ときの忘れもの2018年最初の企画展は、磯崎新と倉俣史朗による展覧会です。
「Arata ISOZAKI × Shiro KURAMATA: In the ruins」
会期=2018年1月9日[火]―1月27日[土] 11:00-19:00 日・月・祝日休廊
磯崎新のポスト・モダン(モダニズム)ムーブメント最盛期の代表作「つくばセンタービル」(1983年)に焦点を当て、磯崎の版画作品〈TSUKUBA〉や旧・筑波第一ホテルで使用されていた倉俣史朗デザインの家具をご覧いただきます。他にも倉俣史朗のアクリルオブジェ、磯崎デザインの椅子なども出品します。
磯崎が設計し1983年に竣工した「つくばセンタービル」には、「筑波第一ホテル」が入り、客室の内装を倉俣史朗が担当しました。しかし客室で実際に使用されたオリジナル家具は悲しい運命を辿ります。
1990年代のバブル経済の崩壊により、経営母体であった株式会社第一ホテルが2000年5月会社更生法の適用を申請し倒産。その後、株式会社ホテルオークラグループとして経営が変わったものの、ホテル客室及びカフェなどに大規模な改修が行われ、貴重な倉俣史朗デザインによるインテリアが失われてしまったのです。今回出品する「ライティングデスク」と「鏡」はそのような事情の中で危うく破棄を免れた稀少作品です。
●つくばセンタービル:磯崎新設計により、1980年(昭和55年)6月に着工、1983年(昭和58年)6月に竣工し、同月10日にオープンした。ホテル、コンサートホール、商店街、広場などからなる複合施設で、筑波研究学園都市の中核をなす。当初の筑波第一ホテルはつくばセンタービル内のホテル。内装は倉俣史朗が担当し、客室他には倉俣がセレクションした版画(現代版画センターのエディション)が飾られた。
■磯崎新 Arata ISOZAKI(1931-)
建築家。1931年大分市生まれ。54年東京大学卒業。61年東京大学数物系大学院建築学博士課程修了。63年磯崎新アトリエを設立。代表作に[大分県立中央図書館][岩田学園][福岡相互銀行本店][つくばセンタービル][MOCA―ロサンゼルス現代美術館][バルセロナ市オリンピック・スポーツホール][ティーム・ディズニー・ビルディング][山口県秋吉台国際芸術村][トリノ冬季五輪アイスホッケーメーン会場]他。近年は頻繁にアジアに出向き、多数のプロジェクトに参加している。日本建築学会賞、RIBA賞、朝日賞、ヴェネツィア・ビエンナーレ金獅子賞、他受賞。著書『空間へ』『建築の解体』『手法が』『栖十二』『建築家捜し』など多数。早くから建築のみならず、思想、美術、デザイン、映画などの国際的な舞台で活躍、評論や設計競技の審査を通じて、世界のラディカルな建築家たちの発想を実現に導くうえでのはかり知れない支援を果たしてきた。日本を代表するとともに、世界の建築界で最も信頼されている建築家である。
■倉俣史朗 Shiro KURAMATA(1934-1991)
1934年、東京都生まれ。東京都立工芸高等学校木材科で学び、1953年から帝国器材に勤める。1953年から56年まで桑沢デザイン研究所リビングデザイン科で学び、1957年に三愛の宣伝課に就職、ウィンドウディスプレイなどのデザインを手掛ける。1965年クラマタデザイン事務所を設立。1967年、横尾忠則らとコラボレーションしたインテリアデザインなどで脚光を浴びる。このころから、彼が生涯にわたって好んだアクリル素材を用いて、日常の空間に無重力を作り出したような、透明で浮遊感のある作品を生み出していく。1970年「Furniture in Irregular Forms」シリーズで世界
に広く認知される。1972年毎日デザイン賞を受賞。1981年エットレ・ソットサス Jr.らによるイタリアンデザインの新しいムーブメントであるメンフィス(Menphis)の展示会に磯崎新、マイケル・グレイブスらと共に参加。1990年フランス文化省芸術文化勲章を受勲。1991年、急性心不全のため死去。享年56。
●出品作品のご紹介
磯崎新
《TSUKUBA I》
1985年
シルクスクリーン
Image size: 56.0×56.0cm
Sheet size: 76.0×61.5cm
Ed.75
サインあり
磯崎新
《TSUKUBA II》
1985年
シルクスクリーン
Image size: 56.0×56.0cm
Sheet size: 76.0×61.5cm
Ed.75
サインあり
磯崎新
《TSUKUBA III》
1985年
シルクスクリーン
Image size: 56.0×56.0cm
Sheet size: 76.0×61.5cm
Ed.75
サインあり
磯崎新
《TSUKUBA A》
1983年
エッチング
10.0×16.9cm
Ed.200
サインあり
磯崎新
《TSUKUBA B》
1983年
エッチング
10.0×16.9cm
Ed.53
サインあり
磯崎新
《FOLLY-SOAN 1》
1984年
木版
Image size: 54.0×74.0cm
Sheet size: 57.0×76.0cm
Ed.50
サインあり
磯崎新
《FOLLY-SOAN 2》
1984年
木版
Image size: 30.0×37.2cm
Sheet size: 57.0×76.0cm
Ed.50
サインあり
磯崎新
《FOLLY-SOAN 3》
1984年
木版
Image size: 46.5×19.5cm
Sheet size: 57.0×76.0cm
Ed.50
サインあり
磯崎新
《椅子(福岡相互銀行大分支店貴賓室用特注)》
1967年制作
W63.0×D69.0×H99.0cm
サインあり
倉俣史朗
《Floating Feather(黄)》
1990年頃
9.5×8.0×H14.0cm
倉俣史朗
《Floating Feather(白)》
1990年頃
9.5×8.0×H14.0cm
倉俣史朗
《ライティングデスク》
1983年
W160.0×D47.3×H72.5cm
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆まったくの偶然ですが、湯島の国立近現代建築資料館で2月4日(日)まで「紙の上の建築 日本の建築ドローイング1970s - 1990s」が開催中で、磯崎新先生の還元シリーズ(1983年 現代版画センター・エディション)が展示されています。
不勉強にも(忙しくて)亭主はこの展覧会を見ていませんでした。お客様から「磯崎先生がインタビューでワタヌキさんのことをしゃべっている」と聞かされ、年末慌てて湯島に行って展示と磯崎先生のインタビュー画像を拝見してきました。1977年の最初の版画制作について語っているのですが、さすが天才磯崎、40年前のことをメモもなしに淡々と回顧しています。
若干の記憶違いもあり、そのことを展覧会のゲスト・キュレーターにお伝えしたところ、だったらお前がしゃべれということになり、名白楽植田実先生、磯崎版画の協働者・刷り師の石田了一さんの三人で1月27日(土)14時からギャラリートークという次第になりました。詳細は明後日8日のブログに掲載します。
●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
新天地の駒込界隈についてはWEBマガジン<コラージ12月号>をお読みください。18~24頁にときの忘れものが特集されています。
ときの忘れものの小さな庭に彫刻家の島根紹さんの作品を2018年1月末まで屋外展示しています。
2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
「Arata ISOZAKI × Shiro KURAMATA: In the ruins」
会期=2018年1月9日[火]―1月27日[土] 11:00-19:00 日・月・祝日休廊
磯崎新のポスト・モダン(モダニズム)ムーブメント最盛期の代表作「つくばセンタービル」(1983年)に焦点を当て、磯崎の版画作品〈TSUKUBA〉や旧・筑波第一ホテルで使用されていた倉俣史朗デザインの家具をご覧いただきます。他にも倉俣史朗のアクリルオブジェ、磯崎デザインの椅子なども出品します。
磯崎が設計し1983年に竣工した「つくばセンタービル」には、「筑波第一ホテル」が入り、客室の内装を倉俣史朗が担当しました。しかし客室で実際に使用されたオリジナル家具は悲しい運命を辿ります。
1990年代のバブル経済の崩壊により、経営母体であった株式会社第一ホテルが2000年5月会社更生法の適用を申請し倒産。その後、株式会社ホテルオークラグループとして経営が変わったものの、ホテル客室及びカフェなどに大規模な改修が行われ、貴重な倉俣史朗デザインによるインテリアが失われてしまったのです。今回出品する「ライティングデスク」と「鏡」はそのような事情の中で危うく破棄を免れた稀少作品です。
●つくばセンタービル:磯崎新設計により、1980年(昭和55年)6月に着工、1983年(昭和58年)6月に竣工し、同月10日にオープンした。ホテル、コンサートホール、商店街、広場などからなる複合施設で、筑波研究学園都市の中核をなす。当初の筑波第一ホテルはつくばセンタービル内のホテル。内装は倉俣史朗が担当し、客室他には倉俣がセレクションした版画(現代版画センターのエディション)が飾られた。
■磯崎新 Arata ISOZAKI(1931-)
建築家。1931年大分市生まれ。54年東京大学卒業。61年東京大学数物系大学院建築学博士課程修了。63年磯崎新アトリエを設立。代表作に[大分県立中央図書館][岩田学園][福岡相互銀行本店][つくばセンタービル][MOCA―ロサンゼルス現代美術館][バルセロナ市オリンピック・スポーツホール][ティーム・ディズニー・ビルディング][山口県秋吉台国際芸術村][トリノ冬季五輪アイスホッケーメーン会場]他。近年は頻繁にアジアに出向き、多数のプロジェクトに参加している。日本建築学会賞、RIBA賞、朝日賞、ヴェネツィア・ビエンナーレ金獅子賞、他受賞。著書『空間へ』『建築の解体』『手法が』『栖十二』『建築家捜し』など多数。早くから建築のみならず、思想、美術、デザイン、映画などの国際的な舞台で活躍、評論や設計競技の審査を通じて、世界のラディカルな建築家たちの発想を実現に導くうえでのはかり知れない支援を果たしてきた。日本を代表するとともに、世界の建築界で最も信頼されている建築家である。
■倉俣史朗 Shiro KURAMATA(1934-1991)
1934年、東京都生まれ。東京都立工芸高等学校木材科で学び、1953年から帝国器材に勤める。1953年から56年まで桑沢デザイン研究所リビングデザイン科で学び、1957年に三愛の宣伝課に就職、ウィンドウディスプレイなどのデザインを手掛ける。1965年クラマタデザイン事務所を設立。1967年、横尾忠則らとコラボレーションしたインテリアデザインなどで脚光を浴びる。このころから、彼が生涯にわたって好んだアクリル素材を用いて、日常の空間に無重力を作り出したような、透明で浮遊感のある作品を生み出していく。1970年「Furniture in Irregular Forms」シリーズで世界
に広く認知される。1972年毎日デザイン賞を受賞。1981年エットレ・ソットサス Jr.らによるイタリアンデザインの新しいムーブメントであるメンフィス(Menphis)の展示会に磯崎新、マイケル・グレイブスらと共に参加。1990年フランス文化省芸術文化勲章を受勲。1991年、急性心不全のため死去。享年56。
●出品作品のご紹介
磯崎新《TSUKUBA I》
1985年
シルクスクリーン
Image size: 56.0×56.0cm
Sheet size: 76.0×61.5cm
Ed.75
サインあり
磯崎新《TSUKUBA II》
1985年
シルクスクリーン
Image size: 56.0×56.0cm
Sheet size: 76.0×61.5cm
Ed.75
サインあり
磯崎新《TSUKUBA III》
1985年
シルクスクリーン
Image size: 56.0×56.0cm
Sheet size: 76.0×61.5cm
Ed.75
サインあり
磯崎新《TSUKUBA A》
1983年
エッチング
10.0×16.9cm
Ed.200
サインあり
磯崎新《TSUKUBA B》
1983年
エッチング
10.0×16.9cm
Ed.53
サインあり
磯崎新《FOLLY-SOAN 1》
1984年
木版
Image size: 54.0×74.0cm
Sheet size: 57.0×76.0cm
Ed.50
サインあり
磯崎新《FOLLY-SOAN 2》
1984年
木版
Image size: 30.0×37.2cm
Sheet size: 57.0×76.0cm
Ed.50
サインあり
磯崎新《FOLLY-SOAN 3》
1984年
木版
Image size: 46.5×19.5cm
Sheet size: 57.0×76.0cm
Ed.50
サインあり
磯崎新《椅子(福岡相互銀行大分支店貴賓室用特注)》
1967年制作
W63.0×D69.0×H99.0cm
サインあり
倉俣史朗《Floating Feather(黄)》
1990年頃
9.5×8.0×H14.0cm
倉俣史朗《Floating Feather(白)》
1990年頃
9.5×8.0×H14.0cm
倉俣史朗《ライティングデスク》
1983年
W160.0×D47.3×H72.5cm
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆まったくの偶然ですが、湯島の国立近現代建築資料館で2月4日(日)まで「紙の上の建築 日本の建築ドローイング1970s - 1990s」が開催中で、磯崎新先生の還元シリーズ(1983年 現代版画センター・エディション)が展示されています。
不勉強にも(忙しくて)亭主はこの展覧会を見ていませんでした。お客様から「磯崎先生がインタビューでワタヌキさんのことをしゃべっている」と聞かされ、年末慌てて湯島に行って展示と磯崎先生のインタビュー画像を拝見してきました。1977年の最初の版画制作について語っているのですが、さすが天才磯崎、40年前のことをメモもなしに淡々と回顧しています。
若干の記憶違いもあり、そのことを展覧会のゲスト・キュレーターにお伝えしたところ、だったらお前がしゃべれということになり、名白楽植田実先生、磯崎版画の協働者・刷り師の石田了一さんの三人で1月27日(土)14時からギャラリートークという次第になりました。詳細は明後日8日のブログに掲載します。
●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
新天地の駒込界隈についてはWEBマガジン<コラージ12月号>をお読みください。18~24頁にときの忘れものが特集されています。
ときの忘れものの小さな庭に彫刻家の島根紹さんの作品を2018年1月末まで屋外展示しています。2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
コメント