ニューヨークを拠点に活動する山田陽さんが帰国し、本日から「山田陽写真展 Line1_Lily Grass」を開催します。
夕方6時からオープニングを開催しますので、ぜひお出かけください。

ところで、個展で作品を発表し世間にアピールするという形が始まったのはそう古いことではありません。戦前は帝展や春陽会、二科会などの団体展が新人の登竜門であり、発表の場でした。
それに出せない、出しても落とされる作家や、またはじめから団体展に反発して作品発表の場を他に求めた作家たちが、町の画廊で個展をする、いわゆる「街頭展」がその始まりでした。
時代が経つと、逆に団体展の力が落ちて個展での発表こそが主流となる。
さらに現在はというと、アートフェアが勢いを増してきました。
小さな町の画廊を一軒一軒まわるより、大きな会場で一度にたくさんの画廊の展示を見ることができる、そういう利点があります。
「既にアートフェアの時代はピークを過ぎた」なんていう人もいますが、閉じられた業者の交換会システムがほぼ崩壊し、オークションやアートフェアで価格が白日のもとにさらされ、ネットでそれらが瞬時のうちに世界中に伝わる、そういう時代であることは間違いありません。
その功罪はここでは論じませんが、私たちも否応無くアートフェアに出展することが頻繁になってきました。
既に今年は2月にTOKYO FRONTLINE、5月にアートフェア京都に出展しました。
さらに8月にはART NAGOYA、9月には韓国ソウルのKIAF、11月には東京美術倶楽部での+PLUS The Art Fairに出展します。
年に5箇所ですから、準備もたいへんです。つまり移動美術展のようなものですから、そのラインナップはもちろんのこと、制約の多い会場で短時間に効果的な(いつもときの忘れものは他より浮いています)展示ができるか、思案のしどころです。
前回、京都ではここ数年展示を手伝ってくれている強力助っ人・浜田さんと、宮脇愛子アトリエのMさんという最強の布陣で臨むことができ、ツイッターで、「尾形一郎尾形優さんの作品、プリントも見せていただき、胸をぎゅっとつかまれたまま、不思議な世界へ。 作品自体が強い上に、展示も素敵。急ごしらえのホテルの部屋でという印象は、全くない、プロの展示。すばらしかったです。421号室、ときの忘れもの。ギャラリーの方、ありがとうございました。」とつぶやかれるほどの見事な展示が実現しました。
8月の名古屋もこの調子でお願いしようと楽観していたら、あらら大変、お二人とも日程的に無理で名古屋には行けないとのつれないお返事。
困った、どうしよう・・・・・
どなたかセンスに自信があり肉体労働任せての人、手伝ってくれませんか。

先日のアートフェア京都は売上げはともかく随分と気持ちのよいフェアでした。その理由をいろいろ考えてみたのですが、事務局の人たちのフレンドリーな対応や、展示がうまくいったこともありますが、何より関西のお客様と直接お話できたことが大きい。
普段はメールでやり取りしているお客様との対話には既視感がありました。
ああ、そうだ、これは30数年前、版画を担いで全国を行商して歩いていたときと同じではないか。
旅館もないような小さな町ではお客様のご自宅に伺い泊めていただくことも多かったのですが、新潟や札幌のような大都市ではホテルのスウィートルームにお客様に集まっていただき頒布会をすることがしばしばでした。
ホテルを使ってのアートフェアって亭主が昔やっていたことの拡大版だったのね(自画自賛)。
いろいろ流行はあるけれど、結局はお客さまと一対一のコミニュケーションこそが大事なのだと思う次第です。

話し変わって、建築家の石山修武先生から講演会「世田谷式生活・学校」のご案内をいただきましたのでご紹介します。
石山pdf

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私どもの研究室では「世田谷式生活・学校」と称し世田谷区内において講演会を展開しております。

講演会の趣意は、エネルギーと自然、そして人間生活の価値観など、さまざまな視点から大震災以降の現実をみつめ直そうとするものです。
特に価値観そのものへの深い視線が必要だろうと考えておりますのは、アニミズム紀行の旅で縷々述べている通りです。

去る6月5日に第1回を盛況のうちに終了しました。
第2回を下記日程で開催致しますので、参加していただければ嬉しいと思います。

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第2回 世田谷式生活・学校
(今回は「水」および「川」をテーマに教室を開きます)
7月10日 13:30ー16:30
場所:アグリタウン千歳烏山
(京王線千歳烏山駅から徒歩5分)
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講習会への参加に際し予約をお願いしております。
お手数ではありますが、下記アドレスへメールで参加の旨をお知らせ頂くか、 電話にてお申し込み頂きたいと思います。
【申し込み】
ishiyamalab@ishiyama.arch.waseda.ac.jp
電話番号:03-3209-2278

下記、石山修武研究室のHPになります。
WEBからも添付ファイル同様の内容を確認いただけます
http://ishiyama.arch.waseda.ac.jp/www/jp/setagayalife.html

石山修武

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ishiyama_w154-156石山修武
『石山修武 画文集 世田谷村日記 ここになまみの建築家がいます』
2004年9月発行 限定100部(サイン・ナンバー入り)
A4版変型(26.5×20.0cm) 84ページ
銅版画3点入り
発行:ときの忘れもの+ナイト・スタディ・ハウス実行委員会
価格:36,750円(税込、送料無料)


ishiyama_w241-242石山修武
『石山修武 画文集 境界線の旅』
2006年12月発行 限定150部(サイン・ナンバー入り)
B5版変型 64ページ
文・スケッチ:石山修武
写真:磯崎新
石山修武の銅版画2点入り
発行:ときの忘れもの
価格:21,000円(税込、送料無料)

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