中山岩太、スタイケン他 ポートレートの名作写真/It's a real★本物を買う!
「It's a real★本物を買う!」に出品いたします写真作品をご紹介いたします。
今回出品する写真作品は、ほとんどがポートレートで、誰が(写真家)が誰を(被写体)どう撮ったかということを楽しみながら選んでいただけるのではないかと思っております。
まずは、エドワード・スタイケンが撮影した彫刻家ブランクーシのポートレートです。このポートレートはウィキペディアのブランクーシの項に掲載されるほど良く知られており、ブランクーシの少しはにかんだようなひげ面を正面から捉えていて、朴訥であったという彼の性格をよく伝えています。
コンスタンティン・ブランクーシ(Constantin Brâncuşi, 1876 - 1957)は、ルーマニア出身の20世紀を代表する独創的な彫刻家で、20世紀の抽象彫刻に決定的な影響を与え、ミニマル・アートの先駆的作品も残しました。

14 エドワード・スタイケン 《Brancusi, Voulangis, France》
c.1922(Printed in 1987)
ゼラチン・シルバー・プリント
33.2x27.0cm Ed.100
裏にプリンターと遺族のサイン有り
1948年に土門拳は『カメラ』12月号のアンケートに答えて、下記のように世界の有名写真家ベスト10を挙げています。トップにスタイケンの名前を挙げているのが興味深いところです。
第1位 エドワード・スタイケン
第2位 マーティン・ムンカッチ
第3位 マン・レイ
第4位 ブラッサイ
第5位 アーウィン・ブルーメンフェルド
第6位 セシル・ビートン
第7位 ハーバート・リスト
第8位 エドワード・ウェストン
第9位 ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン
第10位 マーガレット・バーク=ホワイト
次は、その土門拳が撮った久保田万太郎の写真です。
昭和30年ごろ雑誌「文藝」の企画「私の幼な友達」のために撮影されたものと思われます。右の人物が、小説家で俳人、戯曲作家でもあった久保田万太郎です。土門の著書「死ぬことと生きること(築地書館)」には、初めて久保田を撮影したときの「あぐらをかいた鼻」の思い出が記されています。

21 土門拳 《私のおさな友達 久保田万太郎》
ゼラチン・シルバー・プリント
25.0x16.5cm
*裏面スタンプ 鉛筆によるタイトル書入「文藝2月号」とあり
先日のTOKYO FRONTLINEには、五味彬先生の25名の女性の正面と後姿を額装した作品を出品しました。作品に見入る方が多かったので、それだけのヌードの女性が並んだ作品を見るとき、どこに目が行くかを何人かの方に伺いました。すると男性と女性でその見方がはっきり分かれた結果となりました。男性は、まず顔、そして、自分の好みの顔で止まり、それから体の方に目が行く。女性は、顔は見ずにまず体型、人によっては自分と同じ体型の人を探すとのこと。

15 五味彬 Yellowsより《4P UP・AC》
1991 ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
43×68cm Ed.1 Signed
今年は、この最初のYellowsから20年です。時が経つほどこの作品のコンセプトがはっきりと現れてくるのではないでしょうか。
ジョナス・メカスさんは今年89歳。まさに戦後のアメリカンアートの生き証人です。その交友関係の広さは驚くばかりで、このアンディ・ウォーホルを撮ったのは1971年、モントークにあるウォーホルの別荘で、メカスさんがケネディ一家の子供たちの家庭教師をしたときです、とこれだけで十分驚くに値します。

16 ジョナス・メカス 《Andy Warhol at Montauk, 1971》
2000 Type C-Print
30.5x20.2cm Ed.10
Signed
イリナ・イオネスコは、自分の娘であるエヴァを撮った写真で一躍その名を知られるようになって以来、ずっと人物を撮り続けています。その作品からは、退廃的で危険な香りが漂ってきて、見るものを虜にする魅力を秘めています。この作品は小品ですが、その香りを十分に湛えています。
![イリナ・イオネスコ[Porte Doree9]](https://www.tokinowasuremono.com/archive-blog/imgs/3/7/37130c09-s.jpg)
18 イリナ・イオネスコ 《Porte Dorée 9》
1974(Printed in 1998)
ゼラチン・シルバー・プリント
14.4×9.8cm Ed.10
Signed
先日、飯沢耕太郎先生が、1940年前後に生まれた写真家には錚々たる人たちがそろっているとおっしゃっていましたが、その代表格である荒木経惟さんの伝説的シリーズ「少女世界」からもっとも知られているイメージの作品を出品いたします。
ビンテージプリントとして個展で発表されたもので、コレクターズアイテムと言える貴重なプリントです。


19 荒木経惟 《少女世界より》
1984 ゼラチン・シルバー・プリント
26.0x33.0cm 裏面にサイン
折りしも、東京六本木の国立新美術館で「シュルレアリスム展」が開催されていますが、こちらの作品は、1936年にパリのシャルル・ラットン画廊で開催された記念すべき初めての「シュルレアリスムのオブジェ展」の展示風景をマン・レイが撮影したものです。右側の壁にはマン・レイ自身の「リンゴとねじ釘」や「反射(1929年)」などの作品が展示されています。また、このプリントは、1987年にピエール・ガスマンによってプリントされたもので、裏にはマン・レイのスタンプの他にガスマンの自筆サインもあります。

20 マン・レイ 《シュルレアリスム展》
1936(Printed in 1987)
ゼラチン・シルバー・プリント
29.0x20.5cm
裏面にスタンプ、ピエール・ガスマンのサイン
2008年から2009年にかけて東京都写真美術館で開催された「甦る中山岩太:モダニズムの光と影」展は記憶に新しいところです。中山岩太は、東京美術学校(現東京藝術大学)に1915年からわずか10年間だけあった写真科の第一期生で、首席で卒業、ニューヨーク、パリで写真家としてその技術とセンスを磨いて帰国、芦屋にスタジオを開いて昭和初期の関西における新興写真運動を牽引しました。

22 中山岩太 《コンポジション(ヌードとグラス)》
1935(オリジナル・ネガからの1970年頃のモダン・プリント)
ゼラチン・シルバー・プリント 30.2x21.7cm
*出品作品を入れ替えました。
最近は映像作品でますます過激に人物の肖像を描いている森村泰昌さんの1991年の作品です。ルーカス・クラナッハの「ユディット」を元にした作品で、「美術史シリーズ」の代表作といえます。

23 森村泰昌 《MOTHER-1》
1991 Type C-Print
40.5×27cm Ed.30
Signed
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
◆ときの忘れものでは、3月5日(土)、6日(日)の二日間「It's a real★本物を買う!」を開催し、写真、油彩、水彩、オブジェ、版画など50余点を特別価格にて頒布いたします。

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折り返し、詳しい作品データと、特別頒布価格をお知らせいたします。
ぜひこの機会に名品をコレクションしてください。
「It's a real★本物を買う!」に出品いたします写真作品をご紹介いたします。
今回出品する写真作品は、ほとんどがポートレートで、誰が(写真家)が誰を(被写体)どう撮ったかということを楽しみながら選んでいただけるのではないかと思っております。
まずは、エドワード・スタイケンが撮影した彫刻家ブランクーシのポートレートです。このポートレートはウィキペディアのブランクーシの項に掲載されるほど良く知られており、ブランクーシの少しはにかんだようなひげ面を正面から捉えていて、朴訥であったという彼の性格をよく伝えています。
コンスタンティン・ブランクーシ(Constantin Brâncuşi, 1876 - 1957)は、ルーマニア出身の20世紀を代表する独創的な彫刻家で、20世紀の抽象彫刻に決定的な影響を与え、ミニマル・アートの先駆的作品も残しました。

14 エドワード・スタイケン 《Brancusi, Voulangis, France》
c.1922(Printed in 1987)
ゼラチン・シルバー・プリント
33.2x27.0cm Ed.100
裏にプリンターと遺族のサイン有り
1948年に土門拳は『カメラ』12月号のアンケートに答えて、下記のように世界の有名写真家ベスト10を挙げています。トップにスタイケンの名前を挙げているのが興味深いところです。
第1位 エドワード・スタイケン
第2位 マーティン・ムンカッチ
第3位 マン・レイ
第4位 ブラッサイ
第5位 アーウィン・ブルーメンフェルド
第6位 セシル・ビートン
第7位 ハーバート・リスト
第8位 エドワード・ウェストン
第9位 ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン
第10位 マーガレット・バーク=ホワイト
次は、その土門拳が撮った久保田万太郎の写真です。
昭和30年ごろ雑誌「文藝」の企画「私の幼な友達」のために撮影されたものと思われます。右の人物が、小説家で俳人、戯曲作家でもあった久保田万太郎です。土門の著書「死ぬことと生きること(築地書館)」には、初めて久保田を撮影したときの「あぐらをかいた鼻」の思い出が記されています。

21 土門拳 《私のおさな友達 久保田万太郎》
ゼラチン・シルバー・プリント
25.0x16.5cm
*裏面スタンプ 鉛筆によるタイトル書入「文藝2月号」とあり
先日のTOKYO FRONTLINEには、五味彬先生の25名の女性の正面と後姿を額装した作品を出品しました。作品に見入る方が多かったので、それだけのヌードの女性が並んだ作品を見るとき、どこに目が行くかを何人かの方に伺いました。すると男性と女性でその見方がはっきり分かれた結果となりました。男性は、まず顔、そして、自分の好みの顔で止まり、それから体の方に目が行く。女性は、顔は見ずにまず体型、人によっては自分と同じ体型の人を探すとのこと。

15 五味彬 Yellowsより《4P UP・AC》
1991 ヴィンテージ・ゼラチン・シルバー・プリント
43×68cm Ed.1 Signed
今年は、この最初のYellowsから20年です。時が経つほどこの作品のコンセプトがはっきりと現れてくるのではないでしょうか。
ジョナス・メカスさんは今年89歳。まさに戦後のアメリカンアートの生き証人です。その交友関係の広さは驚くばかりで、このアンディ・ウォーホルを撮ったのは1971年、モントークにあるウォーホルの別荘で、メカスさんがケネディ一家の子供たちの家庭教師をしたときです、とこれだけで十分驚くに値します。

16 ジョナス・メカス 《Andy Warhol at Montauk, 1971》
2000 Type C-Print
30.5x20.2cm Ed.10
Signed
イリナ・イオネスコは、自分の娘であるエヴァを撮った写真で一躍その名を知られるようになって以来、ずっと人物を撮り続けています。その作品からは、退廃的で危険な香りが漂ってきて、見るものを虜にする魅力を秘めています。この作品は小品ですが、その香りを十分に湛えています。
![イリナ・イオネスコ[Porte Doree9]](https://www.tokinowasuremono.com/archive-blog/imgs/3/7/37130c09-s.jpg)
18 イリナ・イオネスコ 《Porte Dorée 9》
1974(Printed in 1998)
ゼラチン・シルバー・プリント
14.4×9.8cm Ed.10
Signed
先日、飯沢耕太郎先生が、1940年前後に生まれた写真家には錚々たる人たちがそろっているとおっしゃっていましたが、その代表格である荒木経惟さんの伝説的シリーズ「少女世界」からもっとも知られているイメージの作品を出品いたします。
ビンテージプリントとして個展で発表されたもので、コレクターズアイテムと言える貴重なプリントです。


19 荒木経惟 《少女世界より》
1984 ゼラチン・シルバー・プリント
26.0x33.0cm 裏面にサイン
折りしも、東京六本木の国立新美術館で「シュルレアリスム展」が開催されていますが、こちらの作品は、1936年にパリのシャルル・ラットン画廊で開催された記念すべき初めての「シュルレアリスムのオブジェ展」の展示風景をマン・レイが撮影したものです。右側の壁にはマン・レイ自身の「リンゴとねじ釘」や「反射(1929年)」などの作品が展示されています。また、このプリントは、1987年にピエール・ガスマンによってプリントされたもので、裏にはマン・レイのスタンプの他にガスマンの自筆サインもあります。

20 マン・レイ 《シュルレアリスム展》
1936(Printed in 1987)
ゼラチン・シルバー・プリント
29.0x20.5cm
裏面にスタンプ、ピエール・ガスマンのサイン
2008年から2009年にかけて東京都写真美術館で開催された「甦る中山岩太:モダニズムの光と影」展は記憶に新しいところです。中山岩太は、東京美術学校(現東京藝術大学)に1915年からわずか10年間だけあった写真科の第一期生で、首席で卒業、ニューヨーク、パリで写真家としてその技術とセンスを磨いて帰国、芦屋にスタジオを開いて昭和初期の関西における新興写真運動を牽引しました。

22 中山岩太 《コンポジション(ヌードとグラス)》
1935(オリジナル・ネガからの1970年頃のモダン・プリント)
ゼラチン・シルバー・プリント 30.2x21.7cm
*出品作品を入れ替えました。
最近は映像作品でますます過激に人物の肖像を描いている森村泰昌さんの1991年の作品です。ルーカス・クラナッハの「ユディット」を元にした作品で、「美術史シリーズ」の代表作といえます。

23 森村泰昌 《MOTHER-1》
1991 Type C-Print
40.5×27cm Ed.30
Signed
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◆ときの忘れものでは、3月5日(土)、6日(日)の二日間「It's a real★本物を買う!」を開催し、写真、油彩、水彩、オブジェ、版画など50余点を特別価格にて頒布いたします。

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