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井桁裕子のエッセイ−私の人形制作
第54回 「今年を振り返って」 2013年12月20日
あっというまに今年最後の連載となりました。
学ぶ事や新しい出会いの多かった1年でした。
早かったとはいえ、やはりいろいろあったと思い返しています。

1月には「舞踏三部作」の撮影をして、舞踏イベントも行いました。
その時の写真が、3日前、ついにテストプリントを観せてもらう段まで来ました。
この写真は綿貫さん、尾立さんにご相談して今後の発表の方法を考えていきたいと思います。

一年の前半部分は焼き物に熱中していました。
4月から6月にかけて、顔のついていないものも作ったのですが、それはアトリエに隠しています。
顔がないと「人形」ではないし、まあ人形じゃなくてもいいのですが、だったら何なのだということで、この続きをやるかどうかは、来年の課題です。焼き物も面白さで突き進んでしまったのですが、もうちょっとやったら何か出てきそうな気がします。

肖像の作品の、桐塑の作業に取り掛かったのはほとんど7月くらいからでした。
最近は球体関節の人形からは離れた制作が続いていて、今度も違うものになっていきます。
連作になる予定で、11月くらいでやっと方針が定まってきました。
イメージはあっても、実際に制作するにあたっては素材の限界があり、やってみないとわからない部分がたくさんあります。
2012年の「加速する私たち」から一年が過ぎてしまったわけですが、いろいろなものが、なんとなく起承転結の「承」のあたりという感じです。

そして、今年の秋はついに「ハーメルン」上映、これはこのブログでも何度か書かせて頂きました。
私の方にもご覧になった方々からのご感想をお寄せ頂き、その鑑賞の奥深さに感動することも多かったです。
しかし作品のスケールの大きさに比べて、まだまだ上映の広がりが足りないのが残念です。
今後も鑑賞の機会が広がることを願っています。(横浜のジャック&ベティでは本日20日で終了ですが、神戸の元町映画館では25日まで上映中です。)

今月は、2015年に完成予定の作品のモデルになってもらう方達に声をおかけしました。
制作は手探りですが、いろいろな出会いに支えられて、心強い年の瀬です。

私は今年は寝込むほどの病気を何度もしてしまい、免疫力の低下を実感しました。
本格的な冬に差し掛かって、自分を過保護にして真面目な食生活を心がけて用心しています。
皆様もどうぞお気を付けてお過ごし下さいますよう。

〜〜

お知らせです。
現在、練馬区立美術館で「渡辺千尋 復刻の聖母」という展覧会が開催中です。
銅版画家・渡辺千尋さんのことは、以前やはりこちらで書かせて頂きました。(第21回)
12月25日に、会期中のイベントとして、吉本大輔さん、高橋理通子さん、石川慶さんによる舞踏もあります。
(1/15〜2/8、東京・不忍画廊でも展示があります。)
この機会に、ぜひ足をお運び下さい。来年2/9まで、観覧無料です。
<練馬区立美術館>
http://www.city.nerima.tokyo.jp/manabu/bunka/museum/tenrankai/watanabe.html
(いげたひろこ)


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