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<<ギャラリーときの忘れものだより>>
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ときの忘れものでは10月17日(土)まで「生誕100年・未来派ドミニコ・ベッリ展」を開催中です。今年2009年は、詩人フィリッポ・トンマーゾ・マリネッティが起草した「未来主義創立宣言」が発表されてちょうど100年、イタリア未来派の画家たちの中で最後の巨匠といわれたドメニコ・べッリ(1909~1983)の生誕100年という記念すべき年にあたります。ベッリの作品は日本では紹介されることがありませんでしたが、1930年代、未来派としてヴェネチア・ビエンナーレや航空絵画展などに出品、1970年の「15人の未来派芸術家展」にも出品し、作品を発表し続けました。色彩が響きあう日本初公開のベッリの油彩8点をどうぞご覧下さい。
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<<今週の話題~新聞からニ題 >>
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先日夕刊に面白い記事が載っていましたのでご紹介します。ひとつは、パリ名物のひとつであるモンマルトルの丘で絵を売る画家たちが不況と区画使用料の値上げ、それに場所代を払わない不法営業をするものや中国製の絵に客を奪われ、困窮しているという話題です。1平方メートルの1区画当たり年間の区画使用料が160ユーロ(約21,000円)から554ユーロ(約72,000円)と3.5倍になったそうですが、印象としては元々安かったように思えます。それでも生活は苦しいということなので、彼の地でも売り上げが激減している様が伺えます。もうひとつは、エジプト考古学博物館のスタッフが2年後の引越しに備えて日本に梱包・移送技術を学びに来ているという話題です。日通の美術品輸送の専門家が講師となって教えているそうで、紐の結び方から美術品の扱い方、その中には、作業を行う時には指輪や腕時計をはずすといったこともあるそうです。こういった方面で日本が手本になれるのは嬉しいことです。
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<<今週のオークションから>>
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◆創作版画と蔵書票特集/ 「創作版画」と「蔵書票」を今週は特集いたします。
◎稲垣知雄 木版「採果記録」額付
稲垣知雄

◎笹島喜平 木版「渓谷の橋」
笹島喜平