スタッフSの海外ネットサーフィン No.33
「Between Declarations And Dreams」
National Gallery Singapore, Singapore.
読者の皆様こんにちわ、季節もすっかり冬らしく…なってきているかは微妙ですが、雨の日が増え、道行く人々も大分厚着になってきた今日この頃、いかがお過ごしでしょうか? 親にインフルエンザが流行っていると警告されるも、相変わらず半袖Yシャツで外を闊歩しているスタッフSこと新澤です。

今回ご紹介させていただくのは、来年1月に開催され、ときの忘れものも出展するART STAGE SINGAPOREの開催国であるシンガポールで、タイムリーなことに今月24日に開館したばかりのNational Gallery Singaporeです。この生まれたばかりの美術館は自国はもちろん東南アジアにおいて最大規模のモダンアートのパブリックコレクションを誇り、シンガポールの地理的な位置と相俟って文化交流の要所であることから、東南アジア地域のモダンアートを企画展で見せるだけではなく、パリのポンピドゥやロンドンのテート等、世界各地の美術館と連携してアジアのアートを世界に広げて行くことを目指しています。
美術館の建物は1929年に完成したシティ・ホール部分と、1939年に完成した最高裁判所を改築してジョイントしたものが使用されており、イギリスによる植民地時代、日本による占領時代も行政機関として機能し、シンガポールの国家としての独立も見届けたという歴史のある建物です。本来なら開館は10月の予定だったハズなのですが、どうやら改築作業にトラブルがあったらしく今月にズレこんだ模様。この2つの歴史的建造物を結ぶ改築部分も話題になっており、これはこれで見る価値がありそうです。
以下はYouTubeの紹介動画です。
内容は英語ですが、関係者のコメントと一緒に内装や所蔵作品、展示イメージなどが見られます。
今回の美術館の開館では2つの長期企画展が同時に開催されますが、元最高裁判所側のUOB Southeast Asia Galleryで開催されるのが記事のタイトルになっている「Between Declarations And Dreams」です。ギャラリー名の通り、東南アジアのアート全般を扱う企画展で、19世紀から様々に流れてきた、または押し付けられた、社会的な、あるいは政治的なファクターによって常に新しいものと向かい合ってきた東南アジアのアートがどのように変化してきたのかを、400点近い作品から見ることができます。企画展のタイトルですが、こちらもインドネシアの詩人、Chairil Anwarが1948年に発表した作品から来ています。
ちなみに元シティ・ホール側のギャラリーのDBS Singapore Galleryでは国内アートを取り扱うことになっており、現在の企画展「Siapa Nama Kamu?」も19世紀からのシンガポールのアートの変遷が題材。
Raden Saleh
"Wounded Lion"
c. 1839
Oil on canvas
88 x 108.5 cm
National Gallery Singapore所蔵
夏の避暑ならぬ冬の避寒に年末をシンガポールで過ごす方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
(しんざわ ゆう)
■National Gallery Singapore公式ページ(英文)
■Between Declarations And Dreams 紹介ページ(英文)
「Between Declarations And Dreams」
National Gallery Singapore, Singapore.
読者の皆様こんにちわ、季節もすっかり冬らしく…なってきているかは微妙ですが、雨の日が増え、道行く人々も大分厚着になってきた今日この頃、いかがお過ごしでしょうか? 親にインフルエンザが流行っていると警告されるも、相変わらず半袖Yシャツで外を闊歩しているスタッフSこと新澤です。

今回ご紹介させていただくのは、来年1月に開催され、ときの忘れものも出展するART STAGE SINGAPOREの開催国であるシンガポールで、タイムリーなことに今月24日に開館したばかりのNational Gallery Singaporeです。この生まれたばかりの美術館は自国はもちろん東南アジアにおいて最大規模のモダンアートのパブリックコレクションを誇り、シンガポールの地理的な位置と相俟って文化交流の要所であることから、東南アジア地域のモダンアートを企画展で見せるだけではなく、パリのポンピドゥやロンドンのテート等、世界各地の美術館と連携してアジアのアートを世界に広げて行くことを目指しています。
美術館の建物は1929年に完成したシティ・ホール部分と、1939年に完成した最高裁判所を改築してジョイントしたものが使用されており、イギリスによる植民地時代、日本による占領時代も行政機関として機能し、シンガポールの国家としての独立も見届けたという歴史のある建物です。本来なら開館は10月の予定だったハズなのですが、どうやら改築作業にトラブルがあったらしく今月にズレこんだ模様。この2つの歴史的建造物を結ぶ改築部分も話題になっており、これはこれで見る価値がありそうです。
以下はYouTubeの紹介動画です。
内容は英語ですが、関係者のコメントと一緒に内装や所蔵作品、展示イメージなどが見られます。
今回の美術館の開館では2つの長期企画展が同時に開催されますが、元最高裁判所側のUOB Southeast Asia Galleryで開催されるのが記事のタイトルになっている「Between Declarations And Dreams」です。ギャラリー名の通り、東南アジアのアート全般を扱う企画展で、19世紀から様々に流れてきた、または押し付けられた、社会的な、あるいは政治的なファクターによって常に新しいものと向かい合ってきた東南アジアのアートがどのように変化してきたのかを、400点近い作品から見ることができます。企画展のタイトルですが、こちらもインドネシアの詩人、Chairil Anwarが1948年に発表した作品から来ています。
ちなみに元シティ・ホール側のギャラリーのDBS Singapore Galleryでは国内アートを取り扱うことになっており、現在の企画展「Siapa Nama Kamu?」も19世紀からのシンガポールのアートの変遷が題材。
Raden Saleh"Wounded Lion"
c. 1839
Oil on canvas
88 x 108.5 cm
National Gallery Singapore所蔵
夏の避暑ならぬ冬の避寒に年末をシンガポールで過ごす方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
(しんざわ ゆう)
■National Gallery Singapore公式ページ(英文)
■Between Declarations And Dreams 紹介ページ(英文)

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