亭主は新聞社育ちですが、入社(1969年)早々教えられたのは「スターとは、新聞の社会面に大きく載る人のことだ」。
棟方志功、オノ・ヨーコ、横尾忠則・・・
いまの美術界に社会面に大きく載る人は草間彌生先生以外にいるかしら。
昨日3月8日は池田満寿夫の命日、
そして明日3月10日はマスオに大きな影響を与えた瑛九の命日です。
瑛九(1911年4月28日 - 1960年3月10日)
池田満寿夫(1934年2月23日 - 1997年3月8日)
瑛九 生前は少数の熱心な支援者たちがいたとはいえ、世間的には無名の画家でした。いまでも「中国の方ですか」とか「男性ですか、女性ですか」と聞かれることも。
しかし没後多くの美術館が毎年のように展覧会を開き、いまや日本の近現代美術史に欠かせない大きな存在になっています。教科書に載るまでは至りませんが。
かたや池田満寿夫 生前は上記の定義通りの「社会面に大きく載る」大スターでした(過去形)。
1965年ニューヨーク近代美術館で日本人として初の個展。1966年ヴェネツイア・ビエンナーレ展版画部門の国際大賞受賞。1977年『エーゲ海に捧ぐ』で芥川賞を受賞。テレビにも盛んに出演していました。
それがいまや、芸大の版画科の学生さんでさえその名を知らない。まして一般人には「池田ってだれ」という忘れられた存在になってしまった(涙、涙)。
一回り下の亭主はマスオの全盛時代を知っているだけに、その人気の凋落ぶりが悲しい。
亭主が口説いた作家で断られたのはただ二人、清塚紀子さんと池田満寿夫でした。その頃の昂然たる姿が懐かしい。
マスオ評価に反比例して瑛九への評価は年を経るごとに高騰につぐ高騰。
ときの忘れものは開廊以来、瑛九をメインに扱ってきましたが、そろそろ貧乏画廊では手が届かなくなりそうです。
しかし歴史の評価というのは難しい、いつ池田が復活するとも限らない(そうゆうことはよくあることで、もしそれがわかれば画商は全員蔵が建つ)。
●本日のおすすめ作品
池田満寿夫と瑛九の同じ時期の作品を選び紹介します。もちろん瑛九の方がはるかに高い、というより池田の価格が低すぎる。ともにお買い得です。
No.1 池田満寿夫《目のある部屋》

1956年
エッチング・アクアチント
イメージサイズ:12.0 x 18.0 cm
シートサイズ:25.0 x 32.5 cm
限定30部
自筆サインあり
No.2 池田満寿夫《夜の流れ》

1957年
エッチング・アクアチント
イメージサイズ:20.0 x 15.0 cm
シートサイズ:32.5x 25.0 cm
限定15部
自筆サインあり
No.3 池田満寿夫《朝の光》

1957年
エッチング、アクアチント
イメージサイズ:11.7 x 18.0 cm
シートサイズ:25.0 x 32.5 cm
限定20部
自筆サインあり
No.4 瑛九《鳥と動物》

1956年
エッチング(自刷り)
28.5×24.0cm
自刷り:2部乃至数部
*本間正義監修『瑛九作品集』(1997年、日本経済新聞社)176頁に収録
*杉田都編「私家版瑛九銅版画レゾネ」には未収録
*林グラフィックプレス版「瑛九・銅版画」カタログではNo.14「鳥と動物」自刷りなしとあるが誤記
No.5 瑛九《鳥のピアノ》

1957年
リトグラフ
イメージサイズ: 36.0×22.5cm
シートサイズ: 54.0×38.0cm
限定10部
自筆サインあり
No.6 瑛九《いたずら》

1956年
リトグラフ
イメージサイズ:45.0x30.0cm
シートサイズ:54.5x38.5cm
限定13部
自筆サインあり
※表面にシミあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
*画廊亭主敬白
亭主は生来、引っ込み思案で何かチャンスがあっても我先にということは全くない。
そういうと大方の人は「あのワタヌキがよく言うよ」と呆れるかもしれませんが事実は社長はもとよりスタッフも良く知っている。
昔、お世話になった方が亡くなりお葬式があった。同業の人やかつてのスタッフも参列したのだが、その一人が式が終わるや否やご遺族に遺品の整理(コレクションの買取り)を申し出たのである。亭主の感覚からいえば「四十九日も済まないうちに・・・」なのだが、世の中早いもの勝ちなんですね。
ときの忘れものはいつもいつも最後、「残り物」しかまわってこない。
逃した魚は大きい、しかし「残り物には福がある」とも。
●「アートフェア東京19(2025)」に出展参加しています

会期=2025年3月6日(木)~3月9日(日)
会場:東京国際フォーラム B2FホールE/B1Fロビーギャラリー
出品作家:靉嘔、瑛九、倉俣史朗、佐藤研吾、塩見允枝子、ジョナス・メカス、細江英公、松本竣介
詳細は2月21日のブログに掲載しました。
皆様のご来場お待ちしております。
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

棟方志功、オノ・ヨーコ、横尾忠則・・・
いまの美術界に社会面に大きく載る人は草間彌生先生以外にいるかしら。
昨日3月8日は池田満寿夫の命日、
そして明日3月10日はマスオに大きな影響を与えた瑛九の命日です。
瑛九(1911年4月28日 - 1960年3月10日)
池田満寿夫(1934年2月23日 - 1997年3月8日)
瑛九 生前は少数の熱心な支援者たちがいたとはいえ、世間的には無名の画家でした。いまでも「中国の方ですか」とか「男性ですか、女性ですか」と聞かれることも。
しかし没後多くの美術館が毎年のように展覧会を開き、いまや日本の近現代美術史に欠かせない大きな存在になっています。教科書に載るまでは至りませんが。
かたや池田満寿夫 生前は上記の定義通りの「社会面に大きく載る」大スターでした(過去形)。
1965年ニューヨーク近代美術館で日本人として初の個展。1966年ヴェネツイア・ビエンナーレ展版画部門の国際大賞受賞。1977年『エーゲ海に捧ぐ』で芥川賞を受賞。テレビにも盛んに出演していました。
それがいまや、芸大の版画科の学生さんでさえその名を知らない。まして一般人には「池田ってだれ」という忘れられた存在になってしまった(涙、涙)。
一回り下の亭主はマスオの全盛時代を知っているだけに、その人気の凋落ぶりが悲しい。
亭主が口説いた作家で断られたのはただ二人、清塚紀子さんと池田満寿夫でした。その頃の昂然たる姿が懐かしい。
マスオ評価に反比例して瑛九への評価は年を経るごとに高騰につぐ高騰。
ときの忘れものは開廊以来、瑛九をメインに扱ってきましたが、そろそろ貧乏画廊では手が届かなくなりそうです。
しかし歴史の評価というのは難しい、いつ池田が復活するとも限らない(そうゆうことはよくあることで、もしそれがわかれば画商は全員蔵が建つ)。
●本日のおすすめ作品
池田満寿夫と瑛九の同じ時期の作品を選び紹介します。もちろん瑛九の方がはるかに高い、というより池田の価格が低すぎる。ともにお買い得です。
No.1 池田満寿夫《目のある部屋》

1956年
エッチング・アクアチント
イメージサイズ:12.0 x 18.0 cm
シートサイズ:25.0 x 32.5 cm
限定30部
自筆サインあり
No.2 池田満寿夫《夜の流れ》

1957年
エッチング・アクアチント
イメージサイズ:20.0 x 15.0 cm
シートサイズ:32.5x 25.0 cm
限定15部
自筆サインあり
No.3 池田満寿夫《朝の光》

1957年
エッチング、アクアチント
イメージサイズ:11.7 x 18.0 cm
シートサイズ:25.0 x 32.5 cm
限定20部
自筆サインあり
No.4 瑛九《鳥と動物》

1956年
エッチング(自刷り)
28.5×24.0cm
自刷り:2部乃至数部
*本間正義監修『瑛九作品集』(1997年、日本経済新聞社)176頁に収録
*杉田都編「私家版瑛九銅版画レゾネ」には未収録
*林グラフィックプレス版「瑛九・銅版画」カタログではNo.14「鳥と動物」自刷りなしとあるが誤記
No.5 瑛九《鳥のピアノ》

1957年
リトグラフ
イメージサイズ: 36.0×22.5cm
シートサイズ: 54.0×38.0cm
限定10部
自筆サインあり
No.6 瑛九《いたずら》

1956年
リトグラフ
イメージサイズ:45.0x30.0cm
シートサイズ:54.5x38.5cm
限定13部
自筆サインあり
※表面にシミあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
*画廊亭主敬白
亭主は生来、引っ込み思案で何かチャンスがあっても我先にということは全くない。
そういうと大方の人は「あのワタヌキがよく言うよ」と呆れるかもしれませんが事実は社長はもとよりスタッフも良く知っている。
昔、お世話になった方が亡くなりお葬式があった。同業の人やかつてのスタッフも参列したのだが、その一人が式が終わるや否やご遺族に遺品の整理(コレクションの買取り)を申し出たのである。亭主の感覚からいえば「四十九日も済まないうちに・・・」なのだが、世の中早いもの勝ちなんですね。
ときの忘れものはいつもいつも最後、「残り物」しかまわってこない。
逃した魚は大きい、しかし「残り物には福がある」とも。
●「アートフェア東京19(2025)」に出展参加しています

会期=2025年3月6日(木)~3月9日(日)
会場:東京国際フォーラム B2FホールE/B1Fロビーギャラリー
出品作家:靉嘔、瑛九、倉俣史朗、佐藤研吾、塩見允枝子、ジョナス・メカス、細江英公、松本竣介
詳細は2月21日のブログに掲載しました。
皆様のご来場お待ちしております。
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

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