■今週のWATANUKI'S CHOICE/ピラネージ

ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ〈牢獄〉シリーズより《牢獄I.表題紙》
18世紀イタリアに生きたジャン=バティスタ・ピラネージ(1720-1778)が建築家として実現した建築は極く僅かだった。しかし、実際の建築よりもピラネージが描いた写実的で幻想的な版画(エッチング)によって人々の記憶に長く残る作家となった。
牢獄幻想や廃墟となった古代都市を描いた銅版画作品は、後世の文学者などに大きな影響を与えた。
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ピラネージに関する書籍、画集は数多いのですが、本日は比較的入手しやすい4冊をご紹介します。
●『ピラネージの黒い脳髄』マルグリット・ユルスナール著、多田智満子訳、1985年

「空想と誇大妄想の成果ともいうべき《牢獄》。古代および近代ローマを記録した《風景》。その廃墟の詩情に対する感情を、後世への文学、建築学、都市論への影響を論じつつ、「古代の復元」に賭ける文豪がみずからの夢を幻想の銅版画家の作品1点1点にたくしその魅力を語った見事な美術エッセイ(紀伊国屋書店ウェブサイトより)」
8月4日からの「幻想の建築 ピラネージ展」でご紹介する作品の図版も豊富に掲載されています。
●『ピラネージの世界』岡田哲史著、1993年

カラー写真を含む多くの資料が掲載されたピラネージの入門書。「新しい時代に生きるアーティストにとって、新しいなにかを創造してゆくとはどういうことなのだろうか」という命題をめぐって次々に話題が展開されます。香山壽夫監修の「建築巡礼」シリーズ第32号として発売されたとのこと。
●「ピラネージ版画展 1977年」図録

1977年に神奈川県立近代美術館で開催された展覧会の図録。180点以上の図版が25.5 x 24cmの大きなページに1点ずつ掲載された豪華なつくりの一冊。浴びるようにピラネージ作品を鑑賞できます。
●「ピラネージ版画展 2008 未知なる都市の彼方へ」図録

1989年にもピラネージ展を開催した町田市立国際版画美術館による、2008年の展覧会の図録。竺覚眺、新田建史、佐川美智子による論考も掲載されており、じっくりと作品に思いを馳せるのにぴったりです。
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◆「幻想の建築 ピラネージ展」
会期:2023年8月4日(金)~8月12日(土)*日曜・月曜・祝日休廊
18世紀イタリアの建築家・版画家ジャン=バティスタ・ピラネージ(1720-1778)の《牢獄》シリーズ全16点(1761年ピラネージの原作、1961年Bracons-Duplessisによる復刻)を展示します。
出品作品の詳細、価格については7月27日ブログをお読みください。
●ときの忘れものは2017年に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤が設計した個人住宅だった空間で企画展の開催、版画のエディション、美術書の編集等を行なっています(WEBマガジン コラージ2017年12月号18~24頁の特集参照)。
JR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊

ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ〈牢獄〉シリーズより《牢獄I.表題紙》
18世紀イタリアに生きたジャン=バティスタ・ピラネージ(1720-1778)が建築家として実現した建築は極く僅かだった。しかし、実際の建築よりもピラネージが描いた写実的で幻想的な版画(エッチング)によって人々の記憶に長く残る作家となった。
牢獄幻想や廃墟となった古代都市を描いた銅版画作品は、後世の文学者などに大きな影響を与えた。
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ピラネージに関する書籍、画集は数多いのですが、本日は比較的入手しやすい4冊をご紹介します。
●『ピラネージの黒い脳髄』マルグリット・ユルスナール著、多田智満子訳、1985年

「空想と誇大妄想の成果ともいうべき《牢獄》。古代および近代ローマを記録した《風景》。その廃墟の詩情に対する感情を、後世への文学、建築学、都市論への影響を論じつつ、「古代の復元」に賭ける文豪がみずからの夢を幻想の銅版画家の作品1点1点にたくしその魅力を語った見事な美術エッセイ(紀伊国屋書店ウェブサイトより)」
8月4日からの「幻想の建築 ピラネージ展」でご紹介する作品の図版も豊富に掲載されています。
●『ピラネージの世界』岡田哲史著、1993年

カラー写真を含む多くの資料が掲載されたピラネージの入門書。「新しい時代に生きるアーティストにとって、新しいなにかを創造してゆくとはどういうことなのだろうか」という命題をめぐって次々に話題が展開されます。香山壽夫監修の「建築巡礼」シリーズ第32号として発売されたとのこと。
●「ピラネージ版画展 1977年」図録

1977年に神奈川県立近代美術館で開催された展覧会の図録。180点以上の図版が25.5 x 24cmの大きなページに1点ずつ掲載された豪華なつくりの一冊。浴びるようにピラネージ作品を鑑賞できます。
●「ピラネージ版画展 2008 未知なる都市の彼方へ」図録

1989年にもピラネージ展を開催した町田市立国際版画美術館による、2008年の展覧会の図録。竺覚眺、新田建史、佐川美智子による論考も掲載されており、じっくりと作品に思いを馳せるのにぴったりです。
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◆「幻想の建築 ピラネージ展」
会期:2023年8月4日(金)~8月12日(土)*日曜・月曜・祝日休廊
18世紀イタリアの建築家・版画家ジャン=バティスタ・ピラネージ(1720-1778)の《牢獄》シリーズ全16点(1761年ピラネージの原作、1961年Bracons-Duplessisによる復刻)を展示します。出品作品の詳細、価格については7月27日ブログをお読みください。
●ときの忘れものは2017年に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤が設計した個人住宅だった空間で企画展の開催、版画のエディション、美術書の編集等を行なっています(WEBマガジン コラージ2017年12月号18~24頁の特集参照)。
JR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊
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