今週末まで開催の「銀塩写真の魅力II―Noir et Blanc」より、出品作品をご紹介します。
いま東京の国立新美術館で「マン・レイ展」が開催されているのはすでにご紹介しているとおりです。最初は会場がひじょうに空いていて心配していたのですが、だんだん観客が増えてきているそうで少し安心いたしました。
この作品で被写体となっているメレット・オッペンハイムは、1913年ベルリン生まれ、16歳頃からクレーらバウハウスの作品に影響を受けてシュルレアリスムの作品を作り始めます。1932年にパリの美術学校に通っている頃にジャコメッティと知り合い、ジャコメッティがマン・レイに彼女を紹介しました。マン・レイは彼女のことを「それまで会ったなかで、いちばん因習などに束縛されない女性のひとりだった。」と書いていますが、この作品が撮影された時は、20歳ということになりますから、実際かなり進んだ女性だったのでしょう。このほか多くの作品のモデルとなっています。
この作品は、キュビスムの画家ルイ・マルクーシのアトリエで撮影されたもので、マン・レイの最もよく知られたシリーズの1点です。マルクーシは、自分が誰かを隠すためにつけひげをしたそうですが、端正な横顔を見せるオッペンハイムに対して、何かユーモラスな雰囲気をこの作品に与えています。

マン・レイ
「メレットとルイ・マルクーシ」
1933年(printed in 1977)
ゼラチンシルバープリント(ピエール・ガスマンによる)
イメージサイズ:39.8×29.0cm
額装サイズ:62.0×50.2cm
裏面にスタンプあり
こちらの作品は、マルセル・デュシャンの作品である「回転ガラス板」とともにうっすらとデュシャンの影を見ることができます。もう少しデュシャンの姿がはっきり見える作品もあり、何点かのシリーズとなっています。マン・レイの写真家としての出発は、自分の作品を撮影することから始まりました。ですから、作家と作品を撮影するのはマン・レイにとって原点ですし、それだけでなくデュシャンの姿を見えるか見えないかという具合にするという遊び心も感じられる作品です。

マン・レイ
「アトリエのマルセル・デュシャン 回転ガラス板」
1920年頃 ゼラチンシルバープリント
イメージサイズ:23.0×17.0cm
額装サイズ:44.0×36.5cm
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
■マン・レイ Ray Man
1890年8月27日~ 1976年11月18日)はアメリカ合衆国の画家、彫刻家、写真家。ダダイストまたはシュルレアリストとして、多数のオブジェを制作したことでも知られる。レイヨグラフ、ソラリゼーションなど、さまざまな技法を駆使し、一方でストレートなポートレート(特に同時代の芸術家のポートレート)も得意とし、ファッション写真と呼べるような作品もあったりと、多種多様な写真作品群を残している。
◆ときの忘れものは、2010年8月27日[金]―9月4日[土]まで「銀塩写真の魅力II―Noir et Blanc」を開催しています(会期中無休)。

マン・レイやアンドレ・ケルテス、篠山紀信、荒木経惟、植田正治らによるゼラチン・シルバー・プリント作品を展示します。
本日9月3日(金)19時より、原茂さんをホストに、大河原良子さんをゲストにお招きして「第一回写真を買おう!! ときの忘れものフォトビューイング」を開催します。
第一回目となる今回は、原さんご自身のコレクションから、アジェ、ベロック、植田正治、高梨豊、荒木経惟などオールドマスタークラスのプリントをご覧いただきながら、ギャラリーとコレクターの関係についてゲストの大河原さんとお話しいただきます。また、ときの忘れもののコレクションからマン・レイ、細江英公のプリントを当日限りの特別価格で頒布するほか、原さんのコレクションもご購入いただけます。

◆ときの忘れものは、9月11日(土)~9月18日(土)「奈良美智24歳×瑛九24歳 画家の出発」を開催します。
◆ときの忘れものは、9月28日(火)~10月16日(土)「マン・レイと宮脇愛子展」を開催します。
10月1日(金)17時~18時半、宮脇愛子さんを囲んでのレセプションを開催します。ぜひお出かけください。
また10月16日(土)17時より、巌谷國士さんを講師にギャラリー・トークを開催します(*要予約(参加費1,000円/1ドリンク付)
参加ご希望の方は、電話またはメールにてお申し込み下さい。
Tel.03-3470-2631/Mail.info@tokinowasuremono.com
いま東京の国立新美術館で「マン・レイ展」が開催されているのはすでにご紹介しているとおりです。最初は会場がひじょうに空いていて心配していたのですが、だんだん観客が増えてきているそうで少し安心いたしました。
この作品で被写体となっているメレット・オッペンハイムは、1913年ベルリン生まれ、16歳頃からクレーらバウハウスの作品に影響を受けてシュルレアリスムの作品を作り始めます。1932年にパリの美術学校に通っている頃にジャコメッティと知り合い、ジャコメッティがマン・レイに彼女を紹介しました。マン・レイは彼女のことを「それまで会ったなかで、いちばん因習などに束縛されない女性のひとりだった。」と書いていますが、この作品が撮影された時は、20歳ということになりますから、実際かなり進んだ女性だったのでしょう。このほか多くの作品のモデルとなっています。
この作品は、キュビスムの画家ルイ・マルクーシのアトリエで撮影されたもので、マン・レイの最もよく知られたシリーズの1点です。マルクーシは、自分が誰かを隠すためにつけひげをしたそうですが、端正な横顔を見せるオッペンハイムに対して、何かユーモラスな雰囲気をこの作品に与えています。

マン・レイ
「メレットとルイ・マルクーシ」
1933年(printed in 1977)
ゼラチンシルバープリント(ピエール・ガスマンによる)
イメージサイズ:39.8×29.0cm
額装サイズ:62.0×50.2cm
裏面にスタンプあり
こちらの作品は、マルセル・デュシャンの作品である「回転ガラス板」とともにうっすらとデュシャンの影を見ることができます。もう少しデュシャンの姿がはっきり見える作品もあり、何点かのシリーズとなっています。マン・レイの写真家としての出発は、自分の作品を撮影することから始まりました。ですから、作家と作品を撮影するのはマン・レイにとって原点ですし、それだけでなくデュシャンの姿を見えるか見えないかという具合にするという遊び心も感じられる作品です。

マン・レイ
「アトリエのマルセル・デュシャン 回転ガラス板」
1920年頃 ゼラチンシルバープリント
イメージサイズ:23.0×17.0cm
額装サイズ:44.0×36.5cm
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■マン・レイ Ray Man
1890年8月27日~ 1976年11月18日)はアメリカ合衆国の画家、彫刻家、写真家。ダダイストまたはシュルレアリストとして、多数のオブジェを制作したことでも知られる。レイヨグラフ、ソラリゼーションなど、さまざまな技法を駆使し、一方でストレートなポートレート(特に同時代の芸術家のポートレート)も得意とし、ファッション写真と呼べるような作品もあったりと、多種多様な写真作品群を残している。
◆ときの忘れものは、2010年8月27日[金]―9月4日[土]まで「銀塩写真の魅力II―Noir et Blanc」を開催しています(会期中無休)。

マン・レイやアンドレ・ケルテス、篠山紀信、荒木経惟、植田正治らによるゼラチン・シルバー・プリント作品を展示します。
本日9月3日(金)19時より、原茂さんをホストに、大河原良子さんをゲストにお招きして「第一回写真を買おう!! ときの忘れものフォトビューイング」を開催します。
第一回目となる今回は、原さんご自身のコレクションから、アジェ、ベロック、植田正治、高梨豊、荒木経惟などオールドマスタークラスのプリントをご覧いただきながら、ギャラリーとコレクターの関係についてゲストの大河原さんとお話しいただきます。また、ときの忘れもののコレクションからマン・レイ、細江英公のプリントを当日限りの特別価格で頒布するほか、原さんのコレクションもご購入いただけます。

◆ときの忘れものは、9月11日(土)~9月18日(土)「奈良美智24歳×瑛九24歳 画家の出発」を開催します。
◆ときの忘れものは、9月28日(火)~10月16日(土)「マン・レイと宮脇愛子展」を開催します。
10月1日(金)17時~18時半、宮脇愛子さんを囲んでのレセプションを開催します。ぜひお出かけください。
また10月16日(土)17時より、巌谷國士さんを講師にギャラリー・トークを開催します(*要予約(参加費1,000円/1ドリンク付)
参加ご希望の方は、電話またはメールにてお申し込み下さい。
Tel.03-3470-2631/Mail.info@tokinowasuremono.com
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