本日もジョック・スタージス新作写真展のため画廊は開いています。どうぞお出かけください。

世田谷美術館の小金沢智さんが主宰する美術批評ウェブサイト「批評の庭」が今年の4月に創刊されました。
先日その中で、サブカルチャー/美術評論家の樋口ヒロユキさんが7月におこなわれた「ART OSAKA 2010」の様子を紹介してくださいました。ときの忘れものの井桁裕子さんの展示についても書かれています。以下、抜粋です。

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アートフェア「ART OSAKA 2010」  樋口ヒロユキ
http://www.art-critic.org/

先日私は「ART OSAKA 2010」という催しに行ってきたのですが、このイベントは大阪や京都のギャラリーが一堂に集って即売会を行う、いわゆるアートフェア・イベントで、いわば非常に高級な「アートのフリマ」と思えば間違いありません。
なにせアート版のフリマですから、場所もちょっと凝っています。JR大阪駅から徒歩数分のホテルを、都合4フロアも借り切って行われます。2002年から続いているので、もはや夏の恒例行事。会期中はエアコンが効いているはずのホテルが、人いきれでムンムンするほどの賑わいを見せます。
今回は約半数のギャラリーが、個展形式で出展を行っていましたが、やっぱり個展形式だと頭も整理されて見やすいな、というのが第一印象でした。なかにはいくつか強く印象に残るギャラリーがあったので、ここにご紹介しておきたいと思います。
(中略)
ギャラリー「ときの忘れもの」から出品した井桁裕子さんが、私にとっては興味深い作家でした。
井桁さんの作品は、いわゆる球体関節人形ですが、具体的なモデルを象って制作されているのがその特徴。モデルの歩んだ人生を、綿密で全人的な付き合いを通じ、丹念に聴き取って作られています。

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ここに掲げた作品の場合、片脚を失った女性がそのモデル。人形の片足が奇妙な形の義足になっているのはそのためです。これを見て「単にグロい人形」と思ったか、足早に立ち去る人が多かったのは実に残念。わからないもの、いやなものほど作家にその思いを聞いて、じっくり考え、見て欲しいと思います。

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井桁裕子RYOKO DOLL
井桁裕子「錬金術 Ryoko-doll

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