3月7日~10日に有楽町の東京国際フォーラムで開催されたアートフェア東京2019が盛況裡に終了しました。事務局発表によれば、入場者数は過去最高の60,717人だったとのこと。
ときの忘れものブースにご来訪くださった大勢の皆さん、お買い上げくださったお客様には心より御礼申し上げます。
ここ数年、ときの忘れものは続けて出展していますが、古美術と現代美術が混在(共棲)する世界でも珍しいアートフェアの形が定着してきたと感じます。

160余のギャラリーが出展する中で、何をメインに出品するかはいつも悩みの種で、ついついあれもこれもとなって結局は広い会場の中で埋没してしまうという愚を幾度か繰り返してきました(当然、売り上げも低迷する)。
今年は思いきって倉俣史朗に絞り、生前親交があり協働者でもあった磯崎新安藤忠雄の作品を数点展示することにしました。
初日の直前に磯崎新先生がプリツカー賞受賞という思わぬビッグニュースが入ってきて、プレビューが始まるや一瞬で運び込んだ6点が完売するという幸運にも恵まれました。

開幕直前にタケミアートフォトスさんに撮影していただいて展示風景と、twitterやfacebookでの皆さんの感想を転載させていただきます。


01とても広い会場で1番心に残ったのは倉俣史朗作品。作品数は多くなかったのに、1番琴線に触れた。
美しいとはどういう事なのか、素材の選択とか、もっと私も様々な事に挑戦しないとなと改めて思い知らされたから、倉俣作品を観れただけでARTFAIRTOKYOを観に行って本当に良かったなと思う。

(20190308/近藤 南さんのtwitterより)>

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倉俣史朗のアクリルオブジェ、綺麗だったな
(20190308/KōTāさんのtwitterより)>

今年のアートフェアの収穫は倉俣史朗氏のアクリル作品とリトグラフが見れたことと、塩田千春氏の作品が息もかかりそうな距離でガン見できたこと。幸せです…
20190308/LiLiさんのtwitterより)>

東京国際フォーラム「Art Fair Tokyo 2019」036 ときの忘れもの ◆倉俣史朗 ◆磯崎新 プリツカー賞を受賞したばかりの磯崎さん。今回の「Art Fair Tokyo」で彼の作品を購入できるのはときの忘れものだけ。完売にめげずストックを確認しましょう。田中泯さんをモデルにした倉俣さんの版画も必見です!
(20190310/岡田昌浩さんのtwitterより)>

アートフェア東京 有料ゾーン
他にもG128 ときの忘れもの 倉俣史朗(写真、カラーアクリル)、G45 ギャラリー玉英 野口哲哉(写真、小さな武者)、G26 ケンジタキギャラリー 塩田千春、G46 ガレリア・グラフィカ ジュリアンオピー、G08 ミズマアートギャラリー 山口藍など。

(20190308/KINさんのtwitterより)>

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アートフェア東京2019@東京国際フォーラム(2019/03/08)
今日の夕方はアートフェア東京を見に東京国際フォーラムに。今年は去年よりちょっと展示エリアが広がったのかな?あと受付外の無料エリアの展示が広がったのも良いことだと思う。入場料が5千円なので、ちょっと覗いてみようという気分で気軽に出せる額じゃないものね。

このフェアは毎回雰囲気が変わる。今年は工芸品なども含め評価の固まった作品の展示比率が高かった気がする。ジャンルとして増えたように思うのは、日本画の技法を使ったレトロモダンな作品や、最近メディアで話題の写実絵画など。

今回の展示で印象に残ったのは、ときの忘れもののブースで見た倉俣史朗の《カビネ・ド・キュリオジテ》。去年のギャラリーでの個展の際に見ていたものだったけれど、広い会場、強い照明で見るとまた雰囲気が違う。色付きのアクリルが作り出すカラフルな影など、へーこういう風に見えるのか、と感心した。

(20190308/林光一郎さんのブログより)>

倉俣史朗がアートの文脈に乗っかった?!
これが<アートフェア東京2019>で一番興味深かった点。
(おそらく気付いた人は極めて少ないかと)

(20190310/山崎カズヒコK.Yamazakiさんのtwitterより)>

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ときのわすれものにあった倉俣史朗も色が美しかった。知り合いにも会いましたが、意外と滑り込みで見に来る人もいるようで。閉幕直前で最後の闘いをしているギャラリーの邪魔をしないよう早々に切り上げ、アーツ千代田3331のアートフェアへ。
(20190310/pochiさんのtwitterより)>

東京アートフェア、メインブースは104GALERIE, waiting room, Gallery OUT of PLACE, Nanzuka, ときの忘れものさんが個人的に良かった。僕のブースは最終的に謎の異文化交流が発生してて、欧米かと思った。 明日、明後日で終わりです。
(20190308/佐藤栄祐さんのtwitterより)>

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ブース当番やってるけど、隣が倉俣史朗の作品、正面が川端実の作品なので、眼福&巨匠に囲まれる緊張感。隙を見つけて隣のギャラリーのオーナーさんと話したら、驚きの内容が山ほどたくさんでビビる。「ときの忘れもの」とは、まさに。
(20190310/山本雄基 さんのtwitterより)>

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アートフェア東京2019@東京国際フォーラム
大事にコレクション&応援しているニューヨーク拠点のアーティスト 山口歴さん作品が、アートフェア東京に初降臨。しかも国際フォーラムのエスカレーター入口、一番目立つ場所に堂々と。

昭和の終わりに、東京都庁コンペで、行政を批判すべくわざと低層案で殴りこんだ 磯崎新が「東京五大粗大ゴミ」と痛烈に揶揄したのが、ここ国際フォーラム。もともと都庁だった場所なんですね。

30年経ち、平成の終わり、ガラス張りの明るい空間に、応援しているアーティスト作品が展示される。とても感慨深いです。

今回は、ときのわすれもので、磯崎新の2作品をGET。プリツカー賞とは無縁の良心的な価格帯。アカデミック&確かな審美眼で、綿貫さんには先代からお世話になりまくりです。つい先日購入した、三木富雄の耳アート作品とともに、家宝にします。

過去と未来が競演したアートフェアでした。満足。

(20190307/川崎 力宏さんのfacebookより)>

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橋本啓子
関西からお忙しい中を来場してくださった倉俣研究者の橋本啓子先生(右)、毎月12日にブログで「倉俣史朗の宇宙」を連載中です。

201903建畠先生
埼玉県立近代美術館館長の建畠晢先生(左)と画廊亭主。
建畠館長自ら企画主導した「インポッシブル・アーキテクチャー展」が大ヒットとのこと、ときの忘れものも出品協力しているので嬉しいです。

201903倉俣美恵子さん
倉俣美恵子さん(左)と尾立麗子。
左奥の壁面にご注目、一般公開前のプレビューで磯崎新作品が完売してしまい、急遽タクシーで代わりの作品を搬入し、架け替えました。


Art Fair Tokyo 2019
本日は、大学に行く前に東京フォーラムで開催中のアートフェア東京2019と、東京ステーション・ギャラリーで開催中のアルヴァ・アアルト展を駆け足で梯子。招待券をいただいたギャラリー「ときの忘れもの」では倉又史朗を特集しており、やはり倉又さん人気は根強いよう。初めて見る、倉又さんが田中ミンさんを撮った写真も出ている。それと、「ときの忘れもの」では、長年にわたり磯崎新さんのシルクスクリーンなどを扱っているのだが、やはり先日の受賞もあり急に磯崎さんの引き合いが増えたのだという。写真の奥に写っているのは、磯崎さんの都庁のコンペ案の直筆スケッチです。こうしたものも扱っているのですね。私も以前「ときの忘れもの」で、磯崎さんのエッチングを買ったことがありますが、そのシリーズももう残り少ない模様。アートフェアは、その他にも、井上有一、長谷川利行、紀元前のキプロスのツボなど、おっこんなものも出ているのかと驚きながら楽しみましたが、いかにせん雑然としていて、ゆっくり鑑賞する場ではもちろんない。
アアルト展は、こじんまりとしていて、あまり発見はなかった。アアルトの直筆スケッチがいくつも出ているで、それらはじっくり見てしまいましたが。

(20190308/今村創平さんのfacebookより)>

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twitterやfacebook、ブログなどで感想を書いてくださった方には厚く御礼を申し上げます。
おかげさまで売り上げも上々でした。
お買い上げいただいたお客様には順次、納品をさせていただきますので、少々お待ちください。
またいつものことながら、日本酒、いちご、お饅頭、チョコレート等々、たくさんの差し入れ、ありがとうございました。
来年も審査に通れば、出展したいと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

●本日のお勧め作品は倉俣史朗です。
03Ephemera(Flower Vase)
1989(1989-2019)
アクリル、アルミパイプ カラーアルマイト、ガラス管
D18.0xH140.0cm


◆ときの忘れものは「第309回企画◆ル・コルビュジエ展 」を開催します。
会期:2019年3月15日[金]―4月6日[土] 11:00-19:00 ※日・月・祝日休廊
Le_Corbusier_up_omoteura
ときの忘れものは開廊以来、ジョバンニ・バティスタ・ピラネージル・コルビュジエフランク・ロイド・ライト安藤忠雄磯崎新など建築家たちが描いたドローイングや版画を紹介してきました。 日本では、建築家=建築を設計する「技術者」と思われていますが、私たちは優れた建築家というのは、人間の生きる空間をデザインする「アーティスト」だと考えています。 その空間に身をおくだけで人間の精神に刺激を与えるような空間を創造する人、実際に建築が実現しなくとも、そのような空間を夢想する人、そんな建築家たちの描いた作品を私たちは積極的に扱ってきました。 20世紀の鉄とコンクリートとガラスの建築をリードした巨匠、ル・コルビュジェは、精力的に世界各地に建築を残しましたが、その出発点は画家であり、生涯絵筆を離すことはありませんでした。版画作品も精力的に制作しています。
今回の「ル・コルビュジエ展」では、代表作「ユニテ」連作などの版画作品と、彼がデザインした食器なども出品し、多彩な才能の一端をご紹介します。
最終日4月6日[土]は1日だけの「吉川盛一の建築本の販売」を開催します。吉川盛一氏は「住まいの図書館出版局」などで活躍する建築専門の編集者です。

●ときの忘れものは〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。阿部勤設計の新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
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