秋のメイン企画として取り組んだ「瀧口修造展 IV」が一昨日、盛況のうちに終了いたしました。
太平洋を隔てたニューヨークをはじめ、福岡、大阪、京都、名古屋、金沢、足利、盛岡など遠方からもたくさんのお客様にお運びいただきました。
いつになく大学や美術館の研究者も多く、またウルガイなど今まで縁もゆかりもなかった海外からの問い合わせがいくつもあり、いまさらながら瀧口先生の影響力の大きさに驚き、画商として瀧口修造の造形作品を次の世代に伝えていく覚悟を迫られた展覧会でもありました。




よんどころない事情で亭主と社長が在廊できない日があり、亭主が階段を踏み外し手首を骨折するというアクシデントもあったのですが、本企画の監修をお願いしている土渕信彦さんが幾日も店番をしてくださり本当に助かりました。

最終日には瀧口先生から指輪を贈られたという女性から、はるかに後の世代の女学生さんまで多様な方々が来廊され、熱心に作品をご覧になっておられました。

夕方には土渕さん、笹沼俊樹さん、工藤香澄さん（横須賀美術館）、三上豊さん（和光大学）らも来廊され、秋色さわやかな神宮のカフェでワインをいただきながらにぎやかに千秋楽を祝いました。


ジャスパー・ジョーンズ、荒川修作等々、貴重な作品をお貸しくださった所蔵家の皆様には心より御礼申し上げます。
また展覧会直前に素晴らしいコンディションの『デュシャン語録』を入手することができたのも望外のことでした。ご提供いただいたＳ様、作品をお買い上げいただいたお客様には深く深く感謝いたします。
ありがとうございました。

刊行は来年後半になりますが、展覧会出品作品はカタログ『Ⅰ』『Ⅱ』に続いて編集中の三冊目に収録いたします。

『瀧口修造展 I』
2014年
ときの忘れもの 発行
21.5x15.2cm　76ページ
執筆：土渕信彦「瀧口修造―人と作品」
再録：瀧口修造「私も描く」（『藝術新潮』 新潮社 1961年 5月）
瀧口修造「手が先き、先きが手」（『季刊トランソニック』第2号 全音楽譜出版社 1974年4月）
ハードカバー　英文併記
翻訳：ポリー・バートン
図版：水彩、ドローイング、ロトデッサンなど44点
価格：2,160円（税込）　※送料別途250円

『瀧口修造展 II』
2014年
ときの忘れもの 発行
21.5x15.2cm　67ページ
ハードカバー　英文併記
執筆：大谷省吾「瀧口修造のデカルコマニーをめぐって」
再録：瀧口修造「百の眼の物語」（『美術手帖』216号、1963年2月、美術出版社）
翻訳：ポリー・バートン
図版：デカルコマニー47点
価格：2,160円（税込）　※送料別途250円

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