ただ今通信機能は不通です
岩泉乳業株式会社のHPより)>

先日の東北、北海道を襲った洪水で岩手県岩泉町は惨憺たる状況になっています。
何かできることはないかと、地元のNPOに送金したり、岩泉ヨーグルトの製品をいっぱい買って配ろうかと思ってHPをみたら、操業などできる状況ではない。
官民あわせての支援によって、一日も早く復旧することを願っています。
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8月29日の東京新聞(朝刊)こちら特報部面で<戦後日本の前衛美術 「具体」の魅力>と題した大きな記事が掲載されました。見出しは勇ましいですね。
「米国中心に再評価」
「人のやらないことをやる」
「大阪市に資料 数万点」
「5年後開館予定 新美術館で公開めざす」


大阪市の新美術館建設準備室が吉原治良の遺族らから寄贈を受けた具体の膨大な資料の一般公開を目指していると記事にはあります。
美術関係者なら誰でも知っていることですが、大阪市が美術館を建設するといってから早ん十年。準備室に入った当時将来を嘱望された有為な人材がもう定年を迎えちゃっている(笑)。佐伯祐三はじめもの凄いコレクションを所蔵しながらいつになっても建設がはじまらない。果たして亭主が生きているうちに開館してくれるんでしょうか。

昨年6月、久しぶり(40年ぶり)に元永定正の版画展を開催した折に、数多いる具体の作家たちの中で、版画に本格的に取り組み数百種類の版画作品をつくったのは元永定正先生ただひとりである、と申しました。
まあ、大筋では間違いないのですが、亭主もうっかりしていて松谷武判先生のことはすっかり忘れていました。松谷先生は早くからパリに渡り、シルクスクリーンによる版画を制作していて、1970年代の版画雑誌にはよく紹介されていました。ただし、私たち画商にとっては「売れない版画」の筆頭でした。いまはただただ不明を恥じるばかりです。

また不勉強で他の具体メンバーの中にも版画に一所懸命取り組んでいる作家がいることも最近知りました。
先日ある方のご遺族から託された作品を整理していたら、具体のメンバー上前智祐先生から贈られたらしい版画作品の包みの中に、『宿命の版画』と題された上前智祐先生のメッセージが入っており、その内容に驚きました。

20160907_uemae


上前智祐_作品1上前智祐
(作品)
2002年
シルクスクリーン
イメージサイズ:18.4×22.0cm
シートサイズ:25.7×27.4cm
Ed.24  サインあり

上前智祐_作品2上前智祐
(作品)
2002年
ディープエッチング
イメージサイズ:23.0×16.0cm
シートサイズ:35.0×25.7cm
Ed.50  サインあり

上前智祐_作品3上前智祐
(作品)
2002年
エッチング
イメージサイズ:23.1×16.4cm
シートサイズ:35.0×25.8cm
Ed.15   サインあり

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亭主は創作版画から、戦後の現代版画にいたるまで日本の作家たちに関して一通りは概観してきたとうぬぼれていたのですが、それが大いなる過ちだと気づいた次第です。
こうやってブログを日々綴るのは、恥をさらすようなものですが、まあ仕方ない。せいぜいこれからも精進したいと存じます。