橋本凌一のフォトエッセイ「メモランダム東京百景」
第7回「神田川慕情」
『神田川』は青春の街 シンボライズされた全国普遍の慕情 神田川は大正時代に直線の別の川にされた神田上水 『神田川』は神田川の小滝橋(詞と曲が出会って”うた“になった地点)と豊橋(映画版のロケ地あたり)の間の街 中心は戸田平橋(「三畳ひと間」のそば) 川がシンボルじゃないのに川を慕情のキーワードにせざるをえぬほどの慕情 青春なんかと呼ぶまい 日本中の街は世紀が変った今日もそれを生成中 と 思う
2023年7月30日
高田馬場駅のそば 田島橋と東京富士大学 十年くらい前から清水川橋に立てば必ず遭遇する夜景 これも神田川になった ここも高田馬場になった

2020年2月14日
この辺り、あの神田川の世界ありき

2020年3月31日
神田川仲之橋下 露出した数十万年前の地層=東京層に桜の花びら 自粛花冷え花曇り

2020年4月4日
今日も来てしまった神田川 露出した東京層に一瞬だけ花吹雪 三原橋にて

2020年6月3日
戸田平橋そば 神田川ほとり みち子がカレーを煮て真を待ったあの永遠の物語の聖地 かすかな残り香 窓の下の川は今も流れ

2020年9月27日
下落合駅ホーム脇にある辰巳橋 足下で神田川と妙正寺川の水が混ざる 理由はないのに秋を感じる

2020年8月16日
窓の下には神田川 新堀橋のたもと 背後に下落合駅ホーム 二階の窓三つはきっと三畳一間 36℃下の感傷

2023年12月16日
高田橋(明治通り・新目白通り交差点脇の高戸橋より) 神田川・神田川分水路・妙正寺川の合流点 いつだって立ち止まらされる

2020年4月29日
高田橋 三つの川が落ち合う処 神田川 神田川分水路 妙正寺川 雷雨後 黄昏 みなぎる涼 夕闇目前の冷気 水音 タイヤがアスファルトを噛む響きが静寂を演出 明日からGW

2024年4月6日
神田川 戸田平橋下流方向 満開 花の右隙間にチラッと見えるマンション ムカシは長っぽそい木造二階建ての・・・・「合歓荘」だったっけ みち子と真の愛の巣は 桜咲く遊歩道なんかなかったから「窓の下には神田川」

レンガの橋台部分は明治18年=1885年竣工説あり 神田川大改修時も不変の景観140年=職人がレンガを1個また1個と積んで造った全人工の空間 鉄橋が発する轟音と水流が醸し出す癒しの音 交互にただ聞く何万回
2020年9月20日
神田川 山手線ガード下 ここまで人の手を加えられてもやっぱり感じる・・・・・・・川

2023年8月18日
高田馬場 山手線・埼京線(上)と西武新宿線(下)のガードと神田川 見飽きた全人工の光景 見ることが出来なくなったら「ふるさとの原風景」のひとつになるんだろう

2023年9月8日
神田川 高田馬場駅そば 西武新宿線ガード下 虫の音 蒸し暑い 台風が接近中 夏休み中は親水テラス 子供たちが魚獲り(監視員付) コブナツリシカノカワにきっとなる(今は『神田川』の濁りと腐臭ですらオモイデだし)

2024年8月30日
昨年8月の神田川 高田馬場駅から緩やかに下って傾斜するガード 蛇行する川面 こだまする電車の轟音 大正期以来の疲労が滲むコンクリ護岸 明るくてもうるさくても侘びの空間 今日は台風10号の影響で巣籠もり

2024年12月27日
神田川 山手線ガード 高田馬場駅すぐ北 来るのは何かあったときもないときも ザワワザワワと水音 それを切り裂くブゴゴンブゴゴンという電車加速音 ジョーッジョーッという停車の軋み音 またザワワザワワと水音

・連載・橋本凌一のフォトエッセイ「メモランダム東京百景」は毎月6日の更新です。次回更新は2025年4月6日です。どうぞお楽しみに。
※この連載は橋本さんのFacebook投稿により構成されています。「徘徊日=投稿日」ではないため、日付と文中の曜日が異なる場合がございますこと、あらかじめご了承ください。
●本日のお勧め作品は、根岸文子です。
《行く川の流れIV》
2021年
絹にアクリル画
27x22cm
サインあり
作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

第7回「神田川慕情」
『神田川』は青春の街 シンボライズされた全国普遍の慕情 神田川は大正時代に直線の別の川にされた神田上水 『神田川』は神田川の小滝橋(詞と曲が出会って”うた“になった地点)と豊橋(映画版のロケ地あたり)の間の街 中心は戸田平橋(「三畳ひと間」のそば) 川がシンボルじゃないのに川を慕情のキーワードにせざるをえぬほどの慕情 青春なんかと呼ぶまい 日本中の街は世紀が変った今日もそれを生成中 と 思う
2023年7月30日
高田馬場駅のそば 田島橋と東京富士大学 十年くらい前から清水川橋に立てば必ず遭遇する夜景 これも神田川になった ここも高田馬場になった

2020年2月14日
この辺り、あの神田川の世界ありき

2020年3月31日
神田川仲之橋下 露出した数十万年前の地層=東京層に桜の花びら 自粛花冷え花曇り

2020年4月4日
今日も来てしまった神田川 露出した東京層に一瞬だけ花吹雪 三原橋にて

2020年6月3日
戸田平橋そば 神田川ほとり みち子がカレーを煮て真を待ったあの永遠の物語の聖地 かすかな残り香 窓の下の川は今も流れ

2020年9月27日
下落合駅ホーム脇にある辰巳橋 足下で神田川と妙正寺川の水が混ざる 理由はないのに秋を感じる

2020年8月16日
窓の下には神田川 新堀橋のたもと 背後に下落合駅ホーム 二階の窓三つはきっと三畳一間 36℃下の感傷

2023年12月16日
高田橋(明治通り・新目白通り交差点脇の高戸橋より) 神田川・神田川分水路・妙正寺川の合流点 いつだって立ち止まらされる

2020年4月29日
高田橋 三つの川が落ち合う処 神田川 神田川分水路 妙正寺川 雷雨後 黄昏 みなぎる涼 夕闇目前の冷気 水音 タイヤがアスファルトを噛む響きが静寂を演出 明日からGW

2024年4月6日
神田川 戸田平橋下流方向 満開 花の右隙間にチラッと見えるマンション ムカシは長っぽそい木造二階建ての・・・・「合歓荘」だったっけ みち子と真の愛の巣は 桜咲く遊歩道なんかなかったから「窓の下には神田川」

レンガの橋台部分は明治18年=1885年竣工説あり 神田川大改修時も不変の景観140年=職人がレンガを1個また1個と積んで造った全人工の空間 鉄橋が発する轟音と水流が醸し出す癒しの音 交互にただ聞く何万回
2020年9月20日
神田川 山手線ガード下 ここまで人の手を加えられてもやっぱり感じる・・・・・・・川

2023年8月18日
高田馬場 山手線・埼京線(上)と西武新宿線(下)のガードと神田川 見飽きた全人工の光景 見ることが出来なくなったら「ふるさとの原風景」のひとつになるんだろう

2023年9月8日
神田川 高田馬場駅そば 西武新宿線ガード下 虫の音 蒸し暑い 台風が接近中 夏休み中は親水テラス 子供たちが魚獲り(監視員付) コブナツリシカノカワにきっとなる(今は『神田川』の濁りと腐臭ですらオモイデだし)

2024年8月30日
昨年8月の神田川 高田馬場駅から緩やかに下って傾斜するガード 蛇行する川面 こだまする電車の轟音 大正期以来の疲労が滲むコンクリ護岸 明るくてもうるさくても侘びの空間 今日は台風10号の影響で巣籠もり

2024年12月27日
神田川 山手線ガード 高田馬場駅すぐ北 来るのは何かあったときもないときも ザワワザワワと水音 それを切り裂くブゴゴンブゴゴンという電車加速音 ジョーッジョーッという停車の軋み音 またザワワザワワと水音

・連載・橋本凌一のフォトエッセイ「メモランダム東京百景」は毎月6日の更新です。次回更新は2025年4月6日です。どうぞお楽しみに。
※この連載は橋本さんのFacebook投稿により構成されています。「徘徊日=投稿日」ではないため、日付と文中の曜日が異なる場合がございますこと、あらかじめご了承ください。
●本日のお勧め作品は、根岸文子です。
《行く川の流れIV》2021年
絹にアクリル画
27x22cm
サインあり
作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

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