ときの忘れものの2020年最初の企画はオノサト・トシノブ展です。

オノサト・トシノブ展
会期=2020年1月10日[金]ー2月1日[土] 11:00-19:00
※日・月・祝日休廊

昨年3月「瑛九展」でアートバーゼル香港に初出展しましたが、今年も3月に「オノサト・トシノブ展」での出展が決まりました。
香港に作品を送る前に出品作品の一部を公開し、油彩、水彩、版画を17点ご覧いただきます。

オノサト・トシノブ_朱の丸53x455mm オノサト・トシノブ
 朱の丸
 1959
 キャンバスに油彩
 53.0×45.5cm
 Signed

オノサト・トシノブ_白い大小の円_4F オノサト・トシノブ
 「白い大小の円
 1955
 キャンバスに油彩
 24.5×33.5cm
 Signed

オノサト・トシノブ_べた丸_水彩_3P オノサト・トシノブ
 「作品(黒とグレー)
 1958
 水彩
 18.8×28.2cm
 Signed

オノサト・トシノブ_水彩_280x380mm オノサト・トシノブ
 「二つの丸
 1958
 水彩
 28.0×36.0cm
 Signed

オノサト・トシノブ(1912~1986)は、山口長男(1902~1983)、吉原治良(1905~1972)、瑛九(1911~1960)、菅井汲(1919~1996)らとともに日本を代表する抽象画家で、戦前から親友の瑛九とともに前衛美術のパイオニアとして活躍しました。
1935年二科展初入選と同時に前衛的傾向の若手作家と黒色洋画展を結成。1938年自由美術家協会会員となります(~1956年、以後無所属)。1940年制作の作品《黒白の丸》(東京国立近代美術館所蔵)は当時試みられることの少なかった構成主義的内容をもつ作品として注目されました。
1941年第2次世界大戦に一兵士として従軍し、シベリア抑留を経て1948年帰国。1953年タケミヤ画廊で初個展を開催します。
1954年頃から円形が主題となり、やがて朱、黄、緑、紺の4色を基調として、画面全体を覆うモザイク風の方形群から円形が浮かびあがる幾何学的抽象様式を確立。これを「べた丸時代」と呼び、1959年まで続きました。1960年に「べた丸時代」は終わり、大きな円(丸)を精緻な正方形で分割し、埋め尽くす「円の分割時代」が始まります。
これらの作品が海外でも高く評価され、1961年にグレス画廊(アメリカ、ワシントンDC)で海外初の個展開催。翌年志水楠男という伝説的なギャラリストが主宰した南画廊で個展を開催し、以後志水の尽力により、海外に作品が多く売られていきます。
1963年第7回日本国際美術展で最優秀賞(グランプリ)を受賞し、一躍現代美術の最前線に躍り出ました。1964年にグッゲンハイム国際賞展に出品し、同館所蔵となります。1964年と66年のヴェネチア・ビエンナーレに日本代表として出品しました。
晩年のオノサトはアトリエをほとんど一歩も出ず、時間を忘れて終日絵筆を握る孤高の生活を送り、多くの油彩・水彩を描き続けました。
国内では東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立国際美術館、東京都現代美術館、群馬県立近代美術館など多くの美術館に作品が収蔵されています。

ちょうどいま東京都現代美術館で開催中の「MOTコレクション 第3期 いまーかつて 複数のパースペクティブ」に福原義春氏が寄贈した約120点のオノサト・トシノブ作品の中から、初期具象からべた丸時代の油彩・水彩が31点展示されています(~2月16日、出品リストはコチラ)。

オノサト・トシノブ
1912年長野県生まれ。その後群馬県桐生に移り住む。本名・小野里利信。津田青楓洋画塾に学ぶ。35年黒色洋画展を結成。38年自由美術家協会会員となる(~56年、以後無所属)。41年に一兵卒として出征、戦後のシベリア抑留を経て48年に帰国後は桐生のアトリエでひたすら円を描き続けた。64年・66年にはベニス・ビエンナーレに日本代表として出品。戦前、戦後と親友の瑛九とともに前衛美術の道を歩み続けた。1986年永逝。

●本日のお勧め作品はオノサト・トシノブの初期リトグラフです。
オノサト_59-B
オノサト・トシノブ「59-B」
1959年  リトグラフ
31.0×49.0cm
Ed.50   Signed
※レゾネNo.3(Art Space 1989年)
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください

-------------------------------------------------
◎昨日読まれたブログ(archive)/2011年02月03日|酒田大火、その復興に尽力した人々
-------------------------------------------------

◆ときの忘れものは『オノサト・トシノブ展』を開催し、初期作品を中心に油彩、水彩、版画を17点展示します。
会期:2020年1月10日[金]―2月1日[土] *日・月・祝日休廊
20191221181558_00001

東京都現代美術館で開催中の「MOTコレクション 第3期 いまーかつて 複数のパースペクティブ」に福原義春氏が寄贈したオノサト・トシノブ コレクションの中から、初期具象~べた丸時代の油彩・水彩が31点展示されています(~2月16日、出品リストはコチラ)。

●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。