Artists Recently 第6回/永井桃子
佐藤美術館での個展準備を始めたのは2年ほど前、新作の制作と並行して旧作の選定と保存状態の確認に追われました。昨年末にようやくアトリエから沢山の作品を美術館に運び出し、展示作業を行いました。現在は新型コロナで外出が難しい状況になっていますので、ネット上で少しでも会場風景をご覧頂ければ幸いです。
佐藤美術館の会場は3階から5階まで3つのフロアーに分かれています。今回の展示では3階に植物を描いた油彩画、4階は動物を描いた油彩画と3種類の絵本の原画を並べました。5階には動物の大作2点と小品、またフォトスポットが用意されています。
まず3階ですが、2005年から現在までの植物を描いた比較的大きな油彩作品18点、その中で、多肉植物を描いたF100号の油彩画「植物の目」とF40号の椿を描いた「晴日」は「ときの忘れもの」の所蔵作品です。これらの作品は2005年と2008年の展覧会の出品作でした。多くの作品は発表時にはシリーズで描かれますので、そのうち手元に残っているものから1、2点を展示しています。会場が広いので、今まで同時に飾られることの無かった大きな作品を一度にご覧いただける機会となっています。




4階には今回チラシやポスターで使用した「波兎」シリーズの作品など、兎をモチーフにした油彩画8点、また木版画で制作した3種類の絵本『森のABC』、『小ビンとカメ』、『どんぐり蝶』の原画が飾られています。『小ビンとカメ』、『どんぐり蝶』の原画は展覧会のために新たに刷り直しました。特に『どんぐり蝶』は原画をデジタルで編集して本にしましたので、雁皮刷りとコラージュで絵本と同じ形に再構成しています。この2作品の原画の公開は初めてです。

5階は「無限の庭」F100号など大きな作品2点と、油彩の小品、箱型作品などをご覧頂けます。また、今回初めての試みとして切り絵のような作品をフォトスポットとして制作しました。自由に写真を撮って楽しんで頂くことを意図しています。
美術館での初めての個展ですが、自分でも今まで描いた大作を同時に並べて見られる機会は少なく、今後の制作を考えていく上でも重要な展覧会となりました。
少しでも早く新型コロナの流行が収まり、気軽に美術館へ来て頂けるようになることを願っております。


(ながい ももこ)
■永井桃子 Momoko NAGAI
1976年東京生まれ。98年女子美術大学洋画専攻卒業(優秀賞)、同大学院修了(00年)。 89年初めて銅版画を制作。92年東北電力「夢見る子供童話賞」絵本部門大賞受賞、受賞作品『ウサギの畑』は講談社より出版。00年スカイドアアートプレイス青山で油彩による初個展。01年トーキョーワンダーウォール賞受賞。01,04,05,06年ときの忘れもので個展。06年損保ジャパン美術財団選抜奨励展出品。08年4人展「4winds」(ときの忘れもの/青山)、3人展「My Harmonious Exhibit 2008」(Shounandai MY Gallery/六本木)に出品。アートフェア《Art Singapore2008》他に出品。
●お知らせ
『永井桃子展』
会期:2021年1月8日(金)~2月21日(日)
主催・会場:佐藤美術館
休館日:月曜日 但し、1月11日(月・祝)は開館、1月12日(火)は休館
開館時間:10:00~17:00 ※入場は閉館15分前まで
出品内容:絵本原画等の版画作品・油画作品 約80点
*新型コロナウィルス感染症対策のため、会期等が変更になる場合があります。ご来館前に、佐藤美術館Twitter等をご確認下さい。




18.「光途-植物の目」 162×130.3cm キャンバスに油彩 2005年
19.「晴日」 100×80.3cm キャンバスに油彩 2008年
◆Artists Recentlyは毎月15日の更新です。
●塩見允枝子のエッセイ「フルクサスの回想」第2回を掲載しました。合わせて連載記念の特別頒布会を開催しています。
塩見允枝子先生には11月から2021年4月までの6回にわたりエッセイをご執筆いただきます。12月28日には第2回目の特別頒布会も開催しています。お気軽にお問い合わせください。
●多事多難だった昨年ですが(2020年の回顧はコチラをご覧ください)、今年も画廊空間とネット空間を往還しながら様々な企画を発信していきます。ブログは今年も年中無休です(昨年の執筆者50人をご紹介しました)。
●ときの忘れものが青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転して3年が経ちました。
もともと住宅だった阿部勤設計の建物LAS CASASを使って、毎月展覧会(Web展)を開催しています。
WEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>の特集も是非ご覧ください。
ときの忘れものはJR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
佐藤美術館での個展準備を始めたのは2年ほど前、新作の制作と並行して旧作の選定と保存状態の確認に追われました。昨年末にようやくアトリエから沢山の作品を美術館に運び出し、展示作業を行いました。現在は新型コロナで外出が難しい状況になっていますので、ネット上で少しでも会場風景をご覧頂ければ幸いです。
佐藤美術館の会場は3階から5階まで3つのフロアーに分かれています。今回の展示では3階に植物を描いた油彩画、4階は動物を描いた油彩画と3種類の絵本の原画を並べました。5階には動物の大作2点と小品、またフォトスポットが用意されています。
まず3階ですが、2005年から現在までの植物を描いた比較的大きな油彩作品18点、その中で、多肉植物を描いたF100号の油彩画「植物の目」とF40号の椿を描いた「晴日」は「ときの忘れもの」の所蔵作品です。これらの作品は2005年と2008年の展覧会の出品作でした。多くの作品は発表時にはシリーズで描かれますので、そのうち手元に残っているものから1、2点を展示しています。会場が広いので、今まで同時に飾られることの無かった大きな作品を一度にご覧いただける機会となっています。




4階には今回チラシやポスターで使用した「波兎」シリーズの作品など、兎をモチーフにした油彩画8点、また木版画で制作した3種類の絵本『森のABC』、『小ビンとカメ』、『どんぐり蝶』の原画が飾られています。『小ビンとカメ』、『どんぐり蝶』の原画は展覧会のために新たに刷り直しました。特に『どんぐり蝶』は原画をデジタルで編集して本にしましたので、雁皮刷りとコラージュで絵本と同じ形に再構成しています。この2作品の原画の公開は初めてです。

5階は「無限の庭」F100号など大きな作品2点と、油彩の小品、箱型作品などをご覧頂けます。また、今回初めての試みとして切り絵のような作品をフォトスポットとして制作しました。自由に写真を撮って楽しんで頂くことを意図しています。
美術館での初めての個展ですが、自分でも今まで描いた大作を同時に並べて見られる機会は少なく、今後の制作を考えていく上でも重要な展覧会となりました。
少しでも早く新型コロナの流行が収まり、気軽に美術館へ来て頂けるようになることを願っております。


(ながい ももこ)
■永井桃子 Momoko NAGAI
1976年東京生まれ。98年女子美術大学洋画専攻卒業(優秀賞)、同大学院修了(00年)。 89年初めて銅版画を制作。92年東北電力「夢見る子供童話賞」絵本部門大賞受賞、受賞作品『ウサギの畑』は講談社より出版。00年スカイドアアートプレイス青山で油彩による初個展。01年トーキョーワンダーウォール賞受賞。01,04,05,06年ときの忘れもので個展。06年損保ジャパン美術財団選抜奨励展出品。08年4人展「4winds」(ときの忘れもの/青山)、3人展「My Harmonious Exhibit 2008」(Shounandai MY Gallery/六本木)に出品。アートフェア《Art Singapore2008》他に出品。
●お知らせ
『永井桃子展』
会期:2021年1月8日(金)~2月21日(日)
主催・会場:佐藤美術館
休館日:月曜日 但し、1月11日(月・祝)は開館、1月12日(火)は休館
開館時間:10:00~17:00 ※入場は閉館15分前まで
出品内容:絵本原画等の版画作品・油画作品 約80点
*新型コロナウィルス感染症対策のため、会期等が変更になる場合があります。ご来館前に、佐藤美術館Twitter等をご確認下さい。




18.「光途-植物の目」 162×130.3cm キャンバスに油彩 2005年
19.「晴日」 100×80.3cm キャンバスに油彩 2008年
◆Artists Recentlyは毎月15日の更新です。
●塩見允枝子のエッセイ「フルクサスの回想」第2回を掲載しました。合わせて連載記念の特別頒布会を開催しています。
塩見允枝子先生には11月から2021年4月までの6回にわたりエッセイをご執筆いただきます。12月28日には第2回目の特別頒布会も開催しています。お気軽にお問い合わせください。●多事多難だった昨年ですが(2020年の回顧はコチラをご覧ください)、今年も画廊空間とネット空間を往還しながら様々な企画を発信していきます。ブログは今年も年中無休です(昨年の執筆者50人をご紹介しました)。
●ときの忘れものが青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転して3年が経ちました。
もともと住宅だった阿部勤設計の建物LAS CASASを使って、毎月展覧会(Web展)を開催しています。
WEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>の特集も是非ご覧ください。
ときの忘れものはJR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
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