2023年前半が終わり、明日から後半戦。
暑い時期が続きますが、どうぞ皆さん熱中症などにお気をつけください。
瀧口修造の熱心なコレクターの清家さんの蒐集した作品展が近づいてきました。
初日、二日目は清家さんも上京予定です。
その蒐集ぶりはブログの「瀧口修造を求めて」(全12回)、「瀧口修造と作家たち ― 私のコレクションより ―」(全14回)をお読みください。
本日は加納光於、駒井哲郎の作品をご紹介いたします。
No.3 加納光於「ソルダード・ブルー」
ソルダード・ブルー
1965
メタルプリント
19.0×12.5cm/28.3×19.0cm
サインあり
ep.d'artiste
※紙ヤケあり






画像をクリックすると拡大します。
こちらは<亜鉛板をガスバーナーで処理しそれを基本的には凸版で刷った>作品。清家さんは、1984年の2月に初めて銀座の佐谷画廊を訪ねた折、一目で気に入り、その場で購入を決めたそうです。美しい青の輝きにぜひご入札ください。
<このシリーズは1964年から65年にかけて制作され、「刷られた紙の裏の凹凸の激しさは、版画用紙を突き抜け、プレス上のフェルトまで切り裂くほどでした。」と作家自身が語っているだけにその刷り部数は少ない。私の問い合わせに対して加納さんから「この作品はエディションとしての限定ナンバーの刷り枚数を刷らず、作家用のA.P.(Artist’s Proof)としてわずか数枚刷ったのみです。」と親切な手紙の返事をいただいた。>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第3回 加納光於 より)
No.25 瀧口修造+加納光於『掌中破片』
詩画集『掌中破片』(書肆山田発行)
1979
本:8.5×8.3×0.5cm
紙帙:10.0×10.0cm
Ed. 279
※スリーブにホクシングあり






画像をクリックすると拡大します。
<加納と瀧口の共作として二つの詩画集が遺された。『《稲妻捕り》Elements』(書肆山田1978年8月刊)と『掌中破片』(書肆山田1979年1月刊)である。いずれも瀧口の最晩年に刊行され、奇しくも『掌中破片』は最後の詩画集となった。>
<『掌中破片』は豆本のようなサイズで加納のエンコスティックとメタルプリント併用の作品に瀧口の詩が載っている。晩年の詩的実験とも言うべき「自在諺」の短詩である。>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第3回 加納光於 より)
No.26 瀧口修造+加納光於『稲妻捕り Elements』
詩画集『稲妻捕り Elements』(書肆山田発行)
1978
23.0×18.0×1.2cm
※紙ヤケあり








画像をクリックすると拡大します。
<瀧口修造が加納光於に寄せて折々に書かれた文章を読むと、これほど多くの期待と親しみを込めて讃辞を贈られた作家は他にいないだろうと思う。>
<『《稲妻捕り》Elements』は加納のエンコスティックによる作品に寄せて書かれた手稿が再現され、瀧口の詩作の痕跡を見ることができる。>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第3回 加納光於 より)
No.4 駒井哲郎「腐刻画」
詩画集『人それを呼んで反歌という』(詩・安東次男)より 腐刻画(エスパース画廊発行)
※レゾネNo.206(都美)、No.201(美術出版社)
1966
エッチング
27.0×16.0cm/49.5×32.7cm
エンボスあり
ep.d'artiste Ed. 7
※紙ヤケあり







画像をクリックすると拡大します。
<駒井はこの作品について「黒の美しさを出来るだけ出したいと思った。(中略)特製本につけた別刷の作品は殆ど自分で刷った。」(『白と黒の造形』小沢書店1977年5月刊)と書いている。>
<この詩画集の正確なエディションは駒井版画の研究者でもある綿貫不二夫さんが当ブログ『駒井哲郎を追いかけて 第12回』で紹介しているが、それによると本作品は「非売8部(銅版画別刷1組付属)・内7部(1~7)」の1点ということになる。>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第2回駒井哲郎より)
●「瀧口修造と作家たちー清家コレクション展(入札)」
会期=2023年7月7日[金]~7月15日[土] 11:00-19:00 ※日・月・祝休


出品作品の詳細と入札方法については6月27日のブログをご覧ください。
●ジョナス・メカスの映像作品27点を収録した8枚組のボックスセット「JONAS MEKAS : DIARIES, NOTES & SKETCHES VOL. 1-8 (Blu-Ray版/DVD版)」を販売しています。
映像フォーマット:Blu-Ray、リージョンフリー/DVD PAL、リージョンフリー
各作品の撮影形式:16mmフィルム、ビデオ
制作年:1963~2014年
合計再生時間:1,262分
価格等については、3月4日ブログをご参照ください。
●ときの忘れものは2017年に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤が設計した個人住宅だった空間で企画展の開催、版画のエディション、美術書の編集等を行なっています(WEBマガジン コラージ2017年12月号18~24頁の特集参照)。
JR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊
暑い時期が続きますが、どうぞ皆さん熱中症などにお気をつけください。
瀧口修造の熱心なコレクターの清家さんの蒐集した作品展が近づいてきました。
初日、二日目は清家さんも上京予定です。
その蒐集ぶりはブログの「瀧口修造を求めて」(全12回)、「瀧口修造と作家たち ― 私のコレクションより ―」(全14回)をお読みください。
本日は加納光於、駒井哲郎の作品をご紹介いたします。
No.3 加納光於「ソルダード・ブルー」
ソルダード・ブルー1965
メタルプリント
19.0×12.5cm/28.3×19.0cm
サインあり
ep.d'artiste
※紙ヤケあり






画像をクリックすると拡大します。
こちらは<亜鉛板をガスバーナーで処理しそれを基本的には凸版で刷った>作品。清家さんは、1984年の2月に初めて銀座の佐谷画廊を訪ねた折、一目で気に入り、その場で購入を決めたそうです。美しい青の輝きにぜひご入札ください。
<このシリーズは1964年から65年にかけて制作され、「刷られた紙の裏の凹凸の激しさは、版画用紙を突き抜け、プレス上のフェルトまで切り裂くほどでした。」と作家自身が語っているだけにその刷り部数は少ない。私の問い合わせに対して加納さんから「この作品はエディションとしての限定ナンバーの刷り枚数を刷らず、作家用のA.P.(Artist’s Proof)としてわずか数枚刷ったのみです。」と親切な手紙の返事をいただいた。>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第3回 加納光於 より)
No.25 瀧口修造+加納光於『掌中破片』
詩画集『掌中破片』(書肆山田発行)1979
本:8.5×8.3×0.5cm
紙帙:10.0×10.0cm
Ed. 279
※スリーブにホクシングあり






画像をクリックすると拡大します。
<加納と瀧口の共作として二つの詩画集が遺された。『《稲妻捕り》Elements』(書肆山田1978年8月刊)と『掌中破片』(書肆山田1979年1月刊)である。いずれも瀧口の最晩年に刊行され、奇しくも『掌中破片』は最後の詩画集となった。>
<『掌中破片』は豆本のようなサイズで加納のエンコスティックとメタルプリント併用の作品に瀧口の詩が載っている。晩年の詩的実験とも言うべき「自在諺」の短詩である。>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第3回 加納光於 より)
No.26 瀧口修造+加納光於『稲妻捕り Elements』
詩画集『稲妻捕り Elements』(書肆山田発行)1978
23.0×18.0×1.2cm
※紙ヤケあり








画像をクリックすると拡大します。
<瀧口修造が加納光於に寄せて折々に書かれた文章を読むと、これほど多くの期待と親しみを込めて讃辞を贈られた作家は他にいないだろうと思う。>
<『《稲妻捕り》Elements』は加納のエンコスティックによる作品に寄せて書かれた手稿が再現され、瀧口の詩作の痕跡を見ることができる。>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第3回 加納光於 より)
No.4 駒井哲郎「腐刻画」
詩画集『人それを呼んで反歌という』(詩・安東次男)より 腐刻画(エスパース画廊発行)※レゾネNo.206(都美)、No.201(美術出版社)
1966
エッチング
27.0×16.0cm/49.5×32.7cm
エンボスあり
ep.d'artiste Ed. 7
※紙ヤケあり







画像をクリックすると拡大します。
<駒井はこの作品について「黒の美しさを出来るだけ出したいと思った。(中略)特製本につけた別刷の作品は殆ど自分で刷った。」(『白と黒の造形』小沢書店1977年5月刊)と書いている。>
<この詩画集の正確なエディションは駒井版画の研究者でもある綿貫不二夫さんが当ブログ『駒井哲郎を追いかけて 第12回』で紹介しているが、それによると本作品は「非売8部(銅版画別刷1組付属)・内7部(1~7)」の1点ということになる。>
(清家克久「瀧口修造と作家たち~私のコレクションより」第2回駒井哲郎より)
●「瀧口修造と作家たちー清家コレクション展(入札)」
会期=2023年7月7日[金]~7月15日[土] 11:00-19:00 ※日・月・祝休


出品作品の詳細と入札方法については6月27日のブログをご覧ください。
●ジョナス・メカスの映像作品27点を収録した8枚組のボックスセット「JONAS MEKAS : DIARIES, NOTES & SKETCHES VOL. 1-8 (Blu-Ray版/DVD版)」を販売しています。
映像フォーマット:Blu-Ray、リージョンフリー/DVD PAL、リージョンフリー各作品の撮影形式:16mmフィルム、ビデオ
制作年:1963~2014年
合計再生時間:1,262分
価格等については、3月4日ブログをご参照ください。
●ときの忘れものは2017年に青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤が設計した個人住宅だった空間で企画展の開催、版画のエディション、美術書の編集等を行なっています(WEBマガジン コラージ2017年12月号18~24頁の特集参照)。
JR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊
コメント