いよいよ「植田正治写真展-砂丘劇場」が始まりました。もともと大の植田ファンであったのが、昨年、植田正治の写真集『僕のアルバム』を見て感動し、ぜひこの写真の展覧会をしたいと思い立ちました。そして今年2月、植田正治事務所代表の仲田薫子さんにお会いしてご相談したのですが、ネガの状態が非常に悪く、印刷の時はディジタルで修正を施していたそうで、とても展示に堪えるプリントにはならないとのことでした。そのような訳で、一度は断念したのでしたが、強く願えばチャンスは来るもので、ある方が植田作品をまとまってお持ちということがわかりました。そこで、その方にご協力を仰ぎ、何とか出品していただけることになって、写真展の開催が現実味を帯びてきました。その後、多くの方のご協力により、16点という点数となって、ここに「植田正治写真展-砂丘劇場」を開催できる運びとなりました。
この辺の経緯は、いま書店の店頭にある『エスクァイヤ』にも紹介されていますので、ご覧ください。
ただ、先日、仲田薫子さんが44歳の若さで亡くなったのは、たいへんショックでしたし、残念でした。植田作品を一人でも多くの方に知ってもらうべく、文字通り東奔西走なさっていました。今回の展示をお見せしたかった。
展示作品から、「パパとママと子供たち」をご紹介いたします。
この作品は、昭和23~24年という戦後間もない時期に、境港の砂浜で撮影されました。「正面光、背景は空か海か砂山、奥行きのない平面的な画面構成」という“植田調”群像写真のコンセプトの典型と呼べる代表作です。この頃は、土門拳の提唱する「絶対非演出、絶対スナップ」を掲げたリアリズム写真が主流となってきた時期でもありました。植田正治は、戦争と、リアリズム運動によって、二度、演出写真を撮ることができなくなった時期があった、と言っていますが、土門拳がこの作品を認めてくれたので、その後も写真を撮り続けることができたということです。
初日の14日に開催されたギャラリートークにも来てくださった長女の和子さん(左端のカコちゃん)の花を持つ手が、疲れて下がってくると、何度も手を上げるように言われたという良く知られたエピソードが残っています。

植田正治「パパとママと子供たち」
1949年(printed later)
Gelatin silver print
20.0x28.3cm Signed
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
◆JCIIフォトサロン「植田正治展~砂丘劇場」(1992年)の図録を頒布します。
価格2,625円(税込、送料無料)
◆ときの忘れものでは、11月14日[金]―12月6日[土]まで「植田正治写真展ー砂丘劇場」を開催しています。
この辺の経緯は、いま書店の店頭にある『エスクァイヤ』にも紹介されていますので、ご覧ください。
ただ、先日、仲田薫子さんが44歳の若さで亡くなったのは、たいへんショックでしたし、残念でした。植田作品を一人でも多くの方に知ってもらうべく、文字通り東奔西走なさっていました。今回の展示をお見せしたかった。
展示作品から、「パパとママと子供たち」をご紹介いたします。
この作品は、昭和23~24年という戦後間もない時期に、境港の砂浜で撮影されました。「正面光、背景は空か海か砂山、奥行きのない平面的な画面構成」という“植田調”群像写真のコンセプトの典型と呼べる代表作です。この頃は、土門拳の提唱する「絶対非演出、絶対スナップ」を掲げたリアリズム写真が主流となってきた時期でもありました。植田正治は、戦争と、リアリズム運動によって、二度、演出写真を撮ることができなくなった時期があった、と言っていますが、土門拳がこの作品を認めてくれたので、その後も写真を撮り続けることができたということです。
初日の14日に開催されたギャラリートークにも来てくださった長女の和子さん(左端のカコちゃん)の花を持つ手が、疲れて下がってくると、何度も手を上げるように言われたという良く知られたエピソードが残っています。

植田正治「パパとママと子供たち」
1949年(printed later)
Gelatin silver print
20.0x28.3cm Signed
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
◆JCIIフォトサロン「植田正治展~砂丘劇場」(1992年)の図録を頒布します。
価格2,625円(税込、送料無料)
◆ときの忘れものでは、11月14日[金]―12月6日[土]まで「植田正治写真展ー砂丘劇場」を開催しています。
コメント