アートフェア転戦記その二 TCAF2009
チューリッヒから戻った翌々日の20日は、東京コンテンポラリーアートフェア(TCAF)の搬入・展示、そしてプレビューがありました。展示には、作家の井村一巴さん、永井桃子さん、それにお客様のNさんが手伝ってくださいました。皆さんのアイデアでアクセントのある展示になったと思います。16時のプレス公開ぎりぎりまでかかって展示が終了。17時からのプレビューが始まって1時間もしないうちに秋葉シスイさんの作品が2点売約となり、快調な滑り出しに安堵の胸を撫で下ろしました。
今回のTCAFは、出品作家の年齢を45歳以下と制限されたため、昨年展示した小野隆生、細江英公、ジョック・スタージスといったベテラン作家の作品は展示できなくなりました。そこで、昨年、今年と「4Winds展」に出品していただいた永井桃子、根岸文子、矢口佳那、秋葉シスイの各氏に井村一巴さんの写真作品と、若手作家総動員で臨みました。また、来年ときの忘れもので個展を予定している井桁裕子さんの人形作品が加わり、いつもとは違ったときの忘れもののブースであったと思います。

こういったアートフェアで、多くの方に若手作家の作品をご覧いただくのは実に良い機会であるということを再認識しました。今回最も注目されたのが秋葉さんの作品で、特に外国人の方が作品をジッと見入っている姿を何度も見ました。他の作家の作品もそれぞれ観客の心を掴んだことと思います。今後につながることを期待しています。
21日から一般公開となり、今年は、昨年より入場者の数が多かったように思いましたし、外国人の数も増えたように見受けました。TCAFも定着してきたということなのでしょう。
最終日の23日には、尾立麗子たちに後を託し、再び機上の人となり、次のアートフェアの会場となる韓国・大邱(テグ)に向かったのでした。(つづく)


左)右から秋葉シスイ、井村一巴、矢口佳那の出品作家たち
右)永井桃子さんの絵の前で、右から井桁裕子、井村一巴


◆本日はセール最終日です(12時~19時)。
初日の昨日は雨の中、遠く熊本や栃木などからもお客さまがいらっしゃりたくさんお買い上げいただきました(感謝!)。
「美しいセール」と銘打ったとおり、新入荷作品をはじめとする画廊コレクションの中から、油彩、水彩、オブジェ、版画、写真、家具など約80点を特別価格にて頒布しています。
額装作品の他に、オリジナル版画入りの詩画集、装画本も出品しています。

No.70 フェルナン・レジェ/アルチュール・ランボー詩画集
「LES ILLUMINATION イリュミナシオン」
序文:ヘンリー・ミラー
1949年 リトグラフ15点入(うち9点にポショワールによる彩色)
EDITIONS DES GAULES刊 35.5×26.5cm(140ページ)
Ed.395部(266/395)
レジェ、グロスクロードによる鉛筆・ペンサイン有り
*1874年発行のランボーの代表的な詩集「イリュミナシ オン」にレジェによるリトグラフを15点挿入した詩画集(仏語)。

No.71 アルベール・マルケ「ELOGE DE ALBERT MARQUET アルベール・マルケ礼賛」
著者:レオン・ウェルスLEON WERTH
1948年 エッチング5点、ドライポイント3点、リトグラフ3点入り
MANUEL BRUKER EDITEUR刊 33×25cm
Ed.200部(うち81番)
*出版人であるマニュエル・ブルケールが、1931年の『ラウル・デュフィ礼賛』から1963年の『エレーヌ・マールの肖像』まで49点出版したオリジナル作品入りの画家シリーズの7番目として1948年に刊行された。医者でもあるブルケールが愛書家のために限定出版したもので、2003年には、目黒区美術館でこのシリーズを紹介する展覧会が開催されている。
著者のレオン・ウェルスはフランスのエッセイスト、小説家、美術評論家。1900年ごろから『ランパルシアル・フランセ』『ル・モンド』などの新聞、雑誌に執筆。美術評論家としては、ボナール、ヴラマンク、モネ、シニャック、マルケらに関する評論を書いた。サン=テグジュペリの『星の王子様』は、ウェルスに献呈されている。
アルベール・マルケ(Albert Marquet)は、1875年ボルドー生まれ。エコール・デザール・デコラティフではマチスとともに学び、その後、エコール・デ・ボザールではギュターヴ・モローもとで学ぶ。フォービズムに参加するが、派手な色使いやデフォルメをすることはなく、落ち着いた色調、穏やかな筆遣いで港やパリの風景を描いた。1947年歿。
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チューリッヒから戻った翌々日の20日は、東京コンテンポラリーアートフェア(TCAF)の搬入・展示、そしてプレビューがありました。展示には、作家の井村一巴さん、永井桃子さん、それにお客様のNさんが手伝ってくださいました。皆さんのアイデアでアクセントのある展示になったと思います。16時のプレス公開ぎりぎりまでかかって展示が終了。17時からのプレビューが始まって1時間もしないうちに秋葉シスイさんの作品が2点売約となり、快調な滑り出しに安堵の胸を撫で下ろしました。
今回のTCAFは、出品作家の年齢を45歳以下と制限されたため、昨年展示した小野隆生、細江英公、ジョック・スタージスといったベテラン作家の作品は展示できなくなりました。そこで、昨年、今年と「4Winds展」に出品していただいた永井桃子、根岸文子、矢口佳那、秋葉シスイの各氏に井村一巴さんの写真作品と、若手作家総動員で臨みました。また、来年ときの忘れもので個展を予定している井桁裕子さんの人形作品が加わり、いつもとは違ったときの忘れもののブースであったと思います。
こういったアートフェアで、多くの方に若手作家の作品をご覧いただくのは実に良い機会であるということを再認識しました。今回最も注目されたのが秋葉さんの作品で、特に外国人の方が作品をジッと見入っている姿を何度も見ました。他の作家の作品もそれぞれ観客の心を掴んだことと思います。今後につながることを期待しています。
21日から一般公開となり、今年は、昨年より入場者の数が多かったように思いましたし、外国人の数も増えたように見受けました。TCAFも定着してきたということなのでしょう。
最終日の23日には、尾立麗子たちに後を託し、再び機上の人となり、次のアートフェアの会場となる韓国・大邱(テグ)に向かったのでした。(つづく)
左)右から秋葉シスイ、井村一巴、矢口佳那の出品作家たち
右)永井桃子さんの絵の前で、右から井桁裕子、井村一巴
◆本日はセール最終日です(12時~19時)。初日の昨日は雨の中、遠く熊本や栃木などからもお客さまがいらっしゃりたくさんお買い上げいただきました(感謝!)。
「美しいセール」と銘打ったとおり、新入荷作品をはじめとする画廊コレクションの中から、油彩、水彩、オブジェ、版画、写真、家具など約80点を特別価格にて頒布しています。
額装作品の他に、オリジナル版画入りの詩画集、装画本も出品しています。

No.70 フェルナン・レジェ/アルチュール・ランボー詩画集
「LES ILLUMINATION イリュミナシオン」
序文:ヘンリー・ミラー
1949年 リトグラフ15点入(うち9点にポショワールによる彩色)
EDITIONS DES GAULES刊 35.5×26.5cm(140ページ)
Ed.395部(266/395)
レジェ、グロスクロードによる鉛筆・ペンサイン有り
*1874年発行のランボーの代表的な詩集「イリュミナシ オン」にレジェによるリトグラフを15点挿入した詩画集(仏語)。

No.71 アルベール・マルケ「ELOGE DE ALBERT MARQUET アルベール・マルケ礼賛」
著者:レオン・ウェルスLEON WERTH
1948年 エッチング5点、ドライポイント3点、リトグラフ3点入り
MANUEL BRUKER EDITEUR刊 33×25cm
Ed.200部(うち81番)
*出版人であるマニュエル・ブルケールが、1931年の『ラウル・デュフィ礼賛』から1963年の『エレーヌ・マールの肖像』まで49点出版したオリジナル作品入りの画家シリーズの7番目として1948年に刊行された。医者でもあるブルケールが愛書家のために限定出版したもので、2003年には、目黒区美術館でこのシリーズを紹介する展覧会が開催されている。
著者のレオン・ウェルスはフランスのエッセイスト、小説家、美術評論家。1900年ごろから『ランパルシアル・フランセ』『ル・モンド』などの新聞、雑誌に執筆。美術評論家としては、ボナール、ヴラマンク、モネ、シニャック、マルケらに関する評論を書いた。サン=テグジュペリの『星の王子様』は、ウェルスに献呈されている。
アルベール・マルケ(Albert Marquet)は、1875年ボルドー生まれ。エコール・デザール・デコラティフではマチスとともに学び、その後、エコール・デ・ボザールではギュターヴ・モローもとで学ぶ。フォービズムに参加するが、派手な色使いやデフォルメをすることはなく、落ち着いた色調、穏やかな筆遣いで港やパリの風景を描いた。1947年歿。
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