亭主が美術業界に入った1970年代前半、「版画」がデパートで扱われることはほとんどなかった。
こう言うとまさかと思われるでしょうが、当時のデパート(百貨店)美術部は日本画と洋画(油絵)が扱い品目の第一で、現代版画など持っていっても相手にもしてくれませんでした。
新宿の京王デパートに「京王版画サロン」というのがあり、例外的に版画を常設展示していました。同サロンが版画の普及に果たした役割はとても大きい。
最近はデパートも「版画」はもちろん「現代美術」や「写真」さえ普通に扱うようになりました。時代の流れでしょう。
お正月に同じ新宿の小田急で「オノサト・トシノブ展」が開催されたのでご紹介しましたが、今度は駒井哲郎を取り上げるという、駒井ファンとしてはとても嬉しい。


「駒井哲郎とその時代の版画家展」
会期:2014年4月16日[水]―22日[火]
会場:小田急・新宿店本館10階美術画廊
時間:10:00~20:00 ※最終日は16:30まで
出品作家:駒井哲郎、浜口陽三、長谷川潔、浜田知明、南桂子、他
日本にまだ銅版画が知られていない時代からエッチングを始め、独学で銅版画の技法を習得していった開拓者、駒井哲郎。その詩的で幻想的な白と黒の造形の世界を、同時代の版画作家も交えて展覧いたします。(案内状より)
会期が短いですね(デパートの催事というのはほとんどが一週間単位ですが、もう少し長くならないもんでしょうか)。お近くにお出かけの皆さん、どうぞお立ち寄りください。
◆ときの忘れものは2014年4月19日[土]―5月6日[火 祝日]「わが友ウォーホル~X氏コレクションより」を開催します(*会期中無休)。

日本で初めて大規模なウォーホル展が開催されたのは1974年(東京と神戸の大丸)でした。その前年の新宿マット・グロッソでの個展を含め、ウォーホル将来に尽力された大功労者がXさんでした。
アンディ・ウォーホルはじめX氏が交友した多くの作家たち、ロバート・ラウシェンバーグ、フランク・ステラ、ジョン・ケージ、ナム・ジュン・パイク、萩原朔美、荒川修作、草間彌生らのコレクションを出品します。
●イベントのご案内
4月25日(金)18時より、ジョナス・メカス監督「ファクトリーの時代」の上映会を開催します(※要予約/参加費1,000円)。
※必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記の上、メールにてお申込ください。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
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●本日のウォーホル語録
<18歳のとき、友だちがぼくをクローガーのショッピングバッグの中につめこんで、ニューヨークに連れてきてくれた。その頃、ぼくはずっとルームメイトたちといい友だちになって、悩みをわかちあえると思って住んでいたのだが、いつも彼らはただ誰かと部屋代を分けあいたいだけなのだということがわかった。一時期ぼくは103丁目/マンハッタン・アヴェニューのアパートの地下に17人の人たちと住んでいた。17人のひとりとして、本当に大事な悩みをぼくとわかちあった者はいなかった。彼らはみんな、クリエイティヴな子供たちだったから、(そこはアート・コミューンのようなものだった)たくさん問題を持ってたに違いなかったが、そういう問題について一度も耳にしたことはなかった。台所で、誰がどっちのサラミを買ったか、なんていうケンカはしょっちゅうあったのに、だ。当時ぼくは毎日長時間働いていたので、彼らがぼくに話したとしても、聞いてやる時間がなかったのかもしれない。それにしても、みんなからとり残されたような感じがして、ぼくは傷ついた。
―アンディ・ウォーホル>
ときの忘れものでは4月19日~5月6日の会期で「わが友ウォーホル」展を開催しますが、それに向けて、1988年に全国を巡回した『ポップ・アートの神話 アンディ・ウォーホル展』図録から“ウォーホル語録”をご紹介して行きます。
こう言うとまさかと思われるでしょうが、当時のデパート(百貨店)美術部は日本画と洋画(油絵)が扱い品目の第一で、現代版画など持っていっても相手にもしてくれませんでした。
新宿の京王デパートに「京王版画サロン」というのがあり、例外的に版画を常設展示していました。同サロンが版画の普及に果たした役割はとても大きい。
最近はデパートも「版画」はもちろん「現代美術」や「写真」さえ普通に扱うようになりました。時代の流れでしょう。
お正月に同じ新宿の小田急で「オノサト・トシノブ展」が開催されたのでご紹介しましたが、今度は駒井哲郎を取り上げるという、駒井ファンとしてはとても嬉しい。


「駒井哲郎とその時代の版画家展」
会期:2014年4月16日[水]―22日[火]
会場:小田急・新宿店本館10階美術画廊
時間:10:00~20:00 ※最終日は16:30まで
出品作家:駒井哲郎、浜口陽三、長谷川潔、浜田知明、南桂子、他
日本にまだ銅版画が知られていない時代からエッチングを始め、独学で銅版画の技法を習得していった開拓者、駒井哲郎。その詩的で幻想的な白と黒の造形の世界を、同時代の版画作家も交えて展覧いたします。(案内状より)
会期が短いですね(デパートの催事というのはほとんどが一週間単位ですが、もう少し長くならないもんでしょうか)。お近くにお出かけの皆さん、どうぞお立ち寄りください。
◆ときの忘れものは2014年4月19日[土]―5月6日[火 祝日]「わが友ウォーホル~X氏コレクションより」を開催します(*会期中無休)。

日本で初めて大規模なウォーホル展が開催されたのは1974年(東京と神戸の大丸)でした。その前年の新宿マット・グロッソでの個展を含め、ウォーホル将来に尽力された大功労者がXさんでした。
アンディ・ウォーホルはじめX氏が交友した多くの作家たち、ロバート・ラウシェンバーグ、フランク・ステラ、ジョン・ケージ、ナム・ジュン・パイク、萩原朔美、荒川修作、草間彌生らのコレクションを出品します。
●イベントのご案内
4月25日(金)18時より、ジョナス・メカス監督「ファクトリーの時代」の上映会を開催します(※要予約/参加費1,000円)。
※必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記の上、メールにてお申込ください。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
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●本日のウォーホル語録
<18歳のとき、友だちがぼくをクローガーのショッピングバッグの中につめこんで、ニューヨークに連れてきてくれた。その頃、ぼくはずっとルームメイトたちといい友だちになって、悩みをわかちあえると思って住んでいたのだが、いつも彼らはただ誰かと部屋代を分けあいたいだけなのだということがわかった。一時期ぼくは103丁目/マンハッタン・アヴェニューのアパートの地下に17人の人たちと住んでいた。17人のひとりとして、本当に大事な悩みをぼくとわかちあった者はいなかった。彼らはみんな、クリエイティヴな子供たちだったから、(そこはアート・コミューンのようなものだった)たくさん問題を持ってたに違いなかったが、そういう問題について一度も耳にしたことはなかった。台所で、誰がどっちのサラミを買ったか、なんていうケンカはしょっちゅうあったのに、だ。当時ぼくは毎日長時間働いていたので、彼らがぼくに話したとしても、聞いてやる時間がなかったのかもしれない。それにしても、みんなからとり残されたような感じがして、ぼくは傷ついた。
―アンディ・ウォーホル>
ときの忘れものでは4月19日~5月6日の会期で「わが友ウォーホル」展を開催しますが、それに向けて、1988年に全国を巡回した『ポップ・アートの神話 アンディ・ウォーホル展』図録から“ウォーホル語録”をご紹介して行きます。
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