スタッフSの海外ネットサーフィン No.1

「Lure: Kate MccGwire」~Lure: Kate MccGwire

ご無沙汰しております、出張イベント担当の新澤です。
この度、社長命令で「スタッフSの海外ネットサーフィン」と題し、自分に縁のある海外地域のちょっと面白そうなアートイベントをご紹介させていただくことになりました。
例によって大したことは書けませんが、お時間があるようでしたらお付き合い下さい。

今回ピックアップするのはイギリス。
親が仕事の都合でフランス行きを命じられた際、自分は行きたくないと駄々をこねたら、全寮制の学校に放り込まれたのが最初でした。当初は全校生徒中、日本人どころかアジア人が自分一人、という環境にどうなってしまうのかと戦々恐々でしたが、結果から言うと水が合って大学卒業まで向こうにいました。

今回の話を綿貫さんに振られ、ネットで検索してみるとアッサリ見つかる我が母校。自分が通っていた時分はインターネットどころかPCの個人所有ですら珍しい時代だったので、こうしてホームページがあるというだけでも何やら妙な気分です。

Farleigh School
http://www.farleighschool.com/

farleigh-schoolこちらの写真を見れば分かる通り、自然に囲まれた、などと書けば聞こえはいいですが、要するに周りは林以外なんもありません。ちなみに最寄の町の外周部まで直線距離で約5kmあります。記憶ではこの頃の自分は四六時中友人とラグビーやらホッケーやらに打ち込んでいましたが、そりゃこんな陸の孤島みたいな場所ならそうなります。当時のイギリスじゃ携帯ゲーム機なんてものも普及していませんでしたしね。

Andover_Stationこちらは最寄り駅のアンドーバー駅。
迂遠な言い方ですが、この駅が町の中心部にあるということで、町の規模をお察し下さい。

さて、この自分が小学生の頃に1年通った学校のあるハンプシャー州、アンドーバー市からほど近い(それでも信号なんて殆どない道を車で30分かかりますが)ウインチェスター市で開催中なのが今回紹介する「Lure: Kate MccGwire(ルアー:ケイト・マグワイヤ)」展です。

開催期間は6月21日(金)から8月28日(水)まで、会場は Winchester Discovery Centre、入場料は無料です。

mccgwire2
Kate MccGwire
"Splice"
2012
ミクスドメディア、カササギ羽
30.0×32.0×130.0cm

mccgwire
Kate MccGwire
"Gyre"
2012
ミクスドメディア、カラス羽
275.0×770.0×415.0cm

出展されているのはタイトル通り、国内だけではなく、KIAFやArt Parisにも出品しているケイト・マグワイヤの作品。その内容は、鳩、カササギ、カラスやカケスの羽を集めて作った、無機物でありながらどこか生物的なオブジェです。中でも上で紹介した"Gyre"は全長8m近い大型展示。

その他の作品も、生物にはありえない形状をしていながら、実は脈動しているのではないかと触れて確認してみたくなる、そんな不思議な気分にさせられる作品群です。

ちなみに羽は作家が友人知人やその他大勢から集めたり拾ったりしているらしく、展示作品のサイズと数を考えると、よくぞここまで、と少々違う意味で感心してしまいました。

作家公式ページ:www.katemccgwire.com
展覧会ページ:http://www3.hants.gov.uk/wdc/wdc-eventdetails?id=187607
Winchester Discovery Centre:http://www3.hants.gov.uk/library/wdc.htm

*画廊亭主敬白
昨日から始まった小林美香さんの新連載「母さん目線の写真史」はいかがだったでしょうか。
さすが小林さん、昨日のアクセス急増は凄かった。
このブログは小林さんはじめたくさんの執筆者に支えられていますが、それでも毎日更新は辛い。ネタ切れにもなる。ついに身内をかり出すことにして語学堪能の新澤に新連載を命じました。
彼自身は学生時代は美術には無縁だったようですが、このネットサーフィンを通じて種々の情報を社内だけでなく、皆さんにもお届けできたらと思っています。
毎月26日に更新します、ご愛読ください。