今日は盛り沢山のお出かけ。
 16時に植田実先生と東京国立近代美術館工芸館で待ち合わせをし、「松田権六の世界」展に行く。本当のところ、工芸にあまり興味を示したことがなかったが、自分でもビックリ、漆の魅力と品の良さにうっとり。八角形の蓬莱文籠菓子器(昭和13年制作)の美しさに釘付け。貝殻がうっすら七色にひかり、千鳥、桜、富士山、鶴など、日本を象徴するモチーフたちが可愛らしく漆器に描かれている。

 工芸館を出て、東京国立近代美術館に移動する。
特別公開 横山大観《生々流転》展の40メートルに及ぶ巻物を歩きながら見る。50メートル走って競技があるくらいだし・・・。40メートルをカニ歩き。前を歩いて見ていた人の話によると、この巻物の風景は、あらゆる場所の風景を繋げた創作の絵だとか。見終えるのにかなりの時間が掛かったような。

 「柳宗理-生活のなかのデザイン-」展のオープニングレセプション会場に向うと、マスコミ関係がカメラの位置取りをしていた。柳夫妻も見えて、フラッシュをガンガンたいて撮られる人気っぷり。幅広い年齢層から愛されているのがわかる。展示室は、入るのに入場制限されるくらい人がごった返しており、ナニガナンダカ。

 ゆっくり見られる環境ではなかったので、早めの夕食のため移動。綿貫さんが「今日こそは」と、虎ノ門にあるお蕎麦やさん「巴町砂場」へ。綿貫さんが虎ノ門時代には毎日通っていたという絶賛するお店。おつまみメニューを指して、「ココからココまで!」と端から注文している。女将さんと久しぶりの再会だったらしく、メニューに載っていないおつまみまで出てくる出てくる。
なにやら可愛い桐の木箱が出てきて、開けてみると、海苔。湿気ないように下に炭が敷かれていて、時代劇のお殿様のお膳に載っていそうな海苔箱に風情を感じる。九州育ちだからかあまりお蕎麦を食べる習慣はないが、砂場のお蕎麦は初めての喉越し。上品な味です。

 その後、50年前からやっているというバー「キングス アーム」に連れていってもらった。暖炉があり、壁がちょっと変わっていて(伝説ではバーナード・リーチのデザインとか)、モダンで英国風な雰囲気。ここで綿貫さんはよくきしめんを食べていたという。バーなのに、オムライスやビーフカレーなど洋食がいっぱい載ってる。
今日はいいもの見て、美味しいもの食べて、大満足。
                                    (おだちれいこ)

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