先週はすっかり寝込んでしまいました。
お客様からお見舞いのメールをいただきました。ありがとうございます。おかげさまで何とか回復いたしました。

編集思考室シオングの塩野哲也さんは今はない名雑誌『室内』出身ですが、山本夏彦さん仕込みの丁寧な仕事ぶりで月刊Webマガジン「Colla:J」を精力的に刊行されています。
このブログでもときどき紹介していますが、今月号は震災に遭った「陸奥巡礼」特集です。

塩野さんはインテリアや建築関連の企業に働く人たちの研修などにも携わっており、先日亭主も依頼されて、初めてお手伝いしました。
SUKENOという富山の会社の輸入家具のショールームがときの忘れものと同じ青山にあります。
サイトをご覧になるとお分かりのように、広いスペースに高級な輸入家具がゆったりと並べられ、入るだけで優雅な気分になります。
そこに働く若いスタッフの皆さん、礼儀正しくきびきびしていて講師を務める亭主も少々緊張いたしました。
家具をお買いに来るお客様に、壁面を飾るアート作品などについて相談を受けた場合など、どう対応したらよいかというのが、当日の亭主に課せられたテーマでした。
現代的な室内空間に相応しい絵画、特に版画や写真についての好みや流行、展示の仕方や、額装、保存などについておしゃべりさせていただきました。

後日、担当者から丁寧なお礼のメールが届き、加えて皆さんの感想までが書かれており、感激しました。ご了解をいただいたので、ご紹介しましょう。
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先日は、お忙しい中、当社ショールームにてスキルアップセミナーをして頂き誠にありがとうございました。
簡単ではありますが、スタッフからのお礼と感想をそれぞれまとめましたので送付いたします。

●入社してから初めてのスキルアップセミナーなので非常に楽しみにしておりました。
絵の知識など皆無に等しい私でも、非常に分かりやすく勉強になり、楽しんで聞くことが出来ました。ありがとうごさいました。(Mさん、男性) 

●・アートが少し身近になりました。(インテリア誌で見かける空間のアートと、知っている絵画作品(美術館にある油絵)とのギャップが少し埋まった気がします)
・版画・写真が主流ということだったのですが、実際の作品に触れる機会があまりないので、もう少し知りたくなりました。
・言われてみればそのとおり、「紙ペラ1枚」が安くて数万円もしてしまうことに、(実際購入する人がいる、当然)感慨を覚えました。アートってすごい。
・そのときに気にならなかったのですが、塩野さんが「本物がいい」とおっしゃっていたと思うのですが、「本物」と「そうでないもの」ってどう違うのですか???(Sさん、女性)

●今回のアートを題材にしたスキルアップセミナーは私にとって知らない事ばかりでした・・・
美術館はたまに行くことはありますが、メインとなるアートとは別に、建築を見ることを主としている部分が多くありました。
今回の綿貫さんのお話で、ピクチャーレール使用のご法度や、連続してアートを飾る場合は高さを統一すること、FLから約1400~1500の高さに配置するなど、自宅ですぐできる基本的な話をお聞きできたので、早速試してみます。
話は変わりますが、セミナー後に納品立会いをしたお客様より、リビングの壁にアートを飾ろうというお話しがありました。
どのようなアートが合うか、という質問には応えられず、悔しい思いをしましたので、これからの季節にアートに触れていろんなお話しができるよう勉強します。
貴重なお時間を頂戴致しまして、ありがとうございました。
今度綿貫さんのギャラリーに伺わせていただきます。(Hさん、男性)

●美術館に行くのが好きでよく絵を見ていると思っていましたが、まだまだ知らないことが多かったです。
とくに額縁やマットの選び方一つで同じ作品の表情が変わることに興味をもちました。
絵画そのものがどんな作品なのかはもちろんのことですが、マットや額によってその作品が生きてくるかどうかというのも決まってしまうと考えると作品の半分は絵画以外のもので構成されている?と思いました。
また、家具も同じようにマットや額縁に相応するものがあり、それらとの調和がとれていてより一層本来の良さを発揮するのではないかと思います。
まだまだ絵画そのものしか目に止まらないのですが、これからはもっとその他の要素を意識して絵画を見ていきたいです。(Sさん、女性)

●この度はお忙しい所、お越し下さいまして誠に有り難うございました。
セミナーにて 絵を取り入れるコツとは
どのように空間に取り入れるか おぼろげながら気付きがあったように思えます。
展覧会で見る物と、空間で見るものとでは異質であると改めて感じました。
ショールーム内に絵があると、全く違った雰囲気に仕上がったのがとても印象的でした。
お客様にどのような物を飾ったら良いか聞かれたときには、是非紹介して、お客様にも絵を自分で選ぶ楽しさというのを感じて頂ければと思いました。
またこちらからご提案出来るように、もっと絵画を学びたいと思いましたので、
時折脚を運ばせて頂きたく存じます。(Mさん、男性)

●長くアートの世界で活躍されている方だけに、戦後のアート界の変遷などを伺えたのが興味深かったです。
また、アート作品を購入するには精神的なきっかけがあることが多いというお話が心に残りました。
自分で部屋に何か飾ろうと思うときもやはり機能的な役割よりは思い出や思い入れのあるものを飾って自己満足をするか、自分の趣味やアイデンティティを装飾品としてのアートで表現したいといった目的で飾ることが多いように思います。
その他、飾る高さや保管方法のお話などためになるお話も伺えてよかったです。
ありがとうございました。(Tさん、女性)

●この度は、お忙しい中 弊社スタッフの為にスキルアップセミナーをして頂きありがとうございました。
個人的に、いままでインテリアにおけるアートとは、難しく、扱いづらいものという印象がありましたが、綿貫さんのお話の中で、絵(アート)は人を招きいれた時のとてもよいコミュニケーションツールだとか、
額や飾る位置のお話をお聞きして アートが身近に感じ とても面白いセミナーでした。
今後、うちのスタッフもギャラリーときの忘れものさんにお伺いする事があるかと思います。
そのときは、是非 セミナーの続きの話でもしてください。
ありがとうございました。(Kさん、男性)
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当日は、展示のサンプルとしてときの忘れもののエディションである草間彌生作品を何種類かマットの色をかえてお持ちしました。
朝が来た
草間彌生「朝が来た E
2004年
シルクスクリーン
イメージサイズ:16.0×23.0cm
シートサイズ:24.0×31.0cm
Ed.95 サインあり

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