今日は自発的にお出かけ、というか、三浦さんが仕事終わりに奥さんと一緒に“蜷川実花写真展「永遠の花1」”のオープニングレセプションに行くというので、付いて行きたい・・・とお願いすると快くオッケーしてくれた。インヴィテーションには、「ドレスコード 花」と書かれているという。素敵~!
三浦さんは花柄のシャツを、奥さんは花柄のハンカチを用意して来ている。私は・・・と、身の周りの“花”を探すが、ありそうでない。花を買って行こうかどうしようか考えた結果、花の画像を紙に印刷し、切り取ったものをニット帽にセロテープで貼り付けた。
 会場はトーキョーワンダーサイト渋谷。
受付時は、ドレスコードをチェックされることはなく、“花”を用意した甲斐もなく・・・。
しかし、来廊者のほとんどがどこかに“花”を身につけている。花柄の洋服、花形のアクセサリー、生花を髪に挿している人・・・きっと昨晩からどんな風にファッションに“花”を入れるか考えたに違いない。みんなのどこかにあるはずの“花”を探して回るだけでも楽しかった。
 今まで私が出かけたオープニングレセプションとは雰囲気が全く違う。会場内は過半数を女性で占めており、普段ギャラリーには足を運ばなさそうな匂いのする人ばかり。蜷川さんに挨拶するための行列ができているという妙な光景も。
 展示は全て造花の写真。メキシコ、グアム、サイパンの墓地の土に挿された造花。造花を生花に見せようと撮ったものではない。「造花ですが何か?」と、造花たちが胸を張っている写真。造花には感情がない分、とても強さを感じる。青山墓地に見かける茶色く枯れた花を見るよりはずっと前向きになれる。枯れた花と偽りの花、ご先祖様はどっちの方がマシだと思ってくれるのだろうか。花も空も、喉が渇くような強い色。斬新で、とても素敵だ。
                                  (おだちれいこ)


写真展「永遠の花1」 11月11日[土]―26日[日] トーキョ―ワンダーサイト渋谷
写真展「永遠の花2」 11月17日[金]―12月9日[土] 小山登美夫ギャラリー
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