スタッフSの海外ネットサーフィン No.20
「Singapore Art Fairレポート その1」

読者の皆様こんにちわ。
今月の「スタッフSの海外ネットサーフィン」は、以前の「KIAF/14」の時と同様、筆者が海外フェアに参加中のため、出張レポートと合わせての更新です。今回は英語に堪能なスタッフが自分のみのため、レポート数は二回の上に今回はフェア終了一日前、次回は大分先になってしまいますが、お時間があればお付き合いください。
さて、9月に引き続き今年2回目の海外アートフェアです。昨年は12月に一人寂しく冬の韓国でプリント専門のフェアに出展したりもしましたが、今年は画廊スタッフ3人、作家3人の大所帯でかつての古巣、シンガポールへ突撃です。以前も幾度か話題にしましたが、住んでいたのはもう25年前になるので色々変わっているだろうなぁ…などと思っていたら、案の定盛大に様変わりしていました。
出張初日、韓国に行く時は設営日当日に現地入りしますが、シンガポールまでは飛行機の直行便で約8時間。朝の10時に出発したら到着は夕方6時です。フライトによっては夜出発して朝到着するものもありますが、エコノミーシートに8時間座ってウトウトした程度の状態で作業するのは危ないと、今回はスタッフ兼エース作家の秋葉シスイさんと一緒に1日前に現地入りしました。
ちなみに今回はANAで移動したのですが、最近の長距離便の設備の良さには驚きました。座席の背面テレビの番組数もさることながら、iPodのデータ再生機能や、何より感心したのが、トイレにウォッシュレット機能が付いていた事です。まぁ流石にこんな機能をよりにもよって飛行機に採用しているのは日系の航空会社だけでしょうが。
想像していたよりずっと快適だった空の旅を経て、無事シンガポール、チャンギ空港へ到着。特にヤマもオチもなく通関して当座の資金の両替も完了、ホテルに向かうタクシーを探していた所で先に到着していた作家の野口琢郎さんから「ホテルまではタクシーで19ドルでした」というメールが。ちなみにインフォメーションで聞いた値段は大体35ドルで、実際の値段は27ドルでした。この差はなんぞやとレシートを確認してみると、実際のメーター料金は16ドル、時間帯によって異なるERP(道路通行料)が4ドル、チャンギ空港からの利用と言う事で3ドル、最後にピークアワーでの利用としてメーター料金の25%として4ドルと、全体の4割をメーター料金以外が占めるという恐ろしい内容でした。
ともあれホテルにも無事到着し、野口さんにもホテル玄関で出迎えてもらい合流。今回宿泊するPorcelain Hotel by JL Asia、事前に予約サイトのレビューを見るとやたら狭いというレビューが多かったので多少身構えていたのですが、幸いにも自分の部屋は「少々手狭かな?」という程度でした。どの道寝るだけなのでそこは大した問題ではありません。が、個人的にあまりよろしくない点が一つ。なんとこの部屋、宿泊施設にも関わらず窓がありません。当然、電気を全て消して寝ると、朝になっても真っ暗です。空調はガンガンに効くので寝苦しいということはありませんが、昼夜の感覚が全く効かないので朝になっても起きれる気がしません。ちなみに同じホテルにチェックインしている野口さんと秋葉さんの部屋にはちゃんと窓があるそうで(ハメ殺しか、ベッドにひっかかって開けられないそうですが)、前回韓国のホテルでは自分の部屋だけやけにシャワーの水圧が弱かったり、どうも毎回自分だけ貧乏くじをひかされているような気分です。
多少納得のいかないものを感じながら、時間も丁度良いからとすぐそこのチャイナタウンを野口さん、秋葉さんと夕食を探しながらブラブラしてみると、ほどなく道の両側に飲食店が並び、通りの真ん中には屋台がひしめくアーケードを発見。今晩の夕食はここで食べることに。色々あって目移りしてしまいましたが、出国前の下調べで知ったシンガポールの名物料理・バクテーと、魚の摺身を球状にしたフィッシュボールを細麺と辛めのスープで和えた麺料理で一日の締めとなりました。
箔画作家の野口琢郎さん(右)と、作家兼スタッフの秋葉シスイさん(左)。
到着初日、ホテル近くの屋台通りにて。
明けて翌日。昨日の夜間に日本を出発し、早朝にシンガポール入りした番頭の尾立さんとホテルで、そしてMRT(シンガポールの地下鉄)で向かった会場のSuntec Singapore Convention & Exhibition Centerで木彫作家の葉栗剛さんと長崎美希さんとも合流して、フェア会場である4階へ。
会場のSuntec Singapore Convention & Exhibition Center
正面入り口には超巨大スクリーンが設置され、施設内のイベント告知が次々に映し出されていました。
会場内で割当れらたブースに辿り着くと、5m×5mの空間を埋め尽くす箱、箱、箱&箱。
今までは多くとも木箱は2つで済んでいたのですが、流石に葉栗さんの大作2点も含むとこうなることは避けられませんでした。
木箱の中は二段ベット。葉栗剛さんの木彫が横たわっています。おかげで輸送費のゼロが一つ増えた(涙)。
取りあえずこのままでは作業にならないので、搬入スタッフにお願いしてブースの外側に移してもらい(というと簡単ですが、木箱1つ100~200kgするので、フォークリフトを使っていました)、作業スペースを確保して各作家の作品を展示開始。
作業に熱中していたせいで飛ばし飛ばしになっていますが、以下がその過程です。
まずはブースに詰め込まれていた木箱を通路に移動して作業空間を確保。
作品をあらかた引っ張り出した所で事務局からシンガポール名物チキンライスの差し入れがあったのでお昼休憩。後を引く辛さが何とも美味しい一品でした。
木箱から取り出した二体の彫刻を慎重にたてるのは葉栗剛さん(右)と長崎美希さん
正面の壁には野口琢郎さんの大作を展示
少々お疲れ気味の野口さんですが、彫刻と同じポーズで。
ほぼ展示は完了。右は秋葉シスイさん。
展示している最中から、他のギャラリーや事務局スタッフの方が次々見学に。まずまずの評判です。
空調の効いていない中、汗だくになりながらも作家名シールの貼付けもなんとか終了して、展示準備は完了! この後はスタッフと作家6名で観光旅行へ繰り出し、近年シンガポールのランドマークとして有名なMairna Bay Sandsのスカイパーク展望台を堪能してきました。
真下から見上げたMairna Bay Sands。
携帯のカメラではどうやってもこの角度では全体を納められませんでした。
スカイパーク展望台からの見渡せるシンガポールの夜景。
向かう途中はスコールが降っていましたが、運良く展望台に上がった時点で止んでくれたので、華やかな夜景を思う様堪能できました。
この記事を書いている時点で初日は終了し、ネタも不足はしていないのですが、今回は自分はずっとブースで詰めており作品紹介ができないので、本番中の出来事は次回の記事で書かせていただきます。
(しんざわゆう)
●「SINGAPORE ART FAIR」に出展しています。

会期:2014年11月27日[木]―30日[日]
プレビュー:11月27日[木]
一般公開 :11月28日[金]―30日[日]
会場:Suntec Singapore Convention & Exhibition Center(シンガポール)
ときの忘れものブースナンバー:A12
公式サイト:http://www.singapore-art-fair.com/
出品作家:堀尾貞治、草間彌生、安藤忠雄、瀧口修造、野口琢郎、葉栗剛、秋葉シスイ
「Singapore Art Fairレポート その1」

読者の皆様こんにちわ。
今月の「スタッフSの海外ネットサーフィン」は、以前の「KIAF/14」の時と同様、筆者が海外フェアに参加中のため、出張レポートと合わせての更新です。今回は英語に堪能なスタッフが自分のみのため、レポート数は二回の上に今回はフェア終了一日前、次回は大分先になってしまいますが、お時間があればお付き合いください。
さて、9月に引き続き今年2回目の海外アートフェアです。昨年は12月に一人寂しく冬の韓国でプリント専門のフェアに出展したりもしましたが、今年は画廊スタッフ3人、作家3人の大所帯でかつての古巣、シンガポールへ突撃です。以前も幾度か話題にしましたが、住んでいたのはもう25年前になるので色々変わっているだろうなぁ…などと思っていたら、案の定盛大に様変わりしていました。
出張初日、韓国に行く時は設営日当日に現地入りしますが、シンガポールまでは飛行機の直行便で約8時間。朝の10時に出発したら到着は夕方6時です。フライトによっては夜出発して朝到着するものもありますが、エコノミーシートに8時間座ってウトウトした程度の状態で作業するのは危ないと、今回はスタッフ兼エース作家の秋葉シスイさんと一緒に1日前に現地入りしました。
ちなみに今回はANAで移動したのですが、最近の長距離便の設備の良さには驚きました。座席の背面テレビの番組数もさることながら、iPodのデータ再生機能や、何より感心したのが、トイレにウォッシュレット機能が付いていた事です。まぁ流石にこんな機能をよりにもよって飛行機に採用しているのは日系の航空会社だけでしょうが。
想像していたよりずっと快適だった空の旅を経て、無事シンガポール、チャンギ空港へ到着。特にヤマもオチもなく通関して当座の資金の両替も完了、ホテルに向かうタクシーを探していた所で先に到着していた作家の野口琢郎さんから「ホテルまではタクシーで19ドルでした」というメールが。ちなみにインフォメーションで聞いた値段は大体35ドルで、実際の値段は27ドルでした。この差はなんぞやとレシートを確認してみると、実際のメーター料金は16ドル、時間帯によって異なるERP(道路通行料)が4ドル、チャンギ空港からの利用と言う事で3ドル、最後にピークアワーでの利用としてメーター料金の25%として4ドルと、全体の4割をメーター料金以外が占めるという恐ろしい内容でした。
ともあれホテルにも無事到着し、野口さんにもホテル玄関で出迎えてもらい合流。今回宿泊するPorcelain Hotel by JL Asia、事前に予約サイトのレビューを見るとやたら狭いというレビューが多かったので多少身構えていたのですが、幸いにも自分の部屋は「少々手狭かな?」という程度でした。どの道寝るだけなのでそこは大した問題ではありません。が、個人的にあまりよろしくない点が一つ。なんとこの部屋、宿泊施設にも関わらず窓がありません。当然、電気を全て消して寝ると、朝になっても真っ暗です。空調はガンガンに効くので寝苦しいということはありませんが、昼夜の感覚が全く効かないので朝になっても起きれる気がしません。ちなみに同じホテルにチェックインしている野口さんと秋葉さんの部屋にはちゃんと窓があるそうで(ハメ殺しか、ベッドにひっかかって開けられないそうですが)、前回韓国のホテルでは自分の部屋だけやけにシャワーの水圧が弱かったり、どうも毎回自分だけ貧乏くじをひかされているような気分です。
多少納得のいかないものを感じながら、時間も丁度良いからとすぐそこのチャイナタウンを野口さん、秋葉さんと夕食を探しながらブラブラしてみると、ほどなく道の両側に飲食店が並び、通りの真ん中には屋台がひしめくアーケードを発見。今晩の夕食はここで食べることに。色々あって目移りしてしまいましたが、出国前の下調べで知ったシンガポールの名物料理・バクテーと、魚の摺身を球状にしたフィッシュボールを細麺と辛めのスープで和えた麺料理で一日の締めとなりました。
箔画作家の野口琢郎さん(右)と、作家兼スタッフの秋葉シスイさん(左)。到着初日、ホテル近くの屋台通りにて。
明けて翌日。昨日の夜間に日本を出発し、早朝にシンガポール入りした番頭の尾立さんとホテルで、そしてMRT(シンガポールの地下鉄)で向かった会場のSuntec Singapore Convention & Exhibition Centerで木彫作家の葉栗剛さんと長崎美希さんとも合流して、フェア会場である4階へ。
会場のSuntec Singapore Convention & Exhibition Center正面入り口には超巨大スクリーンが設置され、施設内のイベント告知が次々に映し出されていました。
会場内で割当れらたブースに辿り着くと、5m×5mの空間を埋め尽くす箱、箱、箱&箱。
今までは多くとも木箱は2つで済んでいたのですが、流石に葉栗さんの大作2点も含むとこうなることは避けられませんでした。
木箱の中は二段ベット。葉栗剛さんの木彫が横たわっています。おかげで輸送費のゼロが一つ増えた(涙)。取りあえずこのままでは作業にならないので、搬入スタッフにお願いしてブースの外側に移してもらい(というと簡単ですが、木箱1つ100~200kgするので、フォークリフトを使っていました)、作業スペースを確保して各作家の作品を展示開始。
作業に熱中していたせいで飛ばし飛ばしになっていますが、以下がその過程です。
まずはブースに詰め込まれていた木箱を通路に移動して作業空間を確保。
作品をあらかた引っ張り出した所で事務局からシンガポール名物チキンライスの差し入れがあったのでお昼休憩。後を引く辛さが何とも美味しい一品でした。
木箱から取り出した二体の彫刻を慎重にたてるのは葉栗剛さん(右)と長崎美希さん
正面の壁には野口琢郎さんの大作を展示
少々お疲れ気味の野口さんですが、彫刻と同じポーズで。
ほぼ展示は完了。右は秋葉シスイさん。
展示している最中から、他のギャラリーや事務局スタッフの方が次々見学に。まずまずの評判です。空調の効いていない中、汗だくになりながらも作家名シールの貼付けもなんとか終了して、展示準備は完了! この後はスタッフと作家6名で観光旅行へ繰り出し、近年シンガポールのランドマークとして有名なMairna Bay Sandsのスカイパーク展望台を堪能してきました。
真下から見上げたMairna Bay Sands。携帯のカメラではどうやってもこの角度では全体を納められませんでした。
スカイパーク展望台からの見渡せるシンガポールの夜景。向かう途中はスコールが降っていましたが、運良く展望台に上がった時点で止んでくれたので、華やかな夜景を思う様堪能できました。
この記事を書いている時点で初日は終了し、ネタも不足はしていないのですが、今回は自分はずっとブースで詰めており作品紹介ができないので、本番中の出来事は次回の記事で書かせていただきます。
(しんざわゆう)
●「SINGAPORE ART FAIR」に出展しています。

会期:2014年11月27日[木]―30日[日]
プレビュー:11月27日[木]
一般公開 :11月28日[金]―30日[日]
会場:Suntec Singapore Convention & Exhibition Center(シンガポール)
ときの忘れものブースナンバー:A12
公式サイト:http://www.singapore-art-fair.com/
出品作家:堀尾貞治、草間彌生、安藤忠雄、瀧口修造、野口琢郎、葉栗剛、秋葉シスイ
コメント