22日から東京美術倶楽部で開催されていました東京コンテンポラリーアートフェアが終了しました。多くの方にご来場いただきましたことを、この場を借りて御礼申し上げます。
昨年の第1回と比べて来場者の数がどうであったかまだわかりませんが、23日の日曜日がもっとも来場者が多かったように思います。お客様の流れは面白いもので、寄せては返す波のように、ブースがいっぱいになったかと思うと、さーっと誰もいなくなるということを繰り返します。先に誰かがいると入りやすくなるのでしょうか。それでも、他のブースに比べると、お客様の滞留時間は短かったように感じました。4人の出品作家のうち3人が写真作家でしたので、写真に興味のある方は、結構じっくりご覧になりますが、そうでない方は、小野先生の作品だけご覧になって行くだけということになるのかもしれません。
異彩を放ったときの忘れものブースですが、細江先生の「薔薇刑」と「鎌鼬」は、年輩の方には「懐かしい」ものであり、若い方には、初めて見る「何だかすごい迫力の写真」であったようです。小野先生の作品にしても、初めてご覧になる方のほうが圧倒的に多かったと思いますので、日本人の作家に、こんなユニークな作家がいたのだということを知っていただくきっかけになったと思います。
また、ジョック・スタージスの作品を見て、「あれはポルノだ。」と指差す外国人もいましたが、そんなふうには思わずに見入っている方がほとんどでしたし、初めてスタージスを知ったという方が作品や写真集を購入してくださったのは今回の大きな収穫でもありました。この展示では、5点出品しましたが、お客様の視線を追うと、ある1点に集中しており、売れたのもその作品で、売れた後でも、もう一点ないのかと問い合わせいただいたりしましたが、やはりそうなってしまうのですね。
そして、植田正治の人気は実際高く、TCAFで植田作品をご覧になったあと、その足で青山の画廊の方に来てくださった方も多く、今日は「パパとママと子供たち」(今回の出品作の中でもっとも高額2,625,000円)をお買い上げいただきました!
TCAF2008細江先生
自作の傍らで細江英公先生。

ときの忘れもののお客様にも多くご来場いただきましたが、今回の芳名帳には次のような方々のお名前を頂戴しました。
瀬木慎一先生(美術評論家)、細江英公先生(写真家)、関根伸夫先生(美術家)、植田實先生(編集者)、山中現先生(版画家)、永井桃子さん(画家)、諏訪敦さん(画家)、石田了一さん(シルクスクリーン刷師)、白井四子男さん(銅版刷師)
お宝ものの芳名帳になりそうです。
◆ときの忘れものでは、11月14日[金]―12月6日[土]まで「植田正治写真展ー砂丘劇場」を開催しています。

◆JCIIフォトサロン「植田正治展~砂丘劇場」(1992年)の図録を頒布します。
価格2,625円(税込、送料無料)