建築家のドローイング展」より、8人の建築家の作品と建築を順次ご紹介していますが、本日はマイケル・グレイヴスです。
今春惜しくも亡くなられてしまいましたが、親しかった磯崎新先生が「あいつは建築家じゃなくて絵描きだよ」と冗談をとばすほど多くのドローイングをのこしています。
1983年に来日した折には都内をご案内し、版画の制作も相談したのですが、これは亭主の挫折で実現しませんでした(無念!)。

マイケル・グレイヴス
DSCF4989 のコピー
1989
紙に鉛筆、色鉛筆
Image size:13.0x81.0cm
Signed

graves_sakuhin7_84_1
《作品 7・84/1》
1984
木版
30.3×24.0cm
Ed. 150
Signed
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右2点がマイケル・グレイヴス、左2点はアントニン・レーモンド

マイケル・グレイヴス Michael GRAVES (1934-2015)
アメリカのポストモダニズムの代表的建築家。プリンストン大学建築学科教授。1934年インディアナポリス生まれ。シンシナティ大学、ハーバード大学で建築を学び、ジョージ・ネルソンの事務所に入る。
1964年から建築の仕事に従事し、1964年にニューヨーク近代美術館で行われた「モダニズム建築家5人」を特集した展覧会を書籍にして1972年に発売した「ファイブアーキテクト」によってニューヨーク・ファイブのモダニズム建築家の一員として知られるようになった。「ニューヨーク・ファイブ」のメンバーには、リチャード・マイヤー、ピーター・アイゼンマン、ジョン・ヘイダック、チャールズ・グワスミーがいる。
代表作に[ディズニー本社ビル][ウォルトディズニーワールドスワン&ドルフィンホテル]他がある。日本においても「ネクサス百道M棟」「ハイアットリージェンシー福岡」などを設計した。
アメリカ建築家協会のゴールド・メダルやナショナルAIA名誉賞を受賞、99年にクリントン大統領より芸術栄誉賞を授与される。インテリア、プロダクト、グラフィック・デザイナーなど幅広く活躍し、ドローイングや銅版画も多数制作した。83年に来日し、浮世絵版画の彫りと摺りで2点の木版画を制作。今年3月に死去(享年80)。

マイケル・グレイヴスの建築
01《THE WINDOW》
1989年竣工
横浜
撮影:尾立麗子

ポートサイド地区は、1990年頃よりスタートした「アート&デザインの街」をコンセプトとする再開発により、幅員の広い歩道や歩道橋が整備され、オフィスビルや高層マンションなどが林立する地区となりました。
[ソフトバンクIDC横浜データセンター(設置当時はIDC横浜国際通信センター)]の建物壁面には、1500枚のタイルを用いたマイケル・グレイブスのアート作品が設置されています。高さ28m、幅19mほどの大きさで、氏の作品を1500枚のパーツに精密に分割し、それを忠実にタイルに焼き込んだもので、1枚のタイルは60cm×60cmほどの大きさになります。


01_[アルテ横浜]
1992年竣工
横浜
撮影:尾立麗子

ヨコハマポートサイド地区D-2街区[アルテ横浜](UR都市機構)は、マイケル・グレイブスのデザインによるものです。
建物のカラーについて「ブルー・グリーンの色彩は、この建築物に日本の多くの現代建築とは異なる生き生きとした表情を与え、その立地であるウォーターフロントを象徴的に表現した」と語っています。


マイケル・グレイブスと柳田冨美子1983
1983年に来日
東京成城にあった緑蔭小舎にて
マイケル・グレイブスと柳田冨美子さん(左)


◆ときの忘れものは2015年11月7日[土]―11月21日[土]「建築家のドローイング展を開催します(*会期中無休)。
201511_DM安藤忠雄磯崎新石山修武光嶋裕介、フランク・ロイド・ライト、ル・コルビュジエアントニン・レーモンドマイケル・グレイヴスなど、8人の建築家によるドローイングを展示します。

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