橋本凌一のフォトエッセイ「メモランダム東京百景」
第10回「塔」
「とう」(塔)という日本語の語源は「ストゥーパ」 サンスクリット語で“高く現れる”の意 東京は塔の都 空が無いから空を目指す 意を決して建てるからには空を目指しながらもお隣さんや“世間”を気にしながらのそっっっとした塔 タワー(英)・トゥール(仏) 似ている
2021年10月19日
東禅寺(幕末の英国公使宿舎)の三重の塔 裏手の豪邸未満の邸宅(失礼)の庭の借景 その気配は蕭洒 竣工は平成! 作った人々の技と心意気に敬服

2025年5月19日
EKIMISE 浅草松屋だ 1931年に東武鉄道浅草雷門駅のターミナルデパート(東京初・そんな言葉もなき時代)としてオープン 先祖返り だが 自分は松屋といえば銀座じゃない浅草だと育った東部東京下町生まれ

2023年3月16日
池袋三丁目 廃業した栄湯 この銭湯は井戸水を薪で沸かしていたそうだ 映画(「おくりびと」)のセリフを思い出す 「薪で沸かした湯は柔らかいんだ」 薪の煙を想像させる煙突の高さ

2021年8月26日
高輪消防署二本木出張所 ドイツ表現主義の建築物 88歳の現役 その前に立つと感じてしまうのも その佇まいから匂い立つのも侘び すみません

2023年5月27日
新宿西口広場の排気筒 半世紀を経て現役 背後のガラス&コンクリートの森が現役・退役・廃墟を問わず緑に覆われる半世紀後を幻視(もう生きちゃいないけど)

2025年5月29日
歌舞伎町 「SHINJUKU Lee BLDG.」の尖塔 その1階はホストやいわゆる“黒服”を職業とする人々御用達の“フルオーダースーツ“の店 瞠目させられるショウウィンドウの中の展示作品 2階はホストクラブ

2021年8月21日
新橋二丁目の堀商店(錠前の老舗) 二代目堀ビルは竣工して89年 売却されてシェアオフィスに改装とのこと いいことなんだろう多分

2021年10月7日
芝のNECスーパータワー(本社ビル) 真裏 印象はたおやか(優美)かな? 真っ正面(日比谷通り側)の印象は覇者の威圧 我がメンタルのせい?

2021年11月1日
リンクスクエア新宿とニトリの間の空中回廊 谷間の光景 チラリが嬉しいこれも新宿

2021年3月30日
中里の女子聖学院 この建築物は「女子」の表象? ケーベツしつつふとこれに心ひかれる自分は「六八年の男」にして「昭和の男」 表象された「女子」はいつまでも沈黙してるものかよ

2024年8月31日
聖母病院 20∶15 傘が利かなくて背中から下がビショビショ 人影もクルマもなしの聖母坂 見上げて「あれぞ聖母のともしび」などとうそぶいてみる 天罰で顔も胸もビショビショ

2021年4月11日
高田馬場駅前広場 旧「ゆう文ビル」跡に奇っ怪なモノリス 街の変化のスピードはアップまたアップ お笑い芸人「納言」のディスりネタ・・・・・・・・「高田馬場の学生は中卒だな!」を思い出した土曜日の夕暮れ

2022年10月15日
西口大ガードそばの常圓寺 墓石の海の只中の静謐が妄想喚起→浪江町と化した新宿に超巨大卒塔婆が立っているシーン←2011年3月の風向きが違っていたら見ているのは現実→自分だけは生存という二重妄想

2023年11月6日
佃掘 両側に佃独特の長屋街と超密集小住宅街 赤い佃小橋 その左の煙突は年中無休!の「日の出湯」 その向こうの緑は住吉神社 喪っちゃいけない風情 喪うからこそ風情 年齢1増加して余命1減少

2024年1月12日
晴海のタワマン群 春海橋公園より 法的には川面だが実態は海面 空気が冷たい 困ったことだが自分にはこれがなんだかほっとする光景

2024年3月7日
都庁 世界最大プロジェクションマッピングは予算9.5億円 庁舎の北と南の歩道に棲む20数人(以上?)のホームレス 土曜日の炊出しは700人超の列 柳原義達の裸婦像タイトルは「犬の唄」(実は抵抗の歌だそうだ)

2024年2月15日
佃と越中島の間 相生橋の下=晴海運河=別称隅田川派川=前方は法的には東京湾=海 中の島公園の「感潮池」 「池」は満潮時は「海水」で覆われる仕掛けの広場 今夜だって水辺は冷えるが濡れた靴底が快い

・橋本凌一の連載フォトエッセイ「メモランダム東京百景」は毎月6日の更新です。次回更新は2025年7月6日です。どうぞお楽しみに。
※この連載は橋本さんのFacebook投稿により構成されています。「徘徊日=投稿日」ではないため、日付と文中の曜日が異なる場合がございますこと、あらかじめご了承ください。
●本日のお勧め作品はジャン・ティンゲリーです。
《エッフェル塔へのオマージュ》
1989年 リトグラフ
56.0×76.0cm
Ed.150 サインあり
作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆「開廊30周年記念 塩見允枝子×フルクサス from 塩見コレクション」
ときの忘れものは開廊30周年を迎えました。記念展として「塩見允枝子×フルクサス from 塩見コレクション」展を開催します。
●ときの忘れものの建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は原則として休廊ですが、企画によっては開廊、営業しています。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

中庭・側面
第10回「塔」
「とう」(塔)という日本語の語源は「ストゥーパ」 サンスクリット語で“高く現れる”の意 東京は塔の都 空が無いから空を目指す 意を決して建てるからには空を目指しながらもお隣さんや“世間”を気にしながらのそっっっとした塔 タワー(英)・トゥール(仏) 似ている
2021年10月19日
東禅寺(幕末の英国公使宿舎)の三重の塔 裏手の豪邸未満の邸宅(失礼)の庭の借景 その気配は蕭洒 竣工は平成! 作った人々の技と心意気に敬服

2025年5月19日
EKIMISE 浅草松屋だ 1931年に東武鉄道浅草雷門駅のターミナルデパート(東京初・そんな言葉もなき時代)としてオープン 先祖返り だが 自分は松屋といえば銀座じゃない浅草だと育った東部東京下町生まれ

2023年3月16日
池袋三丁目 廃業した栄湯 この銭湯は井戸水を薪で沸かしていたそうだ 映画(「おくりびと」)のセリフを思い出す 「薪で沸かした湯は柔らかいんだ」 薪の煙を想像させる煙突の高さ

2021年8月26日
高輪消防署二本木出張所 ドイツ表現主義の建築物 88歳の現役 その前に立つと感じてしまうのも その佇まいから匂い立つのも侘び すみません

2023年5月27日
新宿西口広場の排気筒 半世紀を経て現役 背後のガラス&コンクリートの森が現役・退役・廃墟を問わず緑に覆われる半世紀後を幻視(もう生きちゃいないけど)

2025年5月29日
歌舞伎町 「SHINJUKU Lee BLDG.」の尖塔 その1階はホストやいわゆる“黒服”を職業とする人々御用達の“フルオーダースーツ“の店 瞠目させられるショウウィンドウの中の展示作品 2階はホストクラブ

2021年8月21日
新橋二丁目の堀商店(錠前の老舗) 二代目堀ビルは竣工して89年 売却されてシェアオフィスに改装とのこと いいことなんだろう多分

2021年10月7日
芝のNECスーパータワー(本社ビル) 真裏 印象はたおやか(優美)かな? 真っ正面(日比谷通り側)の印象は覇者の威圧 我がメンタルのせい?

2021年11月1日
リンクスクエア新宿とニトリの間の空中回廊 谷間の光景 チラリが嬉しいこれも新宿

2021年3月30日
中里の女子聖学院 この建築物は「女子」の表象? ケーベツしつつふとこれに心ひかれる自分は「六八年の男」にして「昭和の男」 表象された「女子」はいつまでも沈黙してるものかよ

2024年8月31日
聖母病院 20∶15 傘が利かなくて背中から下がビショビショ 人影もクルマもなしの聖母坂 見上げて「あれぞ聖母のともしび」などとうそぶいてみる 天罰で顔も胸もビショビショ

2021年4月11日
高田馬場駅前広場 旧「ゆう文ビル」跡に奇っ怪なモノリス 街の変化のスピードはアップまたアップ お笑い芸人「納言」のディスりネタ・・・・・・・・「高田馬場の学生は中卒だな!」を思い出した土曜日の夕暮れ

2022年10月15日
西口大ガードそばの常圓寺 墓石の海の只中の静謐が妄想喚起→浪江町と化した新宿に超巨大卒塔婆が立っているシーン←2011年3月の風向きが違っていたら見ているのは現実→自分だけは生存という二重妄想

2023年11月6日
佃掘 両側に佃独特の長屋街と超密集小住宅街 赤い佃小橋 その左の煙突は年中無休!の「日の出湯」 その向こうの緑は住吉神社 喪っちゃいけない風情 喪うからこそ風情 年齢1増加して余命1減少

2024年1月12日
晴海のタワマン群 春海橋公園より 法的には川面だが実態は海面 空気が冷たい 困ったことだが自分にはこれがなんだかほっとする光景

2024年3月7日
都庁 世界最大プロジェクションマッピングは予算9.5億円 庁舎の北と南の歩道に棲む20数人(以上?)のホームレス 土曜日の炊出しは700人超の列 柳原義達の裸婦像タイトルは「犬の唄」(実は抵抗の歌だそうだ)

2024年2月15日
佃と越中島の間 相生橋の下=晴海運河=別称隅田川派川=前方は法的には東京湾=海 中の島公園の「感潮池」 「池」は満潮時は「海水」で覆われる仕掛けの広場 今夜だって水辺は冷えるが濡れた靴底が快い

・橋本凌一の連載フォトエッセイ「メモランダム東京百景」は毎月6日の更新です。次回更新は2025年7月6日です。どうぞお楽しみに。
※この連載は橋本さんのFacebook投稿により構成されています。「徘徊日=投稿日」ではないため、日付と文中の曜日が異なる場合がございますこと、あらかじめご了承ください。
●本日のお勧め作品はジャン・ティンゲリーです。
《エッフェル塔へのオマージュ》1989年 リトグラフ
56.0×76.0cm
Ed.150 サインあり
作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆「開廊30周年記念 塩見允枝子×フルクサス from 塩見コレクション」
ときの忘れものは開廊30周年を迎えました。記念展として「塩見允枝子×フルクサス from 塩見コレクション」展を開催します。●ときの忘れものの建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は原則として休廊ですが、企画によっては開廊、営業しています。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

中庭・側面
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