新人スタッフのアートフェア挑戦記4,5

第四回 釜山からの報告(初日)   新澤悠


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BAMA 2012、現地より第四信をお送りします。

一般公開初日の本日、天候は生憎の雨。一日中降り続き、平日ということもあってか人の入りは大分寂しい印象でした。

先日の宣言通り、朝食は韓国風に挑戦してみましたが…とりあえず自分の好みではありませんでした。洋風になれている自分には、朝一でキムチはちょっとキツかったです。

昨日は開始早々草間作品が8点も売れてしまい、本日はどうなることやらと思っていたのですが、昨日とは一転、終始静かな一日でした。明日は週末ですし、もう少し人が来るといいなぁ。

本日の本番はむしろ、フェアが終わった後の時間でした。
既に度々お世話になっているBookGallery CAUTIONの浜田さんにオススメの料理を訊いたところ、Daegu Artfairの皆様との夕食にご一緒させていただけることになり、10人ほどで釜山ビーチの近くにある、ローカルな風情の海鮮料理屋さんに。
店の外に水槽がいくつも置いてあって、入店前に好きな魚を選んで調理してもらえる仕組みになっており、今回の目玉は一抱えもあるヒラメ。席についてイイダコやナマコの刺身に舌鼓を打っていると、大皿3つに山盛りのヒラメの刺身が。この時点で既に腹八分だったのですが、続いて20cmほどの魚を丸ごと揚げたものや、スパイスが強烈な2種類の魚介スープなど、正に盛り沢山。浜田さん曰く、韓国ではお客さんが食べきれないほどの料理で持て成すのが礼儀だそうで。堪能させていただきました。

CIMG3163店の外にある水槽。
中は魚、カニ、エビ、貝、ナマコなど様々な海の幸が。

CIMG3162本日のメインのヒラメ。
しかし「ヒラメ…?」と思ってしまうくらい大きいです。

CIMG3166上のヒラメの刺身。
これだけでも結構な量なのに、更にこれ以外にも二皿あります。大変美味しゅうございました。

それにしても、皆さん良くお酒を飲まれるので驚きました。自分は体質的にアルコールは全くダメなのですが、ビールを焼酎で割って、「パカパカ」と飲んでいく様に唖然。そしてそれだけ飲んでいるにも関わらず、皆しっかりとされているのに二度ビックリでした。

驚きとは別に、感心したのはとにかく乾杯が多いこと。ちょっとしたことや、あるいは少し会話の間に沈黙が挟まると、それまで会話に入っていなかった人も含めて乾杯して仕切り直し。お手軽で、かつ会話の輪にも入りやすい方法だなと感心しました。

さて、満足いくまで飲み食いし、これで解散かな? と思っていたら、腹ごなしにビーチを歩き、途中のコンビニでの小休憩を挟んで、今度はパラダイスホテルの地下にあるバーへ。まだ飲むの!? という自分の驚愕を他所に、ピッチャー入りのビールにギネスを混ぜ、これまた次々に飲み干していく皆さん。とはいえ流石に素面ではないようで、Daegu Artfairのパク会長や浜田さんはライブバンドの音楽に合わせて踊ったりして、大いに盛り上がりました。

CIMG3169釜山ビーチからの夜景。
正にリゾート地の夜景です。浜田さん曰く、夏の釜山ビーチは最高だとか。

CIMG3170パラダイスホテル地下のバーにて関係者の皆さんの集合写真。
ちなみに中央でビールピッチャーの後ろに隠れているのがDaegu Artfairのパク会長です。
現在釜山では二つのアートフェアが行われているので街中に関係者がおり、この日も行く先々で関係者に出会い、しばらく一緒に飲んで騒いで別れてを繰り返していました。

CIMG3185チークタイムのパク会長と浜田さん。
お二人は他にも色々と踊ってらしたのですが、動きが激しすぎて自分のカメラの腕では捉えきれませんでした。残念無念です。

この後は宿泊先でもあるセンタムホテルに戻ってきたのですが、ここでもホテル一階の居酒屋で飲む皆さん。最早何も言えません。流石に夜遅いとあって早々に解散となったのですが、都合6時間ほど飲み食いし続けたことになります。韓国人のバイタリティってスゴイ!
(2012年6月8日 しんざわゆう)


第五回 釜山からの報告(二日目)  新澤悠
BAMA 2012、現地より第五信をお送りします。

週末の土曜日。雨こそ降らなかったものの、天気は引き続きの曇り空。午後の最後辺りに少し陽が照る程度でしたが、おかげで過ごしやすい一日でもありました。

本日の朝食はBookGallery CAUTIONの浜田さんにお誘い頂いていたのですが、昨晩の宴会の疲れが(飲んでもいないのに)取れていなかったのか、ルームサービスが来るまで爆睡してしまい、見事に遅刻。置いてけぼりになってしまい、一人ホテルで朝食時間終了間際にトーストをかっこむ事になりました。浜田さん、約束をすっぽかしてしまい、申し訳ありませんでした!

その後の日中は金曜と同じようなペースで来場者の方々の出入りがあり、今日こそはボウズかなーと気楽に構えていたら(金曜はカタログが一冊売れました)、最後の最後でお買い上げが! しかも二点! 更にキャッシュで! まさか現金での買い上げはないだろうとタカを括っていたので慌ててしまい、お客様にはさぞ頼りなく見えたことでしょう。

ともあれ価格交渉に移ることになったのですが、値引きしてほしい理由が「色が好みじゃないから安くしてくれ」って…それは買わなければいいのでは? 初めは「五割引、ダメでも四割引にしてほしい」などと言われつつ、こちらもダメですムリですお願いしますと言い返し、結局二点ともこちらの提示できる最大割引価格でお買い上げとなりました。あーよかったと一息ついた所で、草間作品の説明用に持ってきていた「草間彌生全版画」(レゾネ)も欲しいと言い出され、「それはラベルに書いてあるように非売品なんですが」「でも欲しい!」の一点張りで途方に暮れてしまい、結局社長に助けを求めることに。しかし本日は光嶋展の最終日で、光嶋さんご本人はじめ、内田樹さんたちがいらっしゃっていたこともあり、ときの忘れものの方も大忙しで手が空かず、連絡がつきませんでした。で、結局どうしたのかと言いますと、藁にもすがる思いで先日産休に入ったばかりの先輩尾立さんに泣きつく事に。半ばパニックになっていた自分に冷静に対応してくださった尾立さんには、いくら感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。

かくして納品書に記入し、大急ぎで梱包を行い、銀行で現金をおろしてきたお客様に引き渡し(なんでも今晩中にテグに帰らなければいけないとのことでした)、今度こそと一息ついたのが夜の10時! なんだかんだで二時間もドタバタしていたのかとベッドに大の字になって脱力してしまいました。

そして一人になって落ち着くと、途端に自己主張する腹の虫。正直動くのも億劫だったのですが、このままだと空腹で眠れなくなりそうだったので、確か近くの大型スーパーが遅くまでやってたハズだと外へ。惜しいことに飲食店はギリギリで閉店してしまい間に合わなかったので、スーパーの総菜コーナーに残っていた最後のサンドイッチを購入。部屋に戻って晩ご飯にしました。明日は絶対美味しいものを食べてやる!

明日は開場前に、ArtShow Busan 2012に出展している台湾のギャラリーに草間作品の納品があるのでこれにて就寝です。
明日こそは何事もなく終わってくれるといいなぁ。
(2012年6月9日 しんざわゆう)