スタッフSの海外ネットサーフィンNo.89
「Matisse, comme un roman」
The Centre Pompidou, Paris
読者の皆様こんにちは。もういくつ寝ると比喩ではなくお正月な今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。毎年寝正月に勤しんでいるものの、まさかそれが推奨される日が来るとは思ってもおりませんでした、スタッフSこと新澤です。
ここ最近は世界各国で展覧会などが再開し始め、先月も香港でアートイベントが開催されましたが、悲しいかな、猛威を振るうコロナ禍には抗いきれず、再び閉館を余儀なくされる美術施設が後を絶ちません。

今回ご紹介するポンピドゥーセンターで開催中の「Matisse, comme un roman」も、本来なら10月末から来年の2月まで開催中でしたが、現在は休館となっています。とは言え流石にコロナ禍が始まってからこれだけ時間が経てば、ただ休館するのも芸がない、と責任者が思ったかどうかはともかく、公式HPでは展覧会の紹介動画が用意されている他、ポッドキャストも用意されています。
動画はフランス語で、用意された字幕もフランス語、英語と中国語のみですが、自動翻訳を選択すれば一応日本語で観ることも可能です。
アンリ・マティスの生誕150年を記念する今展覧会には230の作品と70の資料が出品されており、9つの章を通して若き作家が1890年代に絵画の世界に踏み出し、晩年の切り絵に至るまでを観ることができます。動画の長さは12分とそう長くはなく、撮影されている作品も20より多い程度ですが、各時代の代表的な作品を展覧会のキュレーター直々の解説と合わせて観ることができる、貴重な動画です。
ポンピドゥーセンターの公式動画は、他にもオプティカル・アートの第一人者、バサルリーや、ときの忘れものでも常々話題に挙げられるクリストの動画等、質・量ともに充実しております。冬の夜長に美術鑑賞を考えられている方は、是非ご覧になってみてください。
今年も一年、過ぎてみれば「あっ」という間もありませんでした。
世界各地でコロナウイルスが猛威を振るい続ける中、スタッフ一同健康に過ごせたことは僥倖と言う他ありません。
ときの忘れものは本日で仕事納め。皆様も健康にはお気を付けて新年をお迎えください。
(しんざわ ゆう)
展覧会公式ページ(英語)
ポンピドゥーセンターYouTube動画チャンネル
●本日のお勧め作品は内間俊子です。
内間俊子 Toshiko UCHIMA
「Dancing Angel」
1999年
コラージュ
イメージサイズ:65.0x50.4cm
シートサイズ:89.0x70.5cm
サインあり、年記あり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●ときの忘れものは明日12月27日(日)から2021年1月4日(月)まで冬季休廊いたします。ブログは年中無休、毎日更新を続けますのでどうぞお楽しみください。新年の営業は1月5日(火)からです。
◆「オディロン・ルドン展ー『聖アントワーヌの誘惑』」は本日が最終日です。
観覧ご希望の方は必ず電話またはメールでご予約ください。予約無しのご来場はご遠慮ください。
会期=2020年12月11日(金)ー12月26日(土)*日・月・祝日休廊
オディロン・ルドン展-『聖アントワーヌの誘惑』WEB展覧会動画

ギュスターヴ・フローベールの小説『聖アントワーヌの誘惑』は着想から30年近い歳月をかけて1874年に刊行されました。紀元3世紀の聖者アントワーヌが、テーベの山頂の庵で一夜にして古今東西の様々な宗教・神話の神々や魑魅魍魎の幻覚を経験した後、生命の始原を垣間見、やがて昇り始めた朝日のなかにキリストの顔を見出すまでを絵巻物のように綴っていく幻想的な作品です。
ルドンは『聖アントワーヌの誘惑』を題材に42点(表紙を含む)のリトグラフを制作しました。幻覚を見るような魔的な世界を、自身「あらゆる色彩の中で最も本質的な色」とした黒一色で表現したルドンの代表作として知られています。
1888年に 第一集(全11点 限定60部)、翌1889年に 第二集(全7点 限定60部)を制作、 第三集 は1896年の初版(全24点 限定50部)と1933年版(全22点 限定220部、1938年刊行)の2種類のエディションがあります。本展では『聖アントワーヌの誘惑』 第三集第二版の全22点をはじめ、「ベアトリーチェ」「ブリュンヒルデ(神々の黄昏)」「子供の顔と花」など代表作を展示します。
●詳しくは山上紀子「オディロン・ルドン『聖アントワーヌの誘惑』第3集について」をご参照ください。
●三菱一号館美術館で「ルドン、ロートレック展」が開催されています。
会期:10月24日~2021年1月17日
●東京国立近代美術館で開催中の「眠り展:アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで」にルドンの油彩、版画など8点が出品されています。
会期:11月25日~ 2021年2月23日
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
「Matisse, comme un roman」
The Centre Pompidou, Paris
読者の皆様こんにちは。もういくつ寝ると比喩ではなくお正月な今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。毎年寝正月に勤しんでいるものの、まさかそれが推奨される日が来るとは思ってもおりませんでした、スタッフSこと新澤です。
ここ最近は世界各国で展覧会などが再開し始め、先月も香港でアートイベントが開催されましたが、悲しいかな、猛威を振るうコロナ禍には抗いきれず、再び閉館を余儀なくされる美術施設が後を絶ちません。

今回ご紹介するポンピドゥーセンターで開催中の「Matisse, comme un roman」も、本来なら10月末から来年の2月まで開催中でしたが、現在は休館となっています。とは言え流石にコロナ禍が始まってからこれだけ時間が経てば、ただ休館するのも芸がない、と責任者が思ったかどうかはともかく、公式HPでは展覧会の紹介動画が用意されている他、ポッドキャストも用意されています。
動画はフランス語で、用意された字幕もフランス語、英語と中国語のみですが、自動翻訳を選択すれば一応日本語で観ることも可能です。
アンリ・マティスの生誕150年を記念する今展覧会には230の作品と70の資料が出品されており、9つの章を通して若き作家が1890年代に絵画の世界に踏み出し、晩年の切り絵に至るまでを観ることができます。動画の長さは12分とそう長くはなく、撮影されている作品も20より多い程度ですが、各時代の代表的な作品を展覧会のキュレーター直々の解説と合わせて観ることができる、貴重な動画です。
ポンピドゥーセンターの公式動画は、他にもオプティカル・アートの第一人者、バサルリーや、ときの忘れものでも常々話題に挙げられるクリストの動画等、質・量ともに充実しております。冬の夜長に美術鑑賞を考えられている方は、是非ご覧になってみてください。
今年も一年、過ぎてみれば「あっ」という間もありませんでした。
世界各地でコロナウイルスが猛威を振るい続ける中、スタッフ一同健康に過ごせたことは僥倖と言う他ありません。
ときの忘れものは本日で仕事納め。皆様も健康にはお気を付けて新年をお迎えください。
(しんざわ ゆう)
展覧会公式ページ(英語)
ポンピドゥーセンターYouTube動画チャンネル
●本日のお勧め作品は内間俊子です。
内間俊子 Toshiko UCHIMA「Dancing Angel」
1999年
コラージュ
イメージサイズ:65.0x50.4cm
シートサイズ:89.0x70.5cm
サインあり、年記あり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●ときの忘れものは明日12月27日(日)から2021年1月4日(月)まで冬季休廊いたします。ブログは年中無休、毎日更新を続けますのでどうぞお楽しみください。新年の営業は1月5日(火)からです。
◆「オディロン・ルドン展ー『聖アントワーヌの誘惑』」は本日が最終日です。
観覧ご希望の方は必ず電話またはメールでご予約ください。予約無しのご来場はご遠慮ください。
会期=2020年12月11日(金)ー12月26日(土)*日・月・祝日休廊
オディロン・ルドン展-『聖アントワーヌの誘惑』WEB展覧会動画
映像制作:WebマガジンColla:J 塩野哲也

ギュスターヴ・フローベールの小説『聖アントワーヌの誘惑』は着想から30年近い歳月をかけて1874年に刊行されました。紀元3世紀の聖者アントワーヌが、テーベの山頂の庵で一夜にして古今東西の様々な宗教・神話の神々や魑魅魍魎の幻覚を経験した後、生命の始原を垣間見、やがて昇り始めた朝日のなかにキリストの顔を見出すまでを絵巻物のように綴っていく幻想的な作品です。
ルドンは『聖アントワーヌの誘惑』を題材に42点(表紙を含む)のリトグラフを制作しました。幻覚を見るような魔的な世界を、自身「あらゆる色彩の中で最も本質的な色」とした黒一色で表現したルドンの代表作として知られています。
1888年に 第一集(全11点 限定60部)、翌1889年に 第二集(全7点 限定60部)を制作、 第三集 は1896年の初版(全24点 限定50部)と1933年版(全22点 限定220部、1938年刊行)の2種類のエディションがあります。本展では『聖アントワーヌの誘惑』 第三集第二版の全22点をはじめ、「ベアトリーチェ」「ブリュンヒルデ(神々の黄昏)」「子供の顔と花」など代表作を展示します。
●詳しくは山上紀子「オディロン・ルドン『聖アントワーヌの誘惑』第3集について」をご参照ください。
●三菱一号館美術館で「ルドン、ロートレック展」が開催されています。
会期:10月24日~2021年1月17日
●東京国立近代美術館で開催中の「眠り展:アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで」にルドンの油彩、版画など8点が出品されています。
会期:11月25日~ 2021年2月23日
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
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