「X氏写真コレクション展II」はいよいよ明日までとなりました。
スタージスをご予約いただいたMさんから「売れ行きはどうですか」と電話をいただきました。ご心配いただき恐縮です。
これだけの骨太で、ビッグネーム揃いのコレクションはそうはありません。この機会を逃さず名品を手に入れてください。
「ここにあるのは、彼女の黄色い裸体だ。
この裸体は美しい。しかし、それを美しいと感じるためには、ぼくたちは自分の知覚にこびりついた、近代のクリシェ(紋切り型)を、まずぬぐい去ったうえで、この裸体にむかいあわなければならないのだ。
黄色い裸体が感じさせるものは、もちろん均整のとれたギリシャ的理想の美などではない。彼女は裸になることによって、むしろ、それとはまったく異質な美しさが存在することを、あらわにしてみせる。黄色い裸体もまたひとつの自然だが、その自然は、白や黒の裸体が発散するものとは、あきらかなちがいを感じさせる。そのちがいをみきわめるのは、きわめてむつかしい。ただナチュラリスト(自然観察者)の緻密な観察と、黄色い裸体への愛だけが、それをあきらかにすることができるだろう。目をこらせ。神経の束となった指先で愛撫しろ。ここに立っているのは、ひとつの謎なのだ。」
・・・・中沢新一『YELLOWS vol.1 Rena Murakami』(1990 Sh-I-N-C)より引用
中沢新一さんの上掲の文章全文は、『ときの忘れものアーカイブス vol.1 五味彬 Yellows』(特装版)でお読みになれます。
1992年、発売直前に出版社の自主規制で発売中止、そして、断裁処分された幻の写真集『YELLOWS』で注目を浴びた五味彬先生ですが、「YELLOWS」シリーズと時を同じくして、1991年イタリアの写真家トニ・メネグッツォとの共作で出版された写真集『nude of J』(朝日出版社刊)のために撮影された村上麗奈をモデルとした作品をご紹介します。
上の「nude of J 村上麗奈 03」は写真集に収録され、「YELLOWS」シリーズと同様に正面から表情を消して撮影されています。
下の「nude of J 村上麗奈 04」は未収録ですが、モデルの村上麗奈の左手のしぐさと、目の表情だけで彼女のオーラを存分に引き出しており、他の作品とは一線を画しています。
五味先生ご自身によるプリントです。
五味彬
「nude of J 村上麗奈 03」
1991 printed in 2009
Gelatin Silver Print
39.5x29.3cm
Ed.10 サインあり
五味彬
「nude of J 村上麗奈 04」
1991 printed in 2009
Gelatin Silver Print
30.2x39.5cm
Ed.10 サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
■五味彬 Akira GOMI
1953年東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。77年渡仏し、ローレンス・サックマン、ミッシェル・ベルトンに師事する。83年帰国後、ファッション誌『流行通信』『エル・ジャポン』などを中心に活躍。93年日本初のCD-ROM写真集『YELLOWS』を発表。その後、『YELLOWS2.0』『AMERICANS』『YELLOWS3.0』など00年までに14タイトルを発表。バンタンデザイン研究所で写真Webデザインを教える。97年東京都写真美術館で「アウグスト・ザンダーと五味彬」展。99年「YELLOWS RESTART」を発表。
97年DIGITALOGUE Gallery Tokyo(東京・原宿)で個展「YELLOWS Contemporary Girls Psycho Sexual」。2008年キャノンギャラリー(銀座、名古屋、梅田を巡回)にて個展「YELLOWS Return To Classic」、ときの忘れものにて個展「五味彬写真展 Yellows 1.0」。09年GALLERY COSMOSで元アシスタントたちとのグループ展「Family Plots」。
最近はTwitterによる情報発信(gomidar)にも熱心で、新聞も発行しています。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
◆ときの忘れものは、2011年10月21日(金)~10月29日(土)「X氏写真コレクション展II」を開催しています(会期中無休)。

リチャード・アヴェドン、エドゥアール・ブーバ、五味彬、細江英公、イリナ・イオネスコ、ユーサフ・カーシュ、ウーゴ・ムラス、ハーブ・リッツ、ジョック・スタージス、ジョージ・タイス、上田義彦、ジョエル=ピーター・ウィトキン、エドワード・ウェストン、吉川富三、フランセス・マーレイのゼラチン・シルバー・プリント作品を出品します。
スタージスをご予約いただいたMさんから「売れ行きはどうですか」と電話をいただきました。ご心配いただき恐縮です。
これだけの骨太で、ビッグネーム揃いのコレクションはそうはありません。この機会を逃さず名品を手に入れてください。
「ここにあるのは、彼女の黄色い裸体だ。
この裸体は美しい。しかし、それを美しいと感じるためには、ぼくたちは自分の知覚にこびりついた、近代のクリシェ(紋切り型)を、まずぬぐい去ったうえで、この裸体にむかいあわなければならないのだ。
黄色い裸体が感じさせるものは、もちろん均整のとれたギリシャ的理想の美などではない。彼女は裸になることによって、むしろ、それとはまったく異質な美しさが存在することを、あらわにしてみせる。黄色い裸体もまたひとつの自然だが、その自然は、白や黒の裸体が発散するものとは、あきらかなちがいを感じさせる。そのちがいをみきわめるのは、きわめてむつかしい。ただナチュラリスト(自然観察者)の緻密な観察と、黄色い裸体への愛だけが、それをあきらかにすることができるだろう。目をこらせ。神経の束となった指先で愛撫しろ。ここに立っているのは、ひとつの謎なのだ。」
・・・・中沢新一『YELLOWS vol.1 Rena Murakami』(1990 Sh-I-N-C)より引用
中沢新一さんの上掲の文章全文は、『ときの忘れものアーカイブス vol.1 五味彬 Yellows』(特装版)でお読みになれます。
1992年、発売直前に出版社の自主規制で発売中止、そして、断裁処分された幻の写真集『YELLOWS』で注目を浴びた五味彬先生ですが、「YELLOWS」シリーズと時を同じくして、1991年イタリアの写真家トニ・メネグッツォとの共作で出版された写真集『nude of J』(朝日出版社刊)のために撮影された村上麗奈をモデルとした作品をご紹介します。
上の「nude of J 村上麗奈 03」は写真集に収録され、「YELLOWS」シリーズと同様に正面から表情を消して撮影されています。
下の「nude of J 村上麗奈 04」は未収録ですが、モデルの村上麗奈の左手のしぐさと、目の表情だけで彼女のオーラを存分に引き出しており、他の作品とは一線を画しています。
五味先生ご自身によるプリントです。
五味彬「nude of J 村上麗奈 03」
1991 printed in 2009
Gelatin Silver Print
39.5x29.3cm
Ed.10 サインあり
五味彬「nude of J 村上麗奈 04」
1991 printed in 2009
Gelatin Silver Print
30.2x39.5cm
Ed.10 サインあり
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■五味彬 Akira GOMI
1953年東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。77年渡仏し、ローレンス・サックマン、ミッシェル・ベルトンに師事する。83年帰国後、ファッション誌『流行通信』『エル・ジャポン』などを中心に活躍。93年日本初のCD-ROM写真集『YELLOWS』を発表。その後、『YELLOWS2.0』『AMERICANS』『YELLOWS3.0』など00年までに14タイトルを発表。バンタンデザイン研究所で写真Webデザインを教える。97年東京都写真美術館で「アウグスト・ザンダーと五味彬」展。99年「YELLOWS RESTART」を発表。
97年DIGITALOGUE Gallery Tokyo(東京・原宿)で個展「YELLOWS Contemporary Girls Psycho Sexual」。2008年キャノンギャラリー(銀座、名古屋、梅田を巡回)にて個展「YELLOWS Return To Classic」、ときの忘れものにて個展「五味彬写真展 Yellows 1.0」。09年GALLERY COSMOSで元アシスタントたちとのグループ展「Family Plots」。
最近はTwitterによる情報発信(gomidar)にも熱心で、新聞も発行しています。
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◆ときの忘れものは、2011年10月21日(金)~10月29日(土)「X氏写真コレクション展II」を開催しています(会期中無休)。

リチャード・アヴェドン、エドゥアール・ブーバ、五味彬、細江英公、イリナ・イオネスコ、ユーサフ・カーシュ、ウーゴ・ムラス、ハーブ・リッツ、ジョック・スタージス、ジョージ・タイス、上田義彦、ジョエル=ピーター・ウィトキン、エドワード・ウェストン、吉川富三、フランセス・マーレイのゼラチン・シルバー・プリント作品を出品します。
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