実験映画の神様ともいうべきジョナス・メカスさんの新作《スリープレス・ナイツ・ストーリーズ 眠れぬ夜の物語》が「第4回 恵比寿映像祭――映像のフィジカル」で上映されます。
ときの忘れものでは、恵比寿映像祭の会期に合わせて、2012年2月10日[金]―2月25日[土]「ジョナス・メカス写真展」を開催します(※会期中無休)。
実は、昨秋みすず書房からジョナス・メカスさんの『メカスの難民日記』が刊行されたので、刊行記念展をやりたいと準備を進めていました。
ところがメカス日本日記の会の木下哲夫さんが「ワタヌキさん、写真美術館が2月の恵比寿映像祭にメカスさんを招待するらしい。せっかくならメカスさんの来日に合わせて開催したら」と耳打ちしてくれたので、急遽延期して今回の開催になりました。
残念ながらメカスさんは今回は来日されません。
思えば30年近く前の1983年、亭主が大韓航空の格安チケットをお送りして初めて日本にお招きしたときだってもう60歳を過ぎていらした(1922年リトアニア生まれ)。それが今年90歳だもの。
でも日本初公開の作品もあることだし、とにかく新作上映に合わせて展覧会を準備しておりました。
先日、東京都現代美術館の靉嘔展オープニングの帰途、師匠植田実先生行きつけの門前仲町の魚三という居酒屋(安くてうまくて素晴らしいお店)でご馳走になりました。
ぐいぐい熱燗をやりながら話が学生時代(早稲田の仏文)のことに及んだとき、
植田「そういえば同級の飯村昭子がNYから来るって連絡があった」
亭主「えっ、『難民日記』の訳者の飯村さんですか」
植田「そう、でもメカス展のことは知らないと思うよ」
亭主「先生、それいただき。ぜひお二人でギャラリートークをしてください」
植田「いいけど、彼女ボクと同じで携帯持ってないし、連絡取れるかなあ」
とまあ、そういう顛末がありまして、
ジョナス・メカス『メカスの難民日記』の翻訳者である飯村昭子さんをニューヨークから迎え、同じく飯村訳の『メカスの映画日記』(1974年、フィルムアート社)の装幀者である植田実さんとのギャラリートークが実現の運びとなりました。
ギャラリートーク:2月18日(土)17時~18時
参加費1,000円
※要予約(ときの忘れもの電話03-3470-2631/メールinfo@tokinowasuremono.com)
定員になり次第、締め切ります。
トーク終了後の18日18時からは、メカス日本日記の会の木下哲夫さんらを囲みレセプションパーティを開催します。こちらは予約不要で、どなたでも参加できます。
NY在住のエッセイスト飯村昭子さんと建築評論の植田実さんとのトークは意外に思われるかも知れませんが、メカスさんとお二人の関係は植田実さんのエッセイ「岩波文庫ひとつ星」及び「本との関係 メカスの映画日記」をお読みください。
■飯村昭子
早稲田大学仏文科卒業。在ニューヨーク。エッセイスト、フリージャーナリスト。1982年より13年間、ニューヨークの日本語新聞『OCSニュース』編集長。訳書『メカスの映画日記:ニュー・アメリカン・シネマの起源 1959-1971』(フィルムアート社、1974、1993)『メカスの難民日記』(みすず書房、2011)。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆第4回恵比寿映像祭

会期:2012年2月10日(金)~ 2月26日(日)
*うち、2月13日、2月20日の月曜は休館
会場:東京都写真美術館全フロア及び恵比寿ガーデンプレイス センター広場、ザ・ガーデンルーム、恵比寿周辺文化施設及びギャラリーほか
http://www.yebizo.com/
21世紀のジョナス・メカス最新作
《スリープレス・ナイツ・ストーリーズ 眠れぬ夜の物語》
Jonas MEKAS in the 21st Century: Sleepless Nights Stories 上映スケジュール
/2011/112分/英語※日本語字幕付(Dialogues in English)
2012.02.11 sat 18:30-20:30
2012.02.15 wed 15:00-17:00
2012.02.26 sun 11:30-13:30
この映画は、千夜一夜物語をもとにしている。が、アラビアの話とはちがって、すべて私の人生そのものだ。時に日々の現実から離れて、あまりにも別のところへ迷い込んでしまったりするけれど。(ジョナス・メカス)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ときの忘れものでは、2012年2月10日[金]―2月25日[土]「ジョナス・メカス写真展」を開催します(※会期中無休)。

ジョナス・メカス Jonas MEKAS
"John was the captain, that day, when we went water skiing. Montauk, Aug. 1972"
1972年 (Printed in 1999)
Type-Cプリント
イメージサイズ:49.1x32.3cm
シートサイズ :50.7x40.7cm
Ed.10 サインあり

「それは友と共に、生きて今ここにあることの幸せと歓びを、いくたびもくりかえし感ずることのできた夏の日々。楽園の小さなかけらにも譬えられる日々だった」
「this side of paradise」シリーズより日本未発表の大判作品13点を展示します。
1960年代末から70年代始め、暗殺された大統領の未亡人ジャッキー・ケネディがモントークのアンディ・ウォーホルの別荘を借り、メカスに子供たちの家庭教師に頼む。週末にはウォーホルやビアードが加わり、皆で過ごした夏の日々、ある時間、ある断片が作品には切り取られています。60~70年代のアメリカを象徴する映像作品(静止した映画フィルム)です。

2005年10月 ときの忘れものにて
ジョナス・メカスさんと亭主

2005年10月 青山のとんかつ屋さん「まい泉」にて
メカスさん、メカス日本日記の会の木下哲夫さんと尾立麗子
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
■ジョナス・メカス Jonas MEKAS
1922年リトアニア生まれ。ソ連次いでナチス・ドイツがリトアニアを占領。強制収容所に送られるが、45年収容所を脱走、難民キャンプを転々とし、49年アメリカに亡命。16ミリカメラで自分の周りの日常を日記のように撮り始める。65年『営倉』がヴェネツィア映画祭で最優秀賞受賞。83年初来日。89年NYにアンソロジー・フィルム・アーカイヴズを設立。2005年ときの忘れものの個展のために4度目の来日。
◆2月のWEB展は「靉嘔展」です。
ときの忘れものでは、恵比寿映像祭の会期に合わせて、2012年2月10日[金]―2月25日[土]「ジョナス・メカス写真展」を開催します(※会期中無休)。
実は、昨秋みすず書房からジョナス・メカスさんの『メカスの難民日記』が刊行されたので、刊行記念展をやりたいと準備を進めていました。
ところがメカス日本日記の会の木下哲夫さんが「ワタヌキさん、写真美術館が2月の恵比寿映像祭にメカスさんを招待するらしい。せっかくならメカスさんの来日に合わせて開催したら」と耳打ちしてくれたので、急遽延期して今回の開催になりました。
残念ながらメカスさんは今回は来日されません。
思えば30年近く前の1983年、亭主が大韓航空の格安チケットをお送りして初めて日本にお招きしたときだってもう60歳を過ぎていらした(1922年リトアニア生まれ)。それが今年90歳だもの。
でも日本初公開の作品もあることだし、とにかく新作上映に合わせて展覧会を準備しておりました。
先日、東京都現代美術館の靉嘔展オープニングの帰途、師匠植田実先生行きつけの門前仲町の魚三という居酒屋(安くてうまくて素晴らしいお店)でご馳走になりました。
ぐいぐい熱燗をやりながら話が学生時代(早稲田の仏文)のことに及んだとき、
植田「そういえば同級の飯村昭子がNYから来るって連絡があった」
亭主「えっ、『難民日記』の訳者の飯村さんですか」
植田「そう、でもメカス展のことは知らないと思うよ」
亭主「先生、それいただき。ぜひお二人でギャラリートークをしてください」
植田「いいけど、彼女ボクと同じで携帯持ってないし、連絡取れるかなあ」
とまあ、そういう顛末がありまして、
ジョナス・メカス『メカスの難民日記』の翻訳者である飯村昭子さんをニューヨークから迎え、同じく飯村訳の『メカスの映画日記』(1974年、フィルムアート社)の装幀者である植田実さんとのギャラリートークが実現の運びとなりました。
ギャラリートーク:2月18日(土)17時~18時
参加費1,000円
※要予約(ときの忘れもの電話03-3470-2631/メールinfo@tokinowasuremono.com)
定員になり次第、締め切ります。
トーク終了後の18日18時からは、メカス日本日記の会の木下哲夫さんらを囲みレセプションパーティを開催します。こちらは予約不要で、どなたでも参加できます。
NY在住のエッセイスト飯村昭子さんと建築評論の植田実さんとのトークは意外に思われるかも知れませんが、メカスさんとお二人の関係は植田実さんのエッセイ「岩波文庫ひとつ星」及び「本との関係 メカスの映画日記」をお読みください。
■飯村昭子
早稲田大学仏文科卒業。在ニューヨーク。エッセイスト、フリージャーナリスト。1982年より13年間、ニューヨークの日本語新聞『OCSニュース』編集長。訳書『メカスの映画日記:ニュー・アメリカン・シネマの起源 1959-1971』(フィルムアート社、1974、1993)『メカスの難民日記』(みすず書房、2011)。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆第4回恵比寿映像祭

会期:2012年2月10日(金)~ 2月26日(日)
*うち、2月13日、2月20日の月曜は休館
会場:東京都写真美術館全フロア及び恵比寿ガーデンプレイス センター広場、ザ・ガーデンルーム、恵比寿周辺文化施設及びギャラリーほか
http://www.yebizo.com/
21世紀のジョナス・メカス最新作
《スリープレス・ナイツ・ストーリーズ 眠れぬ夜の物語》
Jonas MEKAS in the 21st Century: Sleepless Nights Stories 上映スケジュール
/2011/112分/英語※日本語字幕付(Dialogues in English)
2012.02.11 sat 18:30-20:30
2012.02.15 wed 15:00-17:00
2012.02.26 sun 11:30-13:30
この映画は、千夜一夜物語をもとにしている。が、アラビアの話とはちがって、すべて私の人生そのものだ。時に日々の現実から離れて、あまりにも別のところへ迷い込んでしまったりするけれど。(ジョナス・メカス)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ときの忘れものでは、2012年2月10日[金]―2月25日[土]「ジョナス・メカス写真展」を開催します(※会期中無休)。

ジョナス・メカス Jonas MEKAS
"John was the captain, that day, when we went water skiing. Montauk, Aug. 1972"
1972年 (Printed in 1999)
Type-Cプリント
イメージサイズ:49.1x32.3cm
シートサイズ :50.7x40.7cm
Ed.10 サインあり

「それは友と共に、生きて今ここにあることの幸せと歓びを、いくたびもくりかえし感ずることのできた夏の日々。楽園の小さなかけらにも譬えられる日々だった」
「this side of paradise」シリーズより日本未発表の大判作品13点を展示します。
1960年代末から70年代始め、暗殺された大統領の未亡人ジャッキー・ケネディがモントークのアンディ・ウォーホルの別荘を借り、メカスに子供たちの家庭教師に頼む。週末にはウォーホルやビアードが加わり、皆で過ごした夏の日々、ある時間、ある断片が作品には切り取られています。60~70年代のアメリカを象徴する映像作品(静止した映画フィルム)です。

2005年10月 ときの忘れものにて
ジョナス・メカスさんと亭主

2005年10月 青山のとんかつ屋さん「まい泉」にて
メカスさん、メカス日本日記の会の木下哲夫さんと尾立麗子
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
■ジョナス・メカス Jonas MEKAS
1922年リトアニア生まれ。ソ連次いでナチス・ドイツがリトアニアを占領。強制収容所に送られるが、45年収容所を脱走、難民キャンプを転々とし、49年アメリカに亡命。16ミリカメラで自分の周りの日常を日記のように撮り始める。65年『営倉』がヴェネツィア映画祭で最優秀賞受賞。83年初来日。89年NYにアンソロジー・フィルム・アーカイヴズを設立。2005年ときの忘れものの個展のために4度目の来日。
◆2月のWEB展は「靉嘔展」です。
コメント