"The world of Tatsuoki and Fumio Nanbata" at Waseda's Aizu Yaichi Memorial Museum

早稲田大学會津八一記念博物館に「難波田龍起・史男の世界展」を見に行って参りました。

早稲田大学に、難波田家のご遺族と、難波田龍起の大コレクターである寺田小太郎氏から多数の作品や資料類が寄贈されたのを機に今回の展覧会が実現したそうです。
早稲田大学會津八一記念博物館

難波田龍起・史男の世界」展
会期:2015年5月20日(水)~6月26日(金)
 10:00~17:00(入場は16:30まで)
※金曜日は18:00まで開室
閉館日 日曜・祝日(例外あり)
入館無料
会場:早稲田大学會津八一記念博物館
〒169-8050東京都新宿区西早稲田1-6-1
tel:03-5286-3835/FAX 03-5286-1812

難波田龍起・史男親子は共に早稲田大学出身で、日本現代絵画史における新たな抽象絵画の道を切り開いた画家です。2012年度、會津八一記念博物館は彼等の日記、詩作ノートや蔵書などの資料の寄贈を受けました。これらの資料は画家の制作プロセスを辿る貴重な資料となっています。本展では絵画作品と共にこれらの資料を展示し、両作家の思考や制作の秘密に迫ります。(同館HPより)

難波田龍起作品は油彩を中心に11点、難波田史男作品は15点の水彩と銅版画集『ある日の幻想』より36点が展示されています。
難波田龍起_史男展出品リスト1_600難波田龍起_史男展出品リスト2_600出品リスト

難波田龍起資料類の中には、1942年(昭和17)銀座の青樹社画廊で開催された初個展の折の芳名帳も出品されており、親交が深かった松本竣介のサインもありました(当時は松本俊介)。
私は世田谷美術館で開催された難波田史男展で、すぐに彼の作品のファンになったのですが、絶妙な色使いや滲みの中に鋭利な線が描かれている水彩はとても魅力的です。

この建物は、早稲田大学建築学科卒業の建築家・今井兼次(1895-1987)の設計で、1925年に図書館として建てられた学内で2番目に古い鉄筋コンクリート造の建物です。今井兼次のデビュー作でもあるそうです。
博物館では、寄贈された数々のコレクションや、学術研究の成果を物語る膨大な資料を、随時展示公開しています。(今井兼次といえばガウディ。後輩の光嶋裕介さんが入江正之さんにインタビューした記事をぜひお読みください)
DSCF4795_600
1階には企画室、ホール、大隈記念室、富岡重憲コレクション展示室、2階には常設展示スペースがあります。

DSCF4796_600扉の上部には百合の紋章のようなものがデザインされています。

DSCF4797_600窓や扉など、一つ一つの意匠を見るだけでも感動します。

館内の撮影は禁止のため、展示風景はご紹介できませんが、是非お出かけすることをお勧めします。6月26日(金)まで。
(おだちれいこ)

●画廊コレクションから難波田龍起難波田史男の作品をご紹介します。
44難波田龍起
「(作品)」
1994年 コラージュ
29.0x20.0cm
Signed

難波田龍起_夕暮_水彩_難波田龍起
「夕暮」
1989年
水彩、インク
24.8x33.4cm
Signed
裏にタイトルと年記あり

42
難波田龍起
夜 B
1965年 蝋画
53.8x38.1cm
Signed

難波田龍起石の時間難波田龍起 Tatsuoki NAMBATA
石の時間
1979年
リトグラフ(刷り:森仁志)
60.0×100.0cm
Ed.25 Signed
※レゾネNo.10

難波田史男_野と空_水彩_難波田史男
「野と空」
1971年
水彩、インク
27.0x38.1cm
Signed

難波田史男_門_水彩_難波田史男
「門」
1972年
水彩、インク
26.9x38.0cm
Signed

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