猛烈な炎暑の中『内間安瑆・内間俊子展』が始まりました。
NYからはご遺族の内間安樹さん、洋子さんご夫妻も来日され、今日明日は画廊にいらっしゃる予定です。
ぜひ皆様にはご覧になってほしい展覧会ではありますが、この暑さですので、あまりご無理はなさらないでください。せめて夕方、少し涼しくなってからお出かけください。

さて、本日20日は柳正彦さんのエッセイ「アートと本、アートの本、アートな本、の話し」の掲載日なのですが、先日開催した「クリストとジャンヌ=クロードの最新作<ロンドンのマスタバ>訪問報告会」の準備で精根尽き果てたらしく、今月は休載させて欲しいとのことであります。

ということで、急遽亭主がピンチヒッターであります。
青山から移転して一年、駒込が戦前からの由緒ある住宅街(大和郷)だということがわかってきましたが、ときの忘れものから見える駒込富士神社は5世紀の古墳という説もあるようです。
とすると戦前どころか、1600年前からの住宅街ということですね。

毎年、6月末から7月初旬に開催される駒込富士神社の山開祭に今年も行ってまいりました。
201807 (10)

201807 (1)屋台がたくさん出ていました。

201807 (2)

201807 (3)

201807 (4)

201807 (5)

201807 (6)

201807 (7)

201807 (8)

201807 (9)

201807 (11)

20180720_omikuji
財布の小銭を全部賽銭箱に投げ、社長の健康をお祈りしてから、本殿で御神籤を買いました。
な、なんとまたもや「大吉」であります。
埼玉新座の武野神社、九州博多の櫛田神社、お参りするたびに大吉。だんだん怖くなりました。
どうか神様、儲けたいなどと贅沢なことは申しませんので、社長とスタッフたちの健康をどうぞご加護ください。


●内間安瑆の作品紹介
内間安瑆は1921年アメリカに生まれます。苗字からわかるように父と母は沖縄からの移民です。1940年日本に留学、戦時中は帰米せず、早稲田大学で建築を学びます。油彩の制作をはじめ、後には木版画に転じます。
1950年アンデパンダン展(東京都美術館)に出品。1950年代初めにイサム・ノグチと知り合い、以降親しく交流する。1954年オリバー・スタットラーの取材に通訳として同行し、その著作に協力した。
その折に創作版画の恩地孝四郎にめぐり合い大きな影響を受けます。
1954年デモクラート美術家協会の青原俊子と結婚。1955年東京・養清堂画廊で木版画による初個展を開催。1959年妻の俊子と息子を伴い帰米、ニューヨーク・マンハッタンに永住。版画制作の傍ら、サラ・ローレンス大学で教え、1962と70年にグッゲンハイム・フェローシップ版画部門で受賞。サラ・ローレンス大学名誉教授を務めました。
日米、二つの祖国をもった内間安瑆は浮世絵の伝統技法を深化させ「色面織り」と自ら呼んだ独自の技法を確立し、伝統的な手摺りで45度摺を重ねた『森の屏風 Forest Byobu』連作を生み出します。現代感覚にあふれた瑞々しい木版画はこれからもっともっと評価されるに違いありません。

1)
03_hermit内間安瑆 Ansei UCHIMA
"Hermit"

1957年
木版
イメージサイズ:77.1×41.0cm
フレームサイズ:96.3×58.4cm
サインあり

2)
1959 An Emotion_600内間安瑆 Ansei UCHIMA
"An Emotion (或る感情)"

1959年
木版
イメージサイズ:40.8×30.2cm
シートサイズ:42.6×30.9cm
サインあり

3)
04_shifting-horizon内間安瑆 Ansei UCHIMA
"Shifting Horizon"

1960年
木版
イメージサイズ:31.7×24.0cm
シートサイズ:53.0×38.0cm
Ed.15
サインあり

4)
05_early-summer-rain内間安瑆 Ansei UCHIMA
"Early Summer Rain"

1961年
木版
イメージサイズ:50.5×38.0cm
シートサイズ:61.5×45.5cm
サインあり

5)
06_spring-snow内間安瑆 Ansei UCHIMA
"Spring Snow"

1962年
木版
イメージサイズ:77.5×33.5cm
フレームサイズ:93.6×49.8cm
サインあり

~~~
●内間俊子の作品紹介
内間俊子は旧姓・青原、高知県にルーツを持ち、1918年満州・安東市で生まれました。1928年大連洋画研究所で石膏デッサンと油彩を学び、1937年に大連弥生女学校を、1939年には神戸女学院専門部本科を卒業。帰国後、小磯良平に師事します。1953年瑛九らのデモクラート美術家協会に参加。 この頃、久保貞次郎や瀧口修造を知り、 抽象的な油彩や木版画、リトグラフを制作し、デモクラート美術展に出品します。
1959年夫の内間安瑆と渡米後はニューヨークに永住し、制作を続けます。1966年頃から、古い切手、絵葉書、楽譜、貝殻や鳥の羽などが雑誌の切抜き等でアレンジして封印したボックス型のアッサンブラージュやコラージュの制作に取り組み、全米各地の展覧会や日本での個展での発表を続けました。1982年からは体の自由を失った夫を18年間にわたり献身的に看病します。介護をしながらの限られた時間の中でも制作は続けられました。作品は「夢、希望、思い出」をテーマにしたものが多く、日常の「モノ」たちの組み合わせから内間俊子の人生の記録が表現されています。
2000年 5月9日安王星が79歳の生涯を静かに終えると、その後を追うかの如く、同年12月18日ニューヨークで死去されました。

39)
23_bridge内間俊子 Toshiko UCHIMA
"橋 (Bridge)"

1965年
木版
イメージサイズ:57.0×42.5cm
シートサイズ:61.0×45.0cm
サインと日付あり

40)
Signal_600内間俊子 Toshiko UCHIMA
"Signal"

1974年
ボックスアッサンブラージュ
ボックスサイズ:34.0×27.5×5.5cm
サインあり

41)
Lady_photographer内間俊子 Toshiko UCHIMA
"Lady photogorapher"

1977年
ボックスアッサンブラージュ
ボックスサイズ:31.0×41.2×3.5cm
フレームサイズ:42.0×49.0×3.0cm
サインあり

42)
49_1_600内間俊子 Toshiko UCHIMA
"イタリーよりのパッケージ Package from Italy"

1977年
コラージュ
イメージサイズ: 50.5x35.0cm
シートサイズ: 57.5×42.7cm
サインあり

43)
FromtheProvence内間俊子 Toshiko UCHIMA
"From the Provence - Avignon-"

1977年
コラージュ
ボックスサイズ:36.0×28.3×3.5cm
サインあり

2014年9月12日付ブログ用画像_08
1982年
内間安瑆先生と俊子夫人


『内間安瑆・内間俊子展』カタログ
2018年
ときの忘れもの 刊行
B5判 24ページ 図版:51点、略歴収録
テキスト:内間安樹(長男、美術専門弁護士/ニューヨーク州)
デザイン:岡本一宣デザイン事務所
編集:尾立麗子
編集協力:桑原規子
翻訳:味岡千晶、他
価格:税込800円 ※送料別途250円(メールにてお申し込みください)

表紙_表1_内間展_修正_0628_600表紙_表4_内間展_修正_0628_600

版画掌誌「ときの忘れもの」第04号もぜひご購読ください。

◆ときの忘れものは内間安瑆・内間俊子展を開催しています。
会期:2018年7月17日[火]―8月10日[金] ※日・月・祝日休廊
内間安瑆の油彩、版画作品と内間俊子のコラージュ、箱オブジェ作品など合わせて約20点をご覧いただきます。図録も刊行しました(800円、送料250円)。

水沢勉版の音律―内間安瑆の世界」(版画掌誌第4号所収)
永津禎三内間安瑆の絵画空間
内間安瑆インタビュー(1982年7月 NYにて)第1回第2回第3回
201807_uchima


●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
阿部勤設計の新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ12月号18~24頁>に特集されています。
2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
12