4月24日にGAギャラリー石山修武先生のギャラリートークがありました。開催中の<住宅プロジェクト2009>展の関連イヴェントとして行われたもので、石山先生で4回目です。
筆者(三浦)は、建築については全くの門外漢で、いつもなら建築専攻の尾立が行くところですが、彼女はこの日、丸亀美術館の磯崎新版画展の展示に行っていて留守のため代打で行くことに。しかし、結果的には、お話は別に建築を知らなくても問題ない内容でした。
会場には若い方が多く、彼ら向けということで話をされました。
今回の石山先生の出品作品は、住宅の模型ではなく、ある部屋の中や、車輪の着いた台の上に蚊帳が吊ってあるような模型などで、他の方とは明らかに異なっていました。石山先生は、これについて、「二川さんには以前展示用に作ったものを突っ返されたことがあった。今回は確信犯的に突っ返されるようなものを作った。」とおっしゃっていました。それは石山先生と二川幸夫さんとの出会いにまで遡る話で、いかに「ダメ」と言ってくれる人に出会うかが大切だということでした。さらに、二川さんの建築を見る厳しい目について、磯崎新さんとチベットを旅行した時にずっと建築の話を聞かされたこと、そして磯崎さんのちょっと変わった知性について、故山本夏彦さんからは、文章を書くときには平明な文体で書くようにと言われたことなど。石山先生はそういった人たちにめぐり合ったのが遅かったので、若いうちからそのような自分より格上の人と付き合って自分を高め、早いうちから自分の生き方をデザインすることが大切であるということを伝えたかったのでした。自分の行き方もデザインできないものには、建築もできないと。
1時間弱のお話の後、質問コーナーがあり、二人質問すると、あとは手が上がらないのを見て、「質問の少ない国は文化の程度が低いんだ。」とここでも石山節が出ました。

椅子がなく、地べたに座って話を聞くのは辛く、立ち上がったときには、お尻の感覚がなくなっていました。これからいらっしゃる方は、座布団のご用意を。

石山先生が磯崎先生とチベットを旅されたときの紀行画文集です。オリジナル銅版作品が2点挿入されています。
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石山修武 画文集 境界線の旅
2006年 限定150部(サイン・ナンバー入り)
B5版変型 約65ページ
石山修武愛用のスケッチブックを模した装丁
※本書でしか手に入らない、オリジナル銅版画2点入り。

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