昨日の清家克久さんのエッセイを読んで胸が熱くなりました。
僅か二日の会期、期待に反して訪れる人も少なく・・・・
たとえ見る人が少なくても「作品を展示」することがいかに重要かを考えさせてくれる文章でした。
ときの忘れものの「特集展示:白南準(ナム・ジュン・パイク)と文承根(ムン・スングン)」も一昨日、静かに終了しました。
たくさんとは行きませんが暑い中をお運びいただいた皆さん、作品をお買い上げいただいたお客様には厚く御礼を申し上げます。
意外にパイクが若い人たちに人気があることを知り、驚きました。
岡部徳三さんのエッセイにあるように、70年代、作家が元気な割りに売れなかった苦い思い出をトラウマのように持つ亭主ははなから日本での販売を諦め、今までは展示すらろくにしませんでした(反省)。もっぱら海外のアートフェアが展示の場でした。韓国のみならずアジアではいまやパイクは英雄ですから注目度は高いし、確実に売れます。
作品はいつでも画廊でご覧になれますので、見逃した方、どうぞお声をかけてください。
ときの忘れものは昨日から夏休みに入りました(28日まで)。
このところ引越し余波で他の展覧会に行く余裕もありませんでしたが、この休みにはせいぜい美術館周りに精を出したいと思います。
ご紹介が遅れてしまいましたが、埼玉県立近代美術館で開催中の遠藤利克展は必見です。

とくに最新作の部屋(太い柱が円環状に並ぶ)はぞくっときました。
長く忘れていたある種の美術がもつ崇高性、精神性がからだの中を走り、心を揺さぶられました。
こういう展示こそ、美術館がやるべきだし、美術館でしか出来ません。
8月31日までと会期が短いのが残念ですが、今年度ベスト1の展覧会だと亭主は確信しています。
さて、明日8月22日は坂田一男の誕生日です。
いまから128年前の1889年8月22日、岡山県岡山市北区船頭町で生まれています。亡くなったの1956年5月28日でした。
「サカタカズオ?」と思う方も多いでしょうね。
1920年代にパリに留学、オトン・フリエスやフェルナン・レジェに学び、1933年に帰国します。
岡山県玉島(倉敷市)にアトリエを構え、中央画壇には距離をおき、キュビスムを基本としながらも、独特の抽象絵画を制作した作家です。
亭主は昔から大ファンですが、画商としてはいまだにたった一枚の作品すら売買したことはありません。ある方から鑑定のために持ち込まれたドローイング(紙)を触ったことが一度あるだけです。
初めて見たのは倉敷の大原美術館ですが、まとまった数の展示を見て衝撃を受けたのは1979年、東京・銀座に短期間だけ存在した「画廊アルファ」ででした。
その後、機会あれば手にしたいものだと探していて、あるときニセモノにも遭遇したことはこのブログでも書きました。
つい先日は豊田市美術館で「岡﨑乾二郎の認識―抽象の力―現実(concrete)展開する、抽象芸術の系譜」展が開催され、坂田一男がメインに取り上げられ注目をあびました。展覧会については同館の千葉真智子先生にエッセイを書いていただいたので、お読みください。
生誕120年を機に、当時岡山県立美術館の学芸課長だった妹尾克己さんたちにより2008年に「坂田一男研究会」が岡山で結成され、機関誌『SAKATA』 を刊行してきました。
新しい駒込の図書室に全冊おいてありますので、どうぞ手にとってご覧ください。
セット売り頒価:6,200円(税別)、送料:250円
●坂田一男研究会機関誌『SAKATA』 創刊号~第6号
























~~~~~~
坂田一男の再評価に功があったのが、1966年に刊行された『宿命の抽象画家 坂田一男』でした。
わが師・久保貞次郎先生がこれをまとめて大量購入して、応援したことはこのブログにも書きました。
おかげでときの忘れものの図書室に常備して販売しています。

小倉忠夫編
『宿命の抽象画家 坂田一男』
1966年
美術出版社 発行
179ページ 18.8x13.5cm
●今日のお勧め作品は瀧口修造のロトデッサンです。
瀧口修造
"I-40"
ロトデッサン、鉛筆、紙
イメージサイズ:11.7×11.7cm
シートサイズ :12.6×12.6cm
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●ときの忘れものは8月20日(日)~8月28日(月)まで夏季休廊中ですが、ブログは無休で更新しますのでご愛読ください。
お問合せ、ご注文はメールにてお願いします。
●ときの忘れものは、〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました(詳しくは6月5日及び6月16日のブログ参照)。
電話番号と営業時間が変わりました。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
営業時間=火曜~土曜の平日11時~18時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

僅か二日の会期、期待に反して訪れる人も少なく・・・・
たとえ見る人が少なくても「作品を展示」することがいかに重要かを考えさせてくれる文章でした。
ときの忘れものの「特集展示:白南準(ナム・ジュン・パイク)と文承根(ムン・スングン)」も一昨日、静かに終了しました。
たくさんとは行きませんが暑い中をお運びいただいた皆さん、作品をお買い上げいただいたお客様には厚く御礼を申し上げます。
意外にパイクが若い人たちに人気があることを知り、驚きました。
岡部徳三さんのエッセイにあるように、70年代、作家が元気な割りに売れなかった苦い思い出をトラウマのように持つ亭主ははなから日本での販売を諦め、今までは展示すらろくにしませんでした(反省)。もっぱら海外のアートフェアが展示の場でした。韓国のみならずアジアではいまやパイクは英雄ですから注目度は高いし、確実に売れます。
作品はいつでも画廊でご覧になれますので、見逃した方、どうぞお声をかけてください。
ときの忘れものは昨日から夏休みに入りました(28日まで)。
このところ引越し余波で他の展覧会に行く余裕もありませんでしたが、この休みにはせいぜい美術館周りに精を出したいと思います。
ご紹介が遅れてしまいましたが、埼玉県立近代美術館で開催中の遠藤利克展は必見です。

とくに最新作の部屋(太い柱が円環状に並ぶ)はぞくっときました。
長く忘れていたある種の美術がもつ崇高性、精神性がからだの中を走り、心を揺さぶられました。
こういう展示こそ、美術館がやるべきだし、美術館でしか出来ません。
8月31日までと会期が短いのが残念ですが、今年度ベスト1の展覧会だと亭主は確信しています。
さて、明日8月22日は坂田一男の誕生日です。
いまから128年前の1889年8月22日、岡山県岡山市北区船頭町で生まれています。亡くなったの1956年5月28日でした。
「サカタカズオ?」と思う方も多いでしょうね。
1920年代にパリに留学、オトン・フリエスやフェルナン・レジェに学び、1933年に帰国します。
岡山県玉島(倉敷市)にアトリエを構え、中央画壇には距離をおき、キュビスムを基本としながらも、独特の抽象絵画を制作した作家です。
亭主は昔から大ファンですが、画商としてはいまだにたった一枚の作品すら売買したことはありません。ある方から鑑定のために持ち込まれたドローイング(紙)を触ったことが一度あるだけです。
初めて見たのは倉敷の大原美術館ですが、まとまった数の展示を見て衝撃を受けたのは1979年、東京・銀座に短期間だけ存在した「画廊アルファ」ででした。
その後、機会あれば手にしたいものだと探していて、あるときニセモノにも遭遇したことはこのブログでも書きました。
つい先日は豊田市美術館で「岡﨑乾二郎の認識―抽象の力―現実(concrete)展開する、抽象芸術の系譜」展が開催され、坂田一男がメインに取り上げられ注目をあびました。展覧会については同館の千葉真智子先生にエッセイを書いていただいたので、お読みください。
生誕120年を機に、当時岡山県立美術館の学芸課長だった妹尾克己さんたちにより2008年に「坂田一男研究会」が岡山で結成され、機関誌『SAKATA』 を刊行してきました。
新しい駒込の図書室に全冊おいてありますので、どうぞ手にとってご覧ください。
セット売り頒価:6,200円(税別)、送料:250円
●坂田一男研究会機関誌『SAKATA』 創刊号~第6号
























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坂田一男の再評価に功があったのが、1966年に刊行された『宿命の抽象画家 坂田一男』でした。
わが師・久保貞次郎先生がこれをまとめて大量購入して、応援したことはこのブログにも書きました。
おかげでときの忘れものの図書室に常備して販売しています。

小倉忠夫編
『宿命の抽象画家 坂田一男』
1966年
美術出版社 発行
179ページ 18.8x13.5cm
●今日のお勧め作品は瀧口修造のロトデッサンです。
瀧口修造"I-40"
ロトデッサン、鉛筆、紙
イメージサイズ:11.7×11.7cm
シートサイズ :12.6×12.6cm
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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●ときの忘れものは8月20日(日)~8月28日(月)まで夏季休廊中ですが、ブログは無休で更新しますのでご愛読ください。
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電話番号と営業時間が変わりました。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
営業時間=火曜~土曜の平日11時~18時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

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