ときの忘れものが扱う海外作家は、昔から縁の深いジョナス・メカスは別格として、そんなに多くありません。
ル・コルビュジエなどの建築家たち、写真のボブ・ウィロビー、ウォーホルなどアメリカのポップ・アートの作家たち、マン・レイ、そして亭主の好きなフォーゲラーあたりはまあ強いといえるでしょう。
ここ数年、海外(特にアジア)のアートフェアに出展する機会が多くなったこともあり、文承根(MOON Seung-Keun)や、白南準(Nam June Paik)など韓国系の作家の扱いも少しづつですが増えてきました。
最近コレクションに加えた韓国の次世代を担う Choi Young(チェ・ヨン)の新作2点をご紹介します。

Choi Young
《Picture of two eye - Never seen》
90.0×72.7cm(30号)
oil on canvas
signed

Choi Young
《Picture of two eye - My right hand》
90.0×72.7cm(30号)
oil on canvas
signed
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
上掲の2点をならべて展示したスナップ
《Picture of two eye - My right hand》の部分拡大
対象物を前に、「遠くを見る/近くを見る」という人間のシンプルな行為の中で生じる”視覚効果”そのものを表現方法の柱にした作風だということがわかります。
Choi Young(チェ・ヨン)は、1984年、韓国の蔚山(ウルサン)出身。2008年、デーグ大学にて学士号を取得。2012年、スンシン女子大学にてマスター号を取得。2014年、インドネシアナショナルギャラリーのアーティストレジデンスに参加。2015年、韓国の京畿道にあるYoungeun Museum(ヨンウン美術館)で個展を開催。現在、國民大學校の博士課程中。つい最近の情報だと大邱市の美術大学の教授に推挙されたとのこと、30歳前半での教授の抜擢は、相当異例のことだそうで、評価の高さがうかがわれます。
彼の表現方法について、韓国で出されたカタログから要点を翻訳、引用してみましょう。
<立体視覚(ステレオスコピック・ビジョン)とは、同時に二つの微妙に違うイメージを見ることである。二つのイメージの差によって、頭の中に立体的な効果が起こる。私の作品は、二つの画面を使いながら左目と右目の距離による視覚的な現象をハイパーリアリズム的、自発的なドローイングとしての表現である。作品中の「手」は、精神への窓としての「目」を象徴している。
各々の作品は独立しつつも、二点はセットである。全ての画面は、構成こそ似ているが、一つは焦点が合い、もう一つはぼやけた「手」を示している。従って両点の間には、相関関係がある。
血管、老いによる皺、対象物のテクスチャなどのような体のディテールを現実よりさらに現実的に描くために、私は度々、拡大鏡を使っている。カメラで撮った画像を現実より現実的に絵画化することを、ハイパーリアリズムという。但し、私の作品は、両眼視差の効果があるため、ただのハイパーリアリズムではない。>
◆「アートブックラウンジ Vol.01“版画挿入本の世界”」
会期:2016年3月9日[水]~3月17日[木] ※日・月・祝日は休廊

今回より日・月・祝日は休廊しますので、実質7日間の会期です。
短い会期ですが、ご来廊のうえ実物(版画挿入本)を手にとってご覧ください。
同時開催:文承根展
●ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサートのご案内
第1回「独奏チェロによるJ.S.バッハと現代の音楽~ガット(羊腸)弦の音色で~」
日時:2016年3月19日(土)18時~19時
出演:富田牧子(チェロ)、木田いずみ(歌)
プロデュース:大野幸
曲目予定:J.S.バッハ、クルターク・ジェルジュ、ジョン・ケージ、尾高惇忠
*要予約=料金:1,000円
予約:メールにてお申し込みください。
info@tokinowasuremono.com
●ときの忘れものは2016年3月より日曜、月曜、祝日は休廊します。
従来企画展開催中は無休で営業していましたが、今後は企画展を開催中でも、日曜、月曜、祝日は休廊します。
ル・コルビュジエなどの建築家たち、写真のボブ・ウィロビー、ウォーホルなどアメリカのポップ・アートの作家たち、マン・レイ、そして亭主の好きなフォーゲラーあたりはまあ強いといえるでしょう。
ここ数年、海外(特にアジア)のアートフェアに出展する機会が多くなったこともあり、文承根(MOON Seung-Keun)や、白南準(Nam June Paik)など韓国系の作家の扱いも少しづつですが増えてきました。
最近コレクションに加えた韓国の次世代を担う Choi Young(チェ・ヨン)の新作2点をご紹介します。

Choi Young
《Picture of two eye - Never seen》
90.0×72.7cm(30号)
oil on canvas
signed

Choi Young
《Picture of two eye - My right hand》
90.0×72.7cm(30号)
oil on canvas
signed
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
上掲の2点をならべて展示したスナップ
《Picture of two eye - My right hand》の部分拡大対象物を前に、「遠くを見る/近くを見る」という人間のシンプルな行為の中で生じる”視覚効果”そのものを表現方法の柱にした作風だということがわかります。
Choi Young(チェ・ヨン)は、1984年、韓国の蔚山(ウルサン)出身。2008年、デーグ大学にて学士号を取得。2012年、スンシン女子大学にてマスター号を取得。2014年、インドネシアナショナルギャラリーのアーティストレジデンスに参加。2015年、韓国の京畿道にあるYoungeun Museum(ヨンウン美術館)で個展を開催。現在、國民大學校の博士課程中。つい最近の情報だと大邱市の美術大学の教授に推挙されたとのこと、30歳前半での教授の抜擢は、相当異例のことだそうで、評価の高さがうかがわれます。
彼の表現方法について、韓国で出されたカタログから要点を翻訳、引用してみましょう。
<立体視覚(ステレオスコピック・ビジョン)とは、同時に二つの微妙に違うイメージを見ることである。二つのイメージの差によって、頭の中に立体的な効果が起こる。私の作品は、二つの画面を使いながら左目と右目の距離による視覚的な現象をハイパーリアリズム的、自発的なドローイングとしての表現である。作品中の「手」は、精神への窓としての「目」を象徴している。
各々の作品は独立しつつも、二点はセットである。全ての画面は、構成こそ似ているが、一つは焦点が合い、もう一つはぼやけた「手」を示している。従って両点の間には、相関関係がある。
血管、老いによる皺、対象物のテクスチャなどのような体のディテールを現実よりさらに現実的に描くために、私は度々、拡大鏡を使っている。カメラで撮った画像を現実より現実的に絵画化することを、ハイパーリアリズムという。但し、私の作品は、両眼視差の効果があるため、ただのハイパーリアリズムではない。>
◆「アートブックラウンジ Vol.01“版画挿入本の世界”」
会期:2016年3月9日[水]~3月17日[木] ※日・月・祝日は休廊

今回より日・月・祝日は休廊しますので、実質7日間の会期です。
短い会期ですが、ご来廊のうえ実物(版画挿入本)を手にとってご覧ください。
同時開催:文承根展
●ときの忘れもの・拾遺 ギャラリーコンサートのご案内
第1回「独奏チェロによるJ.S.バッハと現代の音楽~ガット(羊腸)弦の音色で~」
日時:2016年3月19日(土)18時~19時
出演:富田牧子(チェロ)、木田いずみ(歌)
プロデュース:大野幸
曲目予定:J.S.バッハ、クルターク・ジェルジュ、ジョン・ケージ、尾高惇忠
*要予約=料金:1,000円
予約:メールにてお申し込みください。
info@tokinowasuremono.com
●ときの忘れものは2016年3月より日曜、月曜、祝日は休廊します。
従来企画展開催中は無休で営業していましたが、今後は企画展を開催中でも、日曜、月曜、祝日は休廊します。
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