ワタヌキさん、ヘンな注文が来ています。

海外担当の李(仏、英、韓、日の四ヶ国語を駆使)が伝えてくれた海外からのメールには亭主も仰天の内容でした。

I am also looking for this book ;
[Hanzaisha Domei / The Criminal League and Hi Red Center]. (MASAAKI, Hiraoka and Miyahara Hasuharu).
Contributions by Genpei Akasegawa, Jiro Takamatsu, Takehisa Kosugi, Kanji Itoi, Yasuhiro Yoshiyoka, et al.

現代美術に詳しい人ならご存知でしょうが、犯罪者同盟の平岡正明『赤い風船 あるいは牝狼の夜』をまさか海外から注文を受けるなんて夢にも思いませんでした。
昨年の「具体展」、そして今年の「瀧口修造展」をきっかけに、海外からの問合せや注文が激増しています。
先日も書いたのですが、国内外からのメールによる問合せは毎日ありますが、国内からのものは値段を聞いてくるだけで、実際に売れることはほとんどありません、商談成立率1%あるかないか。
ところが海外からの問合せは、希望の作品があれば7~8割が確実に売れます。
それにしても、薄っぺらな「ときの忘れもの」の英文サイトを見て、犯罪者同盟の本を注文してくる人がいるなんて世界は広い! 驚きです。

上記の注文が入った翌日には、ヨーロッパから今春瀧口修造のデカルコマニーを買われた女性が初めて画廊を訪ねてこられました。もちろん私たち初対面。聞けば「GUTAI」や「もの派」などの資料を集めているらしい。たまたま画廊にあった高額な「具体」の文献(ゼロ5つ)を平然と買っていかれた。

このままじゃあ、明治の浮世絵流出じゃあないけれど、日本の前衛美術の作品や資料は根こそぎ海外にもっていかれるのではないかしら。
日本のコレクターの皆さん、頑張ってください。
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ただいま開催中の「瀧口修造展 III 瀧口修造とマルセル・デュシャン」には、若い人たちが熱心に見に来てくださるので嬉しい。22日まで無休で開催していますので、ぜひ。

「瀧口修造とマルセル・デュシャン」 @ ときの忘れもの。さすがに良い。瀧口はデカルコマニー作品。奈良原一高が撮影したデュシャンのガラス作品の写真が良かった~
(YASUSHI ISHIBASHIさんのTwitterより)

先週、道に迷いながらも“ときの忘れもの”にたどり着いて「瀧口修造展 Ⅲ」を拝見。瀧口氏のmemo に記されていた“projection”という語を頼りにあれやこれやと思いあぐねり(?)ながら展示作品を楽しむ。
「僕は“project" という言葉が嫌いなんだよ」とカワラさんは言っていた。この言葉の裏にカワラさんなりのDuchamp批判がこめられていたのでは、とふと思った(笑)。

(Koji FUKUDAさんのTwitterより)

今日の夕方はしばらくぶりに早く帰れたので妻とときの忘れものにおじゃました。現在開催中なのは瀧口修造展。今年3度目の瀧口の企画展になるが、今回はマルセル・デュシャンとの関係にフォーカスを当てたもので、瀧口の作品の他にデュシャンの作品、そして奈良原一高が瀧口の指示で撮影した「マルセル・デュシャン 大ガラス」が展示されている。
僕はデュシャンの大ガラスについては名前は知っていたが「大鴉」だと思っていた(笑)程度の知識しかなかったのだけれど、その考証過程の緻密さが伝わってくるような展示で、その迫力に展示の前でしばしば息を止めて見入ってしまった。なかなか無い体験だと思うので、現代美術に興味がある方にはぜひおすすめしたい。

Luv Pop TYO (Pop U NYC跡地)より

テヅカヤマ(2014.6)のときと、また毛色と趣向のちがう瀧口デカルコマニーが見ることができて感激。
最近、実家の近所の美術館で発見してから宮脇愛子のファンになった処なので、ここで展示があれば、以後ぜひうかがいたい。

(Kさんの芳名帳より)

瀧口展3展示風景01瀧口展3展示風景02

瀧口展3展示風景03瀧口展3展示風景04

瀧口展3展示風景05瀧口展3展示風景06

瀧口展3展示風景07瀧口展3展示風景08

瀧口展3展示風景09

出品番号1
takiguchi2014_II_40瀧口修造 Shuzo TAKIGUCHI
"Ⅱ-40"

デカルコマニー、紙
イメージサイズ:13.7×19.6cm
シートサイズ :13.7×19.6cm
裏面にも作品あり

takiguchi2014_II_40_2"Ⅱ-40"裏面

出品番号2
takiguchi2014_III_03瀧口修造 Shuzo TAKIGUCHI
"Ⅲ-3"

デカルコマニー、紙
イメージサイズ:13.7×9.8cm
シートサイズ :13.7×9.8cm


出品番号3
takiguchi2014_III_06瀧口修造 Shuzo TAKIGUCHI
"Ⅲ-6"

デカルコマニー、紙
イメージサイズ:19.3×13.8cm
シートサイズ :19.3×13.8cm


出品番号4
takiguchi2014_III_12瀧口修造 Shuzo TAKIGUCHI
"Ⅲ-12"

デカルコマニー、紙(郵便はがき)
イメージサイズ:14.2×9.1cm
シートサイズ :14.2×9.1cm


出品番号5
takiguchi2014_III_13瀧口修造 Shuzo TAKIGUCHI
"Ⅲ-13"

デカルコマニー、紙
イメージサイズ:15.5×8.2cm
シートサイズ :19.3×13.1cm

出品番号6
takiguchi2014_III_14瀧口修造 Shuzo TAKIGUCHI
"Ⅲ-14"

デカルコマニー、紙
イメージサイズ:18.5×13.9cm
シートサイズ :18.5×13.9cm

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◆ときの忘れものは2014年11月5日[水]―11月22日[土]「瀧口修造展 III 瀧口修造とマルセル・デュシャン」を開催しています(*会期中無休)。
DM_m
1月3月に続く3回展です。
瀧口修造のデカルコマニー、ドローイング、《シガー・ボックス》、《シガー・ボックス TEN-TEN》、《扉に鳥影》、マルセル・デュシャンの《グリーン・ボックス》、オリジナル銅版画『大ガラス』、奈良原一高の写真《デュシャン 大ガラス》連作、瀧口修造・岡崎和郎《檢眼圖》をご覧いただき、瀧口とデュシャンとの交流の実相と精神的な絆の一端を明らかにします。

●デカルコマニー47点を収録したカタログ『瀧口修造展Ⅱ』(テキスト:大谷省吾)を刊行しました(2,160円+送料250円)。
表紙2014年 ときの忘れもの 発行
64ページ 21.5x15.2cm
執筆:大谷省吾「瀧口修造のデカルコマニーをめぐって」
再録:瀧口修造「百の眼の物語」(『美術手帖』216号、1963年2月、美術出版社)
ハードカバー
英文併記


『瀧口修造展Ⅰ』と合わせご購読ください。