野口の箔押しが単なる伝統的な工芸の域を超えていることは、多くの人が認識するところであろう。
金・銀・プラチナなどの箔だけでなく炭を使ったりと素材の研鑽もさることながら、支持体にパネルを使い、時には彫りを入れて凹凸や立体感を出すことも試みる。
際立つのはやはり金・銀・プラチナの光り輝くゴージャスな表象で、ついそちらの方に目を奪われがちだが、後半の部分写真にもあるように日本古来の技法だけでなく、西欧の建築様式や装飾などの伝統をも取り入れているようにもみえる。
はじめの大作も素晴らしいが、2つめのシルバーの色調で雪景色を表した作品は、僕には横長の形状から、あの与謝蕪村の「夜色楼台図」(最後の写真)の雪がしんしんと降るイメージが重なった。
他には、見る角度を変えると一層深みがます海景(5、6点目)や、ミニマルアートの味わいが出ている作品など、表現力の豊かさに眼福をもらった印象だった。
27日まで。

(敦賀信弥さんのfacebookより)

仕事帰りに高校の先輩である箔画作家の野口さんの個展にお邪魔しました。
毎度毎度、造形屋的というよりは子供の質問コーナー並みに投げかけるもはや造形屋とは思えない質問にも、技法や手法にもパイセンは惜しげもなく答えてくださいます。いつもすいませんm(_ _)m
個展は青山のときのわすれものにて今月27日まで。
今行くと、作品と作家の解説とともに「ただしい京都弁」もセットで体験できます。

(川崎美由紀さんのfacebookより)

モノトーンのLandscape・・銀泥粉を用いた鉱物的で不透明な白と銀が作り出す墨色の濃淡がとても深くて、見ていて引き込まれる作品でした。。野口さんに解説していただきました。
(荒澤由紀子さんのfacebookより)

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●青山、ときの忘れものさんでの個展もあっという間に折り返しの6日目、東京の寒さは少しマシになったようです。
昨日はあいにくの雨でしたが、今日は良い天気です。
毎回の個展など、こうやって毎日自分の作品と向き合いながら、色々な方とお話する中で感じる事、考える事はたくさんあります。
また、2年ぶりに同じ場所に帰ってきた事で、この2年で自分は何か変われたのか、進化、成長できたのか、普段の慌ただしい制作の日々の中とは違う感覚で、そんな事もじっくりと考える事ができます。
では、本日も皆様のお越しをお待ちしております、よろしくお願い致します☆
(野口琢郎さんのfacebookより)
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◆ときの忘れものは2014年12月16日[火]―12月27日[土]「野口琢郎展」を開催しています(*会期中無休)。
案内状600ときの忘れものでは、2012年の個展に続き、2回目となる作品展を開催します。新作を中心に、大作の〈Landscape〉など約12点をご覧いただきます。
家業である京都西陣の箔屋に代々伝わる伝統的な引箔制作の技法を用いながら、漆と箔を駆使した新たな美術表現に取り組む野口琢郎ですが、最近はソウル、シンガポールのアートフェアに参加し、またNHK海外向け放送で紹介されるなど、国際的な舞台での活躍が増えています。
様々な風景の断片をコラージュするように制作する〈Landscape〉シリーズや、花火をモチーフにしたシリーズ、海と空、夜明けや星空などの風景を題材に、希望の光を感じられる「美しさ」を作品に表現しています。