+銀座の歴史展」のオープニングにひとりで出かけることになった。展示会場に入ると、稲越功一さん(名札を付けていたのでわかった)にお目にかかれた。一階は、稲越功一さん撮影の銀座で働く女性たちの写真が展示されており、それぞれの銀座についてのコメントも添えられていた。写真とコメントを見ながら私も銀座のことを考えてみた。人は街を選ぶけれど、街も人を選んでいる、と思う。私は、銀座に行くとわかっていたらビーチサンダルも長靴も履かないし、財布にはいつもより多めにお金を入れる。それは、銀座の文化がそうさせるのだろうか。

 二階の展示室に気になるモノがあった。『御婦人手帳』という、80年前のもの。手のひらより小さな233頁のそれ。趣味と教養が高まることを目的に制作された生活文化情報誌らしい。当時50銭で、各国の風俗やスポーツ、建築、美容、文化などが書き込まれている。こういうモノってあったら便利だな、と思う。知らないよりは知っていた方があなたの株も上がるかもよ、というマナーなどが書かれてあると嬉しいかも。

 綿貫さんにゆっくり観ておいでと言われたが、ひとりではなんか落ち着かなかった・・・。
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