ART OSAKA 2019 ご来場ありがとうございました

 読者の皆様こんにちは、遅めの梅雨が関東を席巻する中、皆様いかがお過ごしでしょうか? 先日12年ぶりに洗濯機を買い替えた所、あまりに隔絶した性能差ににわか洗濯好きになっております、スタッフSこと新澤です。

 近年は海外のアートフェアに注力し、国内ではアートフェア東京とアートフェアアジア福岡の二つのみ出展していたときの忘れものですが、先々週末は2014年以来、5年ぶりのART OSAKAに出展してきました。

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 今回のときの忘れものは普段とは路線を変更し、今春の三人展「Tricolore2019」でユニークなオブジェで来場者の目を惹きつけた中村潤の新作を中心に、植田正治のポラロイド写真・パネル作品や、今年1月に亡くなられた映像作家ジョナス・メカスの平面作品と映像作品《リトアニアへの旅の追憶》のリピート上映を行いました。
詳しい出展内容はディレクターの尾立麗子が、アート関連のWebサービス・Art Scenesから受けたインタビューが公開されていますので、そちらをお読みください。

 以下、ときの忘れものの展示風景です。

watanuki1入口。
出発前日にスタッフMに突貫で制作してもらったメカス映画《リトアニアへの旅の追憶》の上映時間告知と作品解説。

watanuki2ジョナス・メカスの"I love my New York in the middle of the summer heat & sweat"(左)と植田正治の《無題》(右)。

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watanuki4植田正治の《無題》(左)と《無題》(右)。

watanuki5植田正治のポラロイドC-セット(6点セット)。

watanuki6左から植田正治の《砂丘ヌード》《作品》、ジョナス・メカス《リトアニアへの旅の追憶》上映画像、"John is filming Tina, his cousin. Montauk, Aug. 1972"

watanuki7ジョナス・メカス《写真を撮るウーナ、ニューヨーク、1977(いまだ失われざる楽園)》(正面壁掛)、アンディ・ウォーホル "KIKU 3"(ソファ左)、ロイ・リキテンシュタイン "Haystack"(ソファ右)

watanuki8左からジョナス・メカス《ひなぎくを持ったケイト・マンハイム 1972》"with love to my New York"《セルフポートレート、1967》

watanuki11植田正治の《無題》を背景に、左から中村潤の《縫いの造形4》《縫いの造形9》(手前)、《草》(奥)、《もちてつき2》(手前)、《縫いの造形8》(奥)、《縫いの造形7》(最奥)。

watanuki13ジョナス・メカス"Andy Warhol at Montauk, 1971"(左)と、中村潤の《作品》(中央)と《山》(右)。

watanuki14洗面所の鏡に展示された中村潤《縫いの造形 10》
今回の中村潤作品は、《縫いの造形 4》 以外全てこのフェアのために制作された新作です。
 昨今は日本のアート市場も活性化してきている印象があり、数年前は海外アートフェアの期間だけ忙しかった印象だったのですが、最近は国内からの問い合わせや注文も増えており、今回のフェアも開催期間を通して多くの来場者に恵まれ、植田正治や中村潤の作品が売約となり、盛況の内に終了しました。

 以下は個人的に気に入った、他の画廊の出展作品です。

IMG_2054IMG_2053創治朗-Contemporary Art Gallery-(兵庫)
葭村太一
《ヘラクレス大兜》、《コーカサス大兜》

個人的に「誰もがやりそう」と思いつつも結局誰もやらないネタ。本体部分は樹脂製かと思いきや、特殊な塗装を施した木製だとか。

IMG_2061+1 art(大阪)
山本雄教
《676セントのT氏》、《629円のA氏》

1セントと1円硬貨の上に紙を置いて鉛筆で擦り、パターンを写し取るフロッタージュという技法で制作された作品。解像度と考えると相当荒いのに、それでもモチーフがハッキリと分かるのがスゴイ。

IMG_2043TEZUKAYAMA GALLERY(大阪)
鈴木淳夫
"Carved painting_38"

パネルに異なる色彩のアクリル塗料を塗り重ね、乾いたそれを削り取ってパターンを作り出している作品。
面白いのは、削り取られたアクリルのレイヤーを一纏めにしたものが、こちらも作品として成り立っていること。
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IMG_2034ギャラリーかわまつ(東京)
オットー・シェイド
"HUMF (Hurry Up MotherF*cker)"

今回のイチオシ。ロンドンで活動しているチリ出身アーティストのスプレーペイント。
SF映画史上に残る名シーンが、ほんの少しキャラクターのシルエットをいじるだけであっという間に台無しに。いかにもイギリス受けしそうなユーモアセンスです。

 今後のときの忘れものは9月にART FAIR ASIA FUKUOKA 2019、10月にArt Taipei 2019、12月にArt Miami 2019と、内外のアートフェアに出展します。お近くにお住まい、またはお出向きの際には是非お立ち寄りください。

(しんざわ ゆう)

●本日のお勧め作品は、中村潤です。
もちてつき中村潤 NAKAMURA Megu
《もちてつき》

2019年

120×直径100cm
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●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
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