ときの忘れものは、11月29日から米国フロリダで開催される「アート・バーゼル・マイアミ・ビーチ Art Basel Miami Beach 2022」に出展します。
世界のトップギャラリー、ガゴシアン、ハウザー&ワース、ペースはじめ、世界の38の国と地域から283ギャラリーが参加する、過去最大規模のアートフェアです。参加全ギャラリーは「ARTnewsJAPAN」の特集をお読みください。日本からは私どもを入れて3軒が参加します。
ときの忘れものは2019年に香港で開催された「Art Basel Hong Kong 2019」に続いて「第32回瑛九展」を開催します。前回のアートバーゼル香港では予想外の反響で、高い評価をいただきました。今回初めて瑛九作品をアメリカでまとまった展示をできることになりました。1930年代から最晩年までのフォト・デッサン9点と、新発掘の1936年頃ではないかと推定されるフォト・コラージュ連作を展示します。
今後の瑛九研究のみならず、日本の前衛美術史の重要な研究課題となる作品群と確信しています。
バーゼルの大舞台でどのような反響をいただけるか楽しみです。
尾立、松下、新澤の三人が出張します。

アート・バーゼル・マイアミ・ビーチ Art Basel Miami Beach(第32回瑛九展)
会期
プライベートビュー(招待客のみ): 2022年11月29日(火) 11:00~19:00 ※First Choice VIPカード保持者のみ
2022年11月29日(火) 16:00~19:00 ※Preview VIPカード保持者のみ
2022年11月30日(水) 11:00~19:00 ※First Choice VIP/ Preview VIPカード保持者のみ
ヴェルニサージュ(招待客のみ): 2022年11月30日(水) 16:00~19:00
一般公開:
2022年12月1日(木) 11:00~19:00
2022年12月2日(金) 11:00~19:00
2022年12月3日(土) 11:00~18:00
会場:
Miami Beach Convention Center
1901 Convention Center Drive, Miami Beach, FL 33139, USA
Google Map
公式サイト: https://www.artbasel.com/miami-beach
参考:https://artnewsjapan.com/news_criticism/article/430
参考:https://www.artnews.com/art-news/market/art-basel-miami-beach-2022-exhibitor-list-1234639885/

海外における瑛九の第2回個展『第32回 瑛九展』のカタログ。全文日英2か国語。

「第32回 瑛九展」図録
会場=Art Basel Miami Beach 2022
会期=2022年11月29日(火)~12月3日(土)
執筆:大谷省吾(東京国立近代美術館美術副館長)
図版:20点
編集:尾立麗子(ときの忘れもの)
デザイン:岡本一宣デザイン事務所
翻訳:小川紀久子、新澤悠(ときの忘れもの)、勝見美生(ときの忘れもの)
価格:880円(税込)+送料250円
瑛九(1911-1960、本名・杉田秀夫)は宮崎に生まれ、15歳で『アトリヱ』『みづゑ』など美術雑誌に評論を執筆します。1936年にカメラを使わず印画紙に直接光を当てるフォトグラム技法による独創的な表現を展開し、フォト・デッサン作品集『眠りの理由』を刊行。フォトグラムは、1920年代にマン・レイやモホイ=ナジによって生み出されましたが、瑛九は既成物だけではなく、自身のデッサンを切り抜いた人や動物などの型紙を使い、さらにレースや網、ペンライトなどで装飾的な効果をあげています。画家自らの手の動きの痕跡を重ね合わせたそれらは「フォト・デッサン」と名付けられました。しかし、批評家たちは、マン・レイやモホイ=ナジの技法との類似を指摘するばかりで彼の本質を論じることはなく、強い不信感をいただくようになり、1937年自由美術家協会創立に参加して既成の画壇や公募団体を批判しました。1937年の自由美術家協会の第一回展では《レアル》と題されたフォト・コラージュを発表しています。瑛九のフォト・コラージュは、海外の映画雑誌やファッション雑誌の人物や動物などのイメージが切り刻まれ、解体され、反理知的性格を強く有しています。
戦後はフォト・デッサンだけでなくエッチングやリトグラフにも取り組みます。1951年には自らデモクラート美術家協会を創立し、前衛画家として注目を集めました。瑛九がさまざまな技法で試みた「光の絵画」への志向により、最後に行き着いたのは油彩による点描で、画面全体を点で埋め尽くす独自の抽象絵画でした。
瑛九はその生涯を通して、様々な技法に独自の表現を求めて膨大な作品を生み出し、48歳の命を燃やしつくしました。その作品と在りようは、靉嘔、池田満寿夫、磯辺行久、河原温、細江英公ら若い作家たちに大きな影響を与え、日本の前衛美術のパイオニアとして大きな足跡を残しました。
瑛九の海外での発表は、生前の1953年3月にニューヨークにて写真展「トップス・イン・フォトグラフィー展」にフォト・デッサン5点が出品されました。没後、1986年12月9日~1987年3月2日にパリ ポンピドゥー・センターにて開催された「前衛芸術の日本 1910-1970展 Japon des Avant-gardes 1910-1970」に、《赤の中の小さな白》(1937年 油彩、東京国立近代美術館所蔵)はじめ、デッサン4点、フォト・デッサン8点、フォト・コラージュ2点の計15点が出品されました。
海外での発表は少なかったものの、没後60年以上経った今でも日本各地の美術館で瑛九展が開催されています。
今回のアートフェアでは、瑛九がその生涯を通して2000点以上を制作したと言われる1930年代最初期から最晩年までのフォト・デッサン9点と、新発掘の最初期と思われるフォト・コラージュ連作をご覧いただきます。フォト・コラージュはおそらく《レアル》より前に、異なる考えのもとで制作されたと考えられる連作で、今後の瑛九研究のみならず、日本の前衛美術史の重要な研究課題となる作品群です。
No.1 瑛九
題不詳 Title Unknown
1937
フォト・コラージュ Photo collage
16.0×17.0cm/31.2×25.7cm
裏にサインと年記あり
Signed and dated on the back
No.2 瑛九
題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
27.3×18.5cm/38.2×27.2cm
No.3 瑛九
題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
25.8×35.5cm/25.8×36.4cm
No.4 瑛九
題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
27.0×37.9cm/27.0×37.9cm
No.5 瑛九
題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
27.2×38.2cm/27.2×38.2cm
No.6 瑛九
題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
27.1×38.0cm/27.1×38.0cm
No.7 瑛九
7 題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
26.0×33.3cm/26.0×36.4cm
No.8 瑛九
題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
36.4×25.8cm/36.4×25.8cm
No.9 瑛九
題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
35.0×25.2cm/36.2×25.8cm
No.10 瑛九
題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
36.2×25.7cm/36.2×25.7m
No.11 瑛九
題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
35.5×25.0cm/36.2×25.8cm
No.12
瑛九
《題不詳》
c.1936~1939
フォト・デッサン
30.3×25.2cm
裏にサインあり
No.13
瑛九
《三人のバレリーナ》
1953
フォト・デッサン
27.3x21.9cm
裏にタイトルと年記あり
No.14
瑛九
《海の中》
1954
フォト・デッサン
42.7×54.5cm
裏にタイトルと年記あり
『瑛九画集』(瑛九画集刊行会、1971年No.40所収
No.15
瑛九
《題不詳》
c.1954
フォト・デッサン
20.1×25.3cm
杉田都のサインあり
No.16
瑛九《題不詳》
1958
フォト・デッサン
25.3×20.2cm
サインと年記あり
No.17
瑛九《子供》
フォト・デッサン
25.2×18.9cm
No.18
瑛九《題不詳》
フォト・デッサン
28.0×21.5cm
額裏に杉田都のサインあり
「瑛九フォトデッサン展記念 一九八七.九月 於 マリオン朝日ホール」と但し書きあり
No.19
瑛九
《題不詳》
フォト・デッサン
40.8×31.9cm
No.20
瑛九
《題不詳》
フォト・デッサン
54.8×44.4cm
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
【お知らせ】
誠に勝手ながら、11月29日(火)は17時閉廊とさせていただきます。
ご迷惑をお掛けしますが、ご理解とご協力の程宜しくお願い申し上げます。
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世界のトップギャラリー、ガゴシアン、ハウザー&ワース、ペースはじめ、世界の38の国と地域から283ギャラリーが参加する、過去最大規模のアートフェアです。参加全ギャラリーは「ARTnewsJAPAN」の特集をお読みください。日本からは私どもを入れて3軒が参加します。
ときの忘れものは2019年に香港で開催された「Art Basel Hong Kong 2019」に続いて「第32回瑛九展」を開催します。前回のアートバーゼル香港では予想外の反響で、高い評価をいただきました。今回初めて瑛九作品をアメリカでまとまった展示をできることになりました。1930年代から最晩年までのフォト・デッサン9点と、新発掘の1936年頃ではないかと推定されるフォト・コラージュ連作を展示します。
今後の瑛九研究のみならず、日本の前衛美術史の重要な研究課題となる作品群と確信しています。
バーゼルの大舞台でどのような反響をいただけるか楽しみです。
尾立、松下、新澤の三人が出張します。

アート・バーゼル・マイアミ・ビーチ Art Basel Miami Beach(第32回瑛九展)
会期
プライベートビュー(招待客のみ): 2022年11月29日(火) 11:00~19:00 ※First Choice VIPカード保持者のみ
2022年11月29日(火) 16:00~19:00 ※Preview VIPカード保持者のみ
2022年11月30日(水) 11:00~19:00 ※First Choice VIP/ Preview VIPカード保持者のみ
ヴェルニサージュ(招待客のみ): 2022年11月30日(水) 16:00~19:00
一般公開:
2022年12月1日(木) 11:00~19:00
2022年12月2日(金) 11:00~19:00
2022年12月3日(土) 11:00~18:00
会場:
Miami Beach Convention Center
1901 Convention Center Drive, Miami Beach, FL 33139, USA
Google Map
公式サイト: https://www.artbasel.com/miami-beach
参考:https://artnewsjapan.com/news_criticism/article/430
参考:https://www.artnews.com/art-news/market/art-basel-miami-beach-2022-exhibitor-list-1234639885/

海外における瑛九の第2回個展『第32回 瑛九展』のカタログ。全文日英2か国語。

「第32回 瑛九展」図録
会場=Art Basel Miami Beach 2022
会期=2022年11月29日(火)~12月3日(土)
執筆:大谷省吾(東京国立近代美術館美術副館長)
図版:20点
編集:尾立麗子(ときの忘れもの)
デザイン:岡本一宣デザイン事務所
翻訳:小川紀久子、新澤悠(ときの忘れもの)、勝見美生(ときの忘れもの)
価格:880円(税込)+送料250円
瑛九(1911-1960、本名・杉田秀夫)は宮崎に生まれ、15歳で『アトリヱ』『みづゑ』など美術雑誌に評論を執筆します。1936年にカメラを使わず印画紙に直接光を当てるフォトグラム技法による独創的な表現を展開し、フォト・デッサン作品集『眠りの理由』を刊行。フォトグラムは、1920年代にマン・レイやモホイ=ナジによって生み出されましたが、瑛九は既成物だけではなく、自身のデッサンを切り抜いた人や動物などの型紙を使い、さらにレースや網、ペンライトなどで装飾的な効果をあげています。画家自らの手の動きの痕跡を重ね合わせたそれらは「フォト・デッサン」と名付けられました。しかし、批評家たちは、マン・レイやモホイ=ナジの技法との類似を指摘するばかりで彼の本質を論じることはなく、強い不信感をいただくようになり、1937年自由美術家協会創立に参加して既成の画壇や公募団体を批判しました。1937年の自由美術家協会の第一回展では《レアル》と題されたフォト・コラージュを発表しています。瑛九のフォト・コラージュは、海外の映画雑誌やファッション雑誌の人物や動物などのイメージが切り刻まれ、解体され、反理知的性格を強く有しています。
戦後はフォト・デッサンだけでなくエッチングやリトグラフにも取り組みます。1951年には自らデモクラート美術家協会を創立し、前衛画家として注目を集めました。瑛九がさまざまな技法で試みた「光の絵画」への志向により、最後に行き着いたのは油彩による点描で、画面全体を点で埋め尽くす独自の抽象絵画でした。
瑛九はその生涯を通して、様々な技法に独自の表現を求めて膨大な作品を生み出し、48歳の命を燃やしつくしました。その作品と在りようは、靉嘔、池田満寿夫、磯辺行久、河原温、細江英公ら若い作家たちに大きな影響を与え、日本の前衛美術のパイオニアとして大きな足跡を残しました。
瑛九の海外での発表は、生前の1953年3月にニューヨークにて写真展「トップス・イン・フォトグラフィー展」にフォト・デッサン5点が出品されました。没後、1986年12月9日~1987年3月2日にパリ ポンピドゥー・センターにて開催された「前衛芸術の日本 1910-1970展 Japon des Avant-gardes 1910-1970」に、《赤の中の小さな白》(1937年 油彩、東京国立近代美術館所蔵)はじめ、デッサン4点、フォト・デッサン8点、フォト・コラージュ2点の計15点が出品されました。
海外での発表は少なかったものの、没後60年以上経った今でも日本各地の美術館で瑛九展が開催されています。
今回のアートフェアでは、瑛九がその生涯を通して2000点以上を制作したと言われる1930年代最初期から最晩年までのフォト・デッサン9点と、新発掘の最初期と思われるフォト・コラージュ連作をご覧いただきます。フォト・コラージュはおそらく《レアル》より前に、異なる考えのもとで制作されたと考えられる連作で、今後の瑛九研究のみならず、日本の前衛美術史の重要な研究課題となる作品群です。
No.1 瑛九題不詳 Title Unknown
1937
フォト・コラージュ Photo collage
16.0×17.0cm/31.2×25.7cm
裏にサインと年記あり
Signed and dated on the back
No.2 瑛九題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
27.3×18.5cm/38.2×27.2cm
No.3 瑛九題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
25.8×35.5cm/25.8×36.4cm
No.4 瑛九題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
27.0×37.9cm/27.0×37.9cm
No.5 瑛九題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
27.2×38.2cm/27.2×38.2cm
No.6 瑛九題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
27.1×38.0cm/27.1×38.0cm
No.7 瑛九7 題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
26.0×33.3cm/26.0×36.4cm
No.8 瑛九題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
36.4×25.8cm/36.4×25.8cm
No.9 瑛九題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
35.0×25.2cm/36.2×25.8cm
No.10 瑛九題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
36.2×25.7cm/36.2×25.7m
No.11 瑛九題不詳 Title Unknown
フォト・コラージュ Photo collage
35.5×25.0cm/36.2×25.8cm
No.12瑛九
《題不詳》
c.1936~1939
フォト・デッサン
30.3×25.2cm
裏にサインあり
No.13瑛九
《三人のバレリーナ》
1953
フォト・デッサン
27.3x21.9cm
裏にタイトルと年記あり
No.14瑛九
《海の中》
1954
フォト・デッサン
42.7×54.5cm
裏にタイトルと年記あり
『瑛九画集』(瑛九画集刊行会、1971年No.40所収
No.15瑛九
《題不詳》
c.1954
フォト・デッサン
20.1×25.3cm
杉田都のサインあり
No.16瑛九《題不詳》
1958
フォト・デッサン
25.3×20.2cm
サインと年記あり
No.17瑛九《子供》
フォト・デッサン
25.2×18.9cm
No.18瑛九《題不詳》
フォト・デッサン
28.0×21.5cm
額裏に杉田都のサインあり
「瑛九フォトデッサン展記念 一九八七.九月 於 マリオン朝日ホール」と但し書きあり
No.19瑛九
《題不詳》
フォト・デッサン
40.8×31.9cm
No.20瑛九
《題不詳》
フォト・デッサン
54.8×44.4cm
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
【お知らせ】
誠に勝手ながら、11月29日(火)は17時閉廊とさせていただきます。
ご迷惑をお掛けしますが、ご理解とご協力の程宜しくお願い申し上げます。
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