写真家・植田正治は今から104年前の今日、1913年(大正2)3月27日に鳥取県境港で生まれました。亡くなったのは2000年7月4日(享年87)ですが、生前から多くのファンに愛され、特に砂丘を背景とした演出写真は、ユーモアとシュールな詩情、ポリフォニーを湛えたイメージで、70年代フランスを始めとするヨーロッパでの高い評価を獲得しました。
ときの忘れものは2009年11月にスイスのチューリッヒのアートフェアに出展したことがありますが、細江英公五味彬などと一緒に植田正治の写真作品を出品したところ、現地の写真専門のディーラーたちから「あなたの画廊はウエダを扱っているのか」と敬意をもって挨拶されたものでした。そのくらいUeda-cho(植田調)は世界の共通語となっています。

ときの忘れものが初めて植田正治の個展を開催したのは、2008年11月でした。
2008年植田正治展DM
植田正治写真展ー砂丘劇場
会期:2008年11月14日(金)~12月6日(土)

201008/銀塩写真の魅力展DM
銀塩写真の魅力II―Noir et Blanc
会期:2010年8月27日[金]―9月4日[土]

以後もグループ展などで幾度か植田作品を展示してきましたが、なかなか個展を開くほどの点数をコレクションできず、今にいたりました。
昨年縁あって植田正治の作品をまとめてコレクションすることができました。写真集や回顧展にも出品されなかった珍しい作品も多く、金子隆一先生(写真史家)やご遺族の協力を得て展覧会の準備を進めています。

昨秋には金子先生と飯沢耕太郎先生の監修で決定版ともいえる『植田正治作品集』(河出書房新社)も出版されました。
この機会に、一層植田正治の顕彰に努め、若い世代の人たちにぜひ植田作品をコレクションしていただきたいと考えています。
どうぞご期待ください。

05植田正治
《作品名不詳》
カラー写真
Image size: 22.0×32.6cm
サインあり


04植田正治
《作品名不詳》
ゼラチンシルバープリント
Image size: 40.6×28.0cm


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