オディロン・ルドン 「聖アントワーヌの誘惑」 at ときの忘れもの。良かったです。
ルドンと言えばやっぱり目ですよね
ここらへんも好きです。ルドンの版画作品は、黒い部分から何か這い出してきそうな感覚を覚えます。
それは恐怖でもあり期待でもあり。
『聖アントワーヌの誘惑』 シリーズ以外も数点ありました。「子供の顔と花」「ブリュンヒルデ(神々の黄昏)」が素晴らしいですね…
前述した感覚はこの作品に関しては皆無ですが、ただ単純に美しいと思いました。

(2020年12月15日/YASUSHI ISHIBASHIさんのtwitterより)>

日曜日出勤の夜、今日も、最終帰りだな…
山上紀子さんの、ルドンについての考察を、栗田秀法先生が、ツイートしてくださっていた。
疲れきって、ヒリヒリする神経に、染みる…

(2020年12月13日/Hirooさんのtwitterより)>

山上紀子さん、卓越した読解力があるからこその卓見。ルドンの『聖アントワーヌの誘惑』第3集は、フローベルの同題小説の挿絵ではなく、文学からの独立に力を入れた自由な造形作品」(続く)
「第3集では、第1集から繰り返し取り上げられる要素や場面がさらに抽象度を高め、源泉を特定できないさまざまな図像や異質な要素が唐突に現れる」。
山上紀子さんの考察は、『聖アントワーヌの誘惑』第3集における、輻輳したルドンの創意について考察を加えています。ぜひ全文をご熟読ください^ ^

(2020年12月13日/Flore de Redonさんのtwitterより)>

12月12日(土)駒込に回り,ときの忘れもののオディロン・ルドン展『聖アントワーヌの誘惑』を拝見。『聖アントワーヌの誘惑』 第三集第二版の全22点のほか、「子供の顔と花」「ベアトリーチェ」「ブリュンヒルデ」などの有名作品を展示するもの。どれも状態が良く、しかも美術館と違って、間近に拝見できるのが良い(ただ、コンクリート打ち放しの壁面には木製の額は合わないような印象だが)。なるべく午後の明るいうちに訪れるのをお勧めする。
(2020年12月16日/土渕 信彦さんのfacebookより)>

昨日見に行きました。
ルドンをまとめて見るのは初めてだったので,とても良い勉強になりました。手が出る価格ではなかったので安心して見ることができました(笑) リトグラフであれだけの色調を出せるとは・・・・ アクァティントの良い刷りを見ているようでした^-^

(上掲・土渕さんのfacebookへの水戸野 孝宣さんの書き込み)>










2020年最後の企画「オディロン・ルドン展-『聖アントワーヌの誘惑』」はいよいよ今週末26日までです(予約制)。観覧ご希望の方は事前に電話またはメールでご予約ください。
会期=2020年12月11日(金)ー12月26日(土)*本日20日(日)と明日21日(月)は休廊です。

今年は、オディロン・ルドンの生誕180年、ルドンを敬愛した駒井哲郎先生の生誕100年の記念すべき年です。
版画史に屹立する二人の展覧会を私たちは数年前から計画し、準備してきました。

東京国立近代美術館はじめ今まで幾度かルドン展が開かれてきましたが、亭主が最も感銘を受けたのは日本ではなく、開館間もないころのパリのオルセー美術館(ガエ・アウレンティの改修により1986年開館)でのルドン展示室でした。作品の劣化を防ぐため極端に暗くした部屋の壁に浮かび上がった色彩の美しさに思わず息をのみ時間を忘れました。
1989年のエッフェル塔100周年記念展の準備のためにフランス語はおろか英語さえ喋れない亭主がしばしばフランスに赴いた時期があり、もともと鉄道の駅だったオルセーの対岸のホテルに滞在し、仕事の合間をみてオルセーに通う日々でした。
オルセーは2月革命のあった1848年から、第一次世界大戦が勃発した1914年までの作品展示が基本で、それ以前はすぐそばのルーブル、以降はポンピドゥー・センターと役割が分かれていました。

フランス通いが終わり、何年ぶりかで取り組んだのが1991年に資生堂ギャラリーで開催された「没後15年 銅版画の詩人 駒井哲郎回顧展」でした。企画に参加した亭主は従来の<白と黒の造形>ではなく、輝くばかりの色彩にあふれた駒井先生の色彩作品(モノタイプ、水彩、カラー銅版など)による構成にしました。おそらく多くの人が反発を覚え、違和感を覚えたに違いありませんが、なぜか展覧会は大ヒットし、その後の資生堂ギャラリーが現代美術へ志向してゆく重要な転換点となりました。
今春、ときの忘れもので開いた(コロナで実際にご覧になったのはごく少数の方だけでしたが)駒井先生の「生誕100年 駒井哲郎展 Part.1 若き日の作家とパトロン」には初期の重要な色彩作品を展示することができました(Part.2は来春6月に開催予定)。
今回のルドン展では生涯の代表作であり、ルドンがあらゆる色彩の中で最も本質的な色とした黒一色で制作された幻想的な連作『聖アントワーヌの誘惑』第3集(1933年版)全22点を展示しています。
詳しくは山上紀子「オディロン・ルドン『聖アントワーヌの誘惑』第3集についてをご参照ください。私たちが扱った作品の中でも最もコンディションがよく、刷りの完璧な作品群をぜひお見逃しなく。

『聖アントワーヌの誘惑』のほかにも、よく知られた版画作品も展示しています。






WEB展動画も制作しました。


AAA_0034 のコピーオディロン・ルドン Odilon REDON
《ベアトリーチェ》
1897年
カラーリトグラフ
イメージサイズ:33.0×29.5cm
シートサイズ:51.6×38.4cm
Ed.100
※レゾネNo.168

オディロン・ルドン「子供の顔と花」オディロン・ルドン Odilon REDON
《子供の顔と花》
1897年
モノクロリトグラフ
イメージサイズ:25.0×21.0cm
シートサイズ:59.7×45.0cm
Ed.50
サインあり
レゾネ No. 169

オディロン・ルドン「ブリュンヒルデ(神々の黄昏)」オディロン・ルドン Odilon REDON
《ブリュンヒルデ(神々の黄昏)》
1894年
モノクロリトグラフ
イメージサイズ:38.2×29.2cm
シートサイズ:54.0×40.0cm
Ed.80
サインあり
レゾネ No. 130

オディロン・ルドン「感傷的な騎士道」
オディロン・ルドン Odilon REDON
《感傷的な騎士道》
1893年
モノクロリトグラフ
イメージサイズ:13.8×8.3cm
シートサイズ:21.8×19.0cm
Ed.80
版上サインあり
レゾネ No. 124
MoMAのウェブサイトによると、限定300部。

オディロン・ルドン「黒い峰」オディロン・ルドン Odilon REDON
《黒い峰》
1887年
モノクロリトグラフ
イメージサイズ:14.7×9.1cm
シートサイズ:21.5×16.8cm
Ed.500
(レゾネには和紙で100部、中国紙で400部刷られたと記述あり)
※レゾネNo.69

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少し欲張りですが、
塩見允枝子の作品をルドン展と併設して特別展示しています。
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11月28日ブログで新連載・塩見允枝子のエッセイ「フルクサスの回想」が始まりました。合わせて連載記念の特別頒布会を開催しています。
新聞 Fluxshop & Mail Order Warehouse2面・3面 (2)塩見允枝子先生には11月から2021年4月までの6回にわたりエッセイをご執筆いただきます。塩見允枝子のエッセイ「フルクサスの回想」は毎月28日掲載です。
連載に合わせて作品も特別頒布させていただきます。お気軽にお問い合わせください。

「オディロン・ルドン展ー『聖アントワーヌの誘惑』」(予約制/WEB展)。
会期=2020年12月11日(金)ー12月26日(土)*日・月・祝日休廊
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ギュスターヴ・フローベールの小説『聖アントワーヌの誘惑』は着想から30年近い歳月をかけて1874年に刊行されました。紀元3世紀の聖者アントワーヌが、テーベの山頂の庵で一夜にして古今東西の様々な宗教・神話の神々や魑魅魍魎の幻覚を経験した後、生命の始原を垣間見、やがて昇り始めた朝日のなかにキリストの顔を見出すまでを絵巻物のように綴っていく幻想的な作品です。
ルドンは『聖アントワーヌの誘惑』を題材に42点(表紙を含む)のリトグラフを制作しました。幻覚を見るような魔的な世界を、自身「あらゆる色彩の中で最も本質的な色」とした黒一色で表現したルドンの代表作として知られています。
1888年に 第一集(全11点 限定60部)、翌1889年に 第二集(全7点 限定60部)を制作、 第三集 は1896年の初版(全24点 限定50部)と1933年版(全22点 限定220部、1938年刊行)の2種類のエディションがあります。本展では『聖アントワーヌの誘惑』 第三集第二版の全22点をはじめ、「ベアトリーチェ」「ブリュンヒルデ(神々の黄昏)」「子供の顔と花」など代表作を展示します。
●詳しくは山上紀子「オディロン・ルドン『聖アントワーヌの誘惑』第3集についてをご参照ください。
三菱一号館美術館で「ルドン、ロートレック展」が開催されています。
会期:10月24日~2021年1月17日
東京国立近代美術館で開催中の「眠り展:アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで」にルドンの油彩、版画など8点が出品されています。
会期:11月25日~ 2021年2月23日
神奈川県立近代美術館 葉山館で「生誕180年 オディロン・ルドン版画展」が開催されています。
会期:10月10日~12月20日

●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。