2023年3月29日にリトアニア大使館で開催された、リトアニア国立美術館の交流イベントに番頭おだちとスタッフSの二名で参加してきました。

 今回のイベントは、リトアニア国立美術館が将来的に日本の美術館やその学芸員に関わる際の取っ掛かりとして、港区元麻布にあるリトアニア大使館で開催されました。

 イベント内容はリトアニア国立美術館・館長のアルーナス・ゲルーナス氏による国立美術館とその所属団体の説明と、国立アートギャラリー・ディレクターのロリータ・ヤブロンスキエネ女史によるリトアニアの現代アートシーンの説明が行われました。 

リトアニア大使館交流会2
 ゲルーナス氏は27年前に東京藝大に留学した経験があるそうで、問題なく日本語でコミュニケーションを取られていました。事前に告知された略歴では大学で墨絵を教えていると書かれていましたが、自己紹介の際にご本人も日本画科にいたことを強調されていました。

 リトアニア国立美術館とは国立アートギャラリーを含む11の美術団体を総括する組織で、国立アートギャラリーはリトアニア国立美術館に次いで大きい団体だそうです。いただいた名刺にもそれが表現されており、国立美術館のロゴは11辺の円、その一部である国立アートギャラリーは円の1辺を抜き出したロゴとなっていました。

リトアニア国立美術館ロゴ
 プレゼンはスライドショーがメインで、最初はジョン・レノンとオノ・ヨーコやアンディ・ウォーホルと一緒に写るジョナス・メカスのポートレートが表示され、やはりリトアニアにとって偉大な作家であると思わされました。

リトアニア大使館交流会1
 作品紹介で特に気を惹いたのは2019年のベニスビエンナーレで展示されたインスタレーション”Sun & Sea”でした。夏のビーチを模したステージに水着で寛ぐ役者たちが横たわり、オペラを歌う様を観覧者は頭上から見下ろすという作品で、2019年のゴールデン・ライオンを受賞しています。
以下はYouTubeに掲載されている公式のトレーラー動画です。


 こちらの動画ではパフォーマンスに合わせて歌詞も表示されます。

 プレゼン後はケータリングを食しながらの交流の時間となり、少しですがゲルーナス氏、ヤブロンスキエネ女史とお話ししました。
お二人は3月末日まで日本に滞在されるそうで、交流会の翌日も人に会う予定があるとお忙しそうでしたが、予定の合間に観光もされているそうで、前日は皇居を散歩しながら桜を見たと話されていました。
お招きいただいたリトアニア大使館の皆さんには心より感謝いたします。

(しんざわ ゆう)

リトアニア国立美術館 (英語)
リトアニア国立アートギャラリー (英語)

●本日のお勧め作品はジョナス・メカスです。
ウーナ・メカスジョナス・メカス Jonas Mekas
《ウーナ・メカス5才猫とホリス(母)の前で
ヴァイオリンの稽古 1979》

1983年
シルクスクリーン
53.0×37.5cm
Ed.75
サインあり

ジョナス・メカスの映像作品27点を収録した8枚組のボックスセット「JONAS MEKAS : DIARIES, NOTES & SKETCHES VOL. 1-8 (Blu-Ray版/DVD版)」を販売しています。
映像フォーマット:Blu-Ray、リージョンフリー/DVD PAL、リージョンフリー
各作品の撮影形式:16mmフィルム、ビデオ
制作年:1963~2014年
合計再生時間:1,262分
価格等については、3月4日ブログをご参照ください。

倉俣史朗の限定本『倉俣史朗 カイエ Shiro Kuramata Cahier 1-2 』を刊行しました。


限定部数:365部(各冊番号入り)
監修:倉俣美恵子、植田実
執筆:倉俣史朗、植田実、堀江敏幸
アートディレクション&デザイン:岡本一宣デザイン事務所
体裁:25.7×25.7cm、64頁、和英併記、スケッチブック・ノートブックは日本語のみ
価格:7,700円(税込) 送料1,000円
詳細は3月24日ブログをご参照ください。
お申込みはこちらから